#12 「私が選んだドラッカーの言葉たち✳︎1,000文字以内のコーヒーブレイク記事です。
P.F.ドラッカー(Peter F. Drucker、1909-2005)
20世紀から21世紀にかけて経済界に最も影響力のあった経営思想家。マネジメントの主な概念と手法を生み発展させた「マネジメントの父」として知られています。
『してはならないこと』
「非営利組織は内部志向になりがちである。あまりに大義にコミットし、正しいことを行っていると信じるがゆえに、組織全体を目的と錯覚する。」1)
「それでは単なる官僚主義である。「ミッションに貢献するか」を考えずに、「内規にあっているか」を考える。」2)
「結果、成果は損なわれビジョンも献身も見失われる。」3)
「非営利組織は、あらゆる政策、決定、行動において「ミッションの実現にプラスになるか」を考えなければならない。」4)
「すべてを成果からスタートし、インサイド・アウトではなく、アウトサイド・インで考えなくてはならない。」5)
by P.F.ドラッカー
組織が大義を追求する過程で、内部規則やガイドラインの遵守が目的化し、本来の貢献や成果の重要性がおろそかにされることがあります。
これにより、日常業務の遂行が目標となり、結果的には日常業務の目標管理に留まってしまいます。
インサイド・アウトとは、自分たちの得意分野を基に考えるアプローチです。
アウトサイド・インとは、顧客が求めるものを基に考えるアプローチです。
行動を起こす際には、「使命の達成に役立つか」を常に念頭に置くことが重要です。
組織があまりも大きな理念を掲げることで、社会に対して正しい行動をしていると錯覚し、内部規則の遵守を最優先にし、顧客のニーズを見落とし、本来の使命を忘れ、日々の業務が目的化してしまいます。
ドラッカーは、成果を上げるためには、顧客のニーズに応え、自分たちの強みを活かして使命を果たすべきだと述べています。
組織が目的そのものにならず、誰のために、何を成し遂げるために、何を行うかが重要だと言えます。
次回、水曜日にドラッカーの記事を予定しています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私が目指しているのは、孤立のない共生社会の実現です。
参考文献
1)2)3)4)5)P.F.ドラッカー著 上田惇生訳『ドラッカー名著集4非営利組織の経営』ダイヤモンド社、2024年、p.216、217
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