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【ムリ、ムダ、ムラが放置されるワケ】

【ムリ、ムダ、ムラが放置されるワケ】
ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です。

仕事柄、会員企業様のお仕事について「部外者」として覗き見させて頂く機会があるのですが、そうすると逆に

「なんでこんなムリ、ムダ、ムラ(以下”3M”)なことしているんですか?」

というのが一目でわかってしまうことが意外とあります。

で、そういう時、「なぜ、これが放置されているのか?」を一緒に考えるんですが、これはわたし自身が会社運営する際にも「自分(自社)もそうなっていないか」気をつけるようにしていますので少しご紹介します。

(1)ルール作成者(社長や上司)への恐怖
(2)変化へのにぶさ
(3)「言い出しっぺ」への恐怖
(4)業務過多
(5)「受け身」体質の蔓延

(1)ルール作成者(社長や上司)への恐怖


要するに、部下はみんな3Mに気づいているけど、社長や上司が決めたことだから、あえて、「猫の首輪に鈴をつける」ことをしない、ということです。
正直、時々、会員企業のベトナム人の従業員の方から

「うちの日本人社長は我々の言うことは聞かないので、アジアゲートから言ってもらえないか?」

と頼まれることもあります。
自分自身、従業員からこのような扱いを受けないように、部下が間違えを指摘してくれたら、必ず「ごめんなさい」「ありがとう」をきちんと笑顔で伝えるよう努めています。

(2)変化への鈍感さ

この「変化」については以下の「規模、技術、法律」に対する変化についていけてないケースを多く見かけます

・自社の規模(従業員数、顧客数、生産数、販売数、商品種類など)

・技術(ネット、AI、外注などの最新技術、サービスを知らない。特に日本人社長が知らないケースが多い)

・法律(特にベトナムではコロコロ法律が変わり、それがきちんと公布、出版されたりしないので、会社規則などが時代遅れのままになっていることがよくある)

(3)「言い出しっぺ」への恐怖

これも日系企業にありがちなんですが、「言うだけなら誰でもできる!」「言うからには代案を出せ!」文化が強すぎて

「下手に3Mを指摘したら、”じゃあ、お前が変えろ!”とか言われるしな」

と従業員が社長や上司に3Mの存在を伝えなくなる状況です。

一般には「言うだけで、行動しない」ことを指摘するのは良い事だと思いますが、あまり言い過ぎると「じゃあ、言わない」になってしまうので、ここはケースバイケースの対応が大切だと思います。

(4)業務過多

これは単純に、みんなが忙しすぎて、「そこまで手が回りません」状態です。
3Mについて指摘する「空気読めない」人がいたら、その他のメンバーが「テメェ、ふざけんじゃねぇ!これ以上、仕事増やすんじゃねぇ!」ってなっちゃう感じです

(5)「受け身」体質の蔓延

これは、上記の(1)〜(4)のいずれかの結果として、この状態に至っていることが多いように思うんですが、会社に対する愛着や関心が従業員になく、

「この会社がどうなろうと関係ねぇ」

ひどい場合は

「この会社(社長)が困るところを見てみたい」

と積極的に3M状態の放置を望むようになっていたりする感じです。

こうなると、まず、3Mを従業員から提案されることなどあり得ないと思います。

と言うことで、このような状態に自社がなっていないか、時々、自分を振り返るのも大事ですが、自分自身ではなかなか見えない部分もあるので、いろんな外部の方と話しをする時、自社の3M改善のヒントがあるといいな、と思って、他社のやり方を聞かせてもらったりしています。

少しでも参考になれば幸いです。

◇質問、連絡等ございましたら下記までご連絡お願いします◇

Email:toyoda@asiagatevn.com
(アジアゲートベトナム代表 豊田英司 )

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