オレンジ 歌詞考察

本日はトーマさんの「オレンジ」の歌詞考察をしてみます。





私がこの曲と出会ったのは高校生の時。

初めて聴いたときは意味はあまりよく分からなかったけど、とにかくミクの悲しげな歌声と曲の美しさと映像の切なさで号泣したことを覚えています。


その後、この曲が収録されたアルバム「アザレアの心臓」を購入しました。トーマさんの曲はかなり好きで、今でもアルバムを引っ張り出しては繰り返し聴いています。もちろんこの曲以外もとてもとても大好きです。




今回は、オリジナル動画のコメント欄にあった大まかな解釈と、ボカロ好きな友人が徹夜してノートにまとめた解釈が基になっています。




この曲は色々な解釈がされていますが、私は「双子説」だと思っています。


詳しく解説していきます。

設定が細かくややこしいので、歌詞カード、PVなどを見ながら読み進めることをオススメします。










◆設定


双子の白ちゃん、黒ちゃん。(PVに出てくる女の子二人)


その世界ではしきたりなどで双子が存在することは許されなかったので、それを隠すために二人は元々別々に暮らしていました。

(生贄などで使うために成長するまで待っていたとも考えられます)


ある日、何らかのキッカケで二人が出会います。そして仲良くなった。
二人はお互いを特別な存在だと認識します。いわば恋愛対象のようなものとして見ています。

PVに出てくる二人の見た目からして10歳そこらのような感じがするので、同性ということもあり、相手を恋愛対象として見れているかは不明です。


双子が一緒にいるのを見られてはまずいので、黒を生かし、白を殺してしまおうと考えた大人達。


そして二人を三日月島という無人島に送りました。


白はもう元居た場所には帰れません。
また、黒は大切な大切な白を殺さなくてはいけませんでした。







◆歌詞解説


白「君といられて幸せだった。君が生きていられることが羨ましい。君の声、ぬくもり、態度、愛の全てが…」
続く言葉は複数あると思います。愛おしい、憎い、自分のものでなくなったことが悲しい。など


海の見える街、使われていない赤く錆びた線路沿いを歩く二人。
線路があるということから昔は人が住んでいたが、現在は無人島となっている。


二人でいるこの瞬間はとても幸せ。
でも本当は今日が終わればどちらかがあの遠くの島に戻らなければいけない。
タイトルの「オレンジ」は朝焼けのことと思います。
二人の無人島生活の開始。(1~2日だけですが)


この世界に残れる黒が羨ましい(愛しきれない)と思って泣く白、そんな白を見て悲しいと泣く黒。
殺さなければいけないのに弱くてはいけない。
黒は「白は自分が殺されることを知らない」と思っている。
お互いの代わりはいない、双子は特別なんだから、と許し合えた日もあったが…。


二人に明日がない事はもう無かったことにしてしまいたい。
残される黒に届く言葉を探す白。自分のいない世界を過ごす黒にどう言葉をかけたらいいのか分からない。(自分が死んでからのことを考えている)


『元気でいますか』『笑顔は枯れてませんか』『(自分ではない)誰かを深く深く愛せていますか』白が黒に手紙を書いている?
二人でずっと一緒に暮らしていきたかった二人。
でもそんな願いは叶わない。


三日月島、渚鳥の飛ぶ無人島、管理されていないのでツタが張ってしまっている協会の裏で、二人でこの世界から逃げ出す約束をした。子供じみていると分かっている。


この状況に反抗でもしたらどちらも殺されてしまうかもしれない。
白はこの人生は怖い夢をみていただけだと思い込む、言い聞かせる。


(自分を殺す)黒を許すだけでも、この状況を耐え抜くだけでも
前に進まなければ誰も変われない。=このまま二人で過ごしていくのは現実的ではない。


白を傷付けたくない。でも心が弱いままでは白を殺せない。
子どものままだったらよかった。(生贄だとすると、育たなければよかったともとれます)


君の嘘=黒は「死ぬのはどちらか」と白に言った。でも白は自分が殺されることを分かっている。
甘え、弱さ=黒が自分を殺せないと思っている白。でも朝焼けはやってくる。
再び朝焼けが訪れる(2日目)。
君と初めて会った日のように、改めて君を好きだと思う。
(出会った日にお互いに一目ぼれをした?)
死んでいく白、殺す黒。そんな君も素敵だとお互いに思う、惚れ直す。


二人で愛を歌い、地面を駆け回り、(楽しかった思い出)
お互いの押し殺した気持ち(生き残る黒が羨ましい、こんな世界を離れる白が羨ましい)も不完全で不確かな気持ち(家族愛?友情愛?同性愛?)も蹴っ飛ばして、なくなってしまった。終わってしまった。終わってほしくなかった。


白「自分が死んでもいつかまた生まれ変わったら黒に会いに行く。」
黒「白を殺してそのまま生きて年を取って死んで、天国で君のことを探す。」
2番サビ終わりから疾走感のある曲調に変わるため、ここで黒が白を殺しているんだと推測します。


白黒「死ぬまで愛していました。」
黒「それでもこの二人の気持ちを終わらせるのは私なのですか」
白「私がいなくなっても、黒の幸せな未来を願ってる」


黒「君といられて幸せだった。君が死ぬことが羨ましい。君の声、ぬくもり、態度、愛の全てにさよなら。」
大好きな白のことを忘れられないけれど、悲しいので自分の気持ちに区切りを付ける。










歌詞考察はこんな感じです。



ちなみに殺し方についてですが(そこまで考えなくてもいいかもしれませんが)、

ラストのサビで白がたくさんの花の上で倒れているシーンから、外傷の無い方法を取った=毒殺?海に沈めた?と思いましたが、ラストサビ直前の二人が頭を寄せ合っているシーンの白の首元に指の跡のようなものが付いていることから、首を絞めて殺したのだと推測します。




また、オリジナル動画にあるトーマさんのコメント「ぜんぶ、なかったことにしよう。」は、双子として生まれたこと、お互いを愛してしまったこと、お互いの存在自体を全て「無かったことにしよう」と解釈しました。









以上が私の「オレンジ」の解釈です。



冒頭でも言いましたが、この曲はかなりの解釈が存在しており、どれも納得のいく内容で「正解」とかはないと思います。

この曲を生み出したトーマさんからすればどれも「不正解」でしょう。


なので私の解釈もおかしな部分があるかと思います。


皆さまはどう思われたでしょうか。
コメントにてご意見お待ちしております。






では、また!

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