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UXリサーチを依頼しやすくするヒアリングシートを作っていたので反省を書く

こんにちは!viviONリサーチチームの古川です。
今回は、以前作成したUXリサーチヒアリングシートの反省を共有します。
ヒアリングシートって何をする場合でも作られがちですが、結論から言うとただ作るだけじゃダメだったという話になります。
調査を新しく企画しようとしている方の助けになれれば幸いです!


ヒアリングシートを作ったんだ

数か月前のリサーチチームの定例ミーティングにて、下記の課題感が共有されました。

  • 他部署からするとリサーチチームへどんな情報を共有すれば調査ができるのか分からない

  • それが依頼を遠ざけている要因になっているのでは?

そこで、調査を企画するために共有してほしいことを抜粋し、ヒアリングシートとして全社に共有してみました。
それから約3か月経っているので改めてこの場をお借りして振り返りをしてみたいと思っています。ヒアリングシート作成・共有という取り組みがどのように良かったのか、悪かったのか。そして、viviON内でまだ走り出したばかり(?)であるリサーチチームがどうあるべきなのか、考えてみたいと思います。

良かったこと:リサーチチームからは聞きやすい!

振り返りにあたり、リサーチチームメンバー数人に意見をもとめました。
まずはヒアリングシートがあることで良かったことですが、調査企画に役立つ内容を聞き出しやすい!とのことでした。
ヒアリングシートではその部署の状況や課題からヒアリングする内容にしたので、前提となる情報がスムーズに取得しやすかったのだと思います。
また、シートの存在そのものが話題のきっかけを生むという側面もありそうです。

悪かったこと:事業部側である程度整理してないと使えない

先述のようにポジティブな意見があった一方で、ネガティブな意見もありました。
調査方法や活用イメージがある程度見えている状況じゃないと、そもそもヒアリングシートに書かれている内容に回答しにくいとのことでした。
調査方法や活用イメージを議論するためにヒアリングシートを作ったつもりでしたが、これでは本末転倒ですね。。
また、UXリサーチという(まだまだ)見慣れない手法を依頼するために、わざわざ現状の課題や目標を言語化してもらうというのは、なかなかにハードルが高かったかもしれません。その証拠になるかもですが、Slackのチャンネル上にピン止めされたヒアリングシートを他部署が能動的に使ってくれた形跡はゼロでした。。。残念…!

相手にとって、UXリサーチは未知の手法かも?

ヒアリングシート作成は一定調査企画の助けとはなりましたが、当初に想定したような他部署の依頼ハードルを下げる働きはあまり見られませんでした。
先述したように、部署によってはUXリサーチという手法を全く知らない場合があります。
目先の課題解決に追われている他部署の方々が、果たしてそんな未知の手法を試そうと思うでしょうか?私なら、見知った信頼できる手法を優先して試します。
では、そんな未知の存在である私達はどうするべきか。それは、こちらから相手の情報を取りに行き、そして相手の課題解決につながるストーリーを主体的に用意すべき姿勢だと考えました。
ヒアリングシート書いてもらうのではなく、各部署の定例会議とかに顔を出させてもらったりして同じ課題感、同じ目線を持つほうが大事なんだなと気づけました。
そういう仕組みをどう作るかは目下考え中です。思いついたらまた共有しますね。

ユーザーに注目する価値を信じて頑張る

ヒアリングシート取組は想定より効果が無かっただけであり、無意味ではなかったと考えています。UXリサーチはまだ知られていないだけで、ユーザーをちゃんと見て仕事をするのは絶対大事です。これを進める大きな一歩とはなったと思っています。
viviONはすべてのオタクが幸せになれることを目標にした会社ですので、そのオタクを幸せにしたいのはみんな同じです。これからもオタクカルチャーを盛り上げるユーザーをしっかり見てサービスや作品を作れるように、生まれたばかりのリサーチチームですが踏ん張りたいと思います。頑張ります!

参考:ヒアリングシート項目の紹介

全部は載せられないので、一部抜粋になります!
これらの内容を聞ければある程度定性でも定量でも調査がご提案できるイメージで作りました。

調査を依頼したい背景

どんな調査をすべきかはわからないことも多いと思いますが、そもそもUXリサーチを使ってみようと思った背景はあるのでは?と思い最初の項目として設けています。

調査でやりたいこと(プルダウン選択:探索or検証)

ユーザーの何かを探索したい意図なのか、それともユーザーに対し何か検証したい意図なのか、これを強制的にプルダウンで選択してもらっています。この段階でこれを整理することで、調査でやりたかったことが考えやすいかと思ったのですが、、、もしかしたらこのあたりは使いにくかったかもと反省です。

上記の「調査でやりたいこと」で選択した内容の詳細

探索or検証を選んだ時点で、何を探索したいのか検証したいのか朧げながらでも見えていると思っています。それを書いてもらう項目。

調査対象のユーザーイメージ

どんなユーザーに話をききたいのかをざっくり書いてもらいます。先に書いていただいた内容を合わせると、どんなことを調査で行いたいのか分かりやすくなります。

事業目標・KPI

調査を行って何か施策を打って、その先に見据えているものを知る目的で置いた項目です。これを知ってれば「それなら、別の方法のほうがいいかも」というご提案もできたりします。

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