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ビタミンゼミ第29回 TikTokマーケティングの最前線!ユーザーを捉えてエンゲージメントを最大化させるポイントとは | 朝戸太將教授

ビタミンゼミ第29回は、株式会社Natee執行役員の朝戸太將さんを講師に迎え「TikTokって実際どうなんだろう」というところから、スタートアップならではの活用方法・広告の最新情報まで教えていただきました!

ビタミンゼミってなに?
ビタミンゼミについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

株式会社Natee 執行役員 朝戸太將さん

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株式会社Nateeはちょうど今月末で2年半を迎える、創業三期目のスタートアップ。創業してから2年半の間一貫してTikTokに特化したプロモーション事業を行っております。朝戸さんは、新卒でリクルートキャリアに入社され、3年ほどご経験を積み、創業のタイミングで代表の小島さんのお誘いもあり共同創業されたそうです。朝戸さんがより気になる方はTwitter(@asato_natee)をチェックしてみましょう!

国内で最も利用時間が長いプラットフォーム「TikTok」

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「TikTokが伸びてきている」とか「年々目立ってきてる」みたいな点はご存知かと思ってます。グローバルでもかなり伸びていますし、国内のソーシャルネットワークアプリの中でも、実は2020年、利用時間でみるとTwitterやLINEよりも長いです。存在感を増してきています。

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僕らはトレンドをつかむメディアは、かなりテクノロジーに規定されると思っていて、スマートフォンネイティブな若い世代が台頭してきていることと、5Gによるデータ通信のスピードも向上に伴って、5Gの時代は縦型短尺動画が必ず来るトレンドだと思っております。

ビジネス的視点からみたTikTokの特徴

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TikTokの特徴としてまず、拡散性が高いです。
YouTube、インスタグラムおよびTwitterなどは検索やフォロー等のアクションをベースに、情報が広がるのが特徴的だと思います。TikTokの場合は、機械学習の精度が圧倒的に高いです。動画それぞれの平均の視聴完了率と、エンゲージメント率に拡散性は左右されます。例えば、僕がメンズメイク動画をあげると「30秒の動画が30秒見られている」等が最初の一定数の再生で判定されます。さらに、反応率、いいねやコメントもついていると「この動画はいい動画だ」と機械学習します。そうなると、美容をよく見る他のユーザーにも動画を出そうとなります。そこで、さらに多くの人が見てくれて反応してくれると今度は1万再生、10万再生とより広がります。
TikTokで、「1日でフォロワーさんが10万人増えました」という話がありますがまさに、機械学習側でバイラルしていった結果です。
2つ目は、エンゲージメント率が他のSNSに比べて高くつきやすいです。これは、興味あるコンテンツがユーザーの元に来やすい点と、縦型のフルスクリーンで、音声ありで動画を視聴するので没入感があるためです。テキストや画像と比べて、動画自体にちゃんと味わう回数が多いので、エンゲージメントが上がりやすいと思っています。
3つ目は、広告の受容性が非常に高いです。例えばテレビCMとかYouTubeにおける隙間の広告は、自分の見たいものを阻害する形で広告が流れてくるので、広告に対する嫌悪度が生まれやすく、忌避されやすいです。
一方でTikTokでは、一般のコンテンツであろうと広告コンテンツだろうと、同じ動画コンテンツとして視聴される傾向があります。広告が、一般動画の一つとして視認されます。なので、TikTokのユーザーに合う内容の広告であれば、好意度が非常に上がりやすい。広告だけど面白いよねという印象が付きやすいです。

TikTokユーザーの特徴

1995年以降に生まれた方々(Z世代)をメインターゲットにされているサービスをローンチされている方などにTikTokはおすすめです。あとは、直感的・行動的というところもユーザーの特徴です。

ビジネス的なTikTokの強み

TikTokが広告主様とか企業様、ここに集う経営者の皆様にとって3つの価値があります。

1. ハッシュタグチャレンジの拡散力により、圧倒的なリーチ効率をとれます。

2. 拡散性の高さ、UGCがUGCを生む構造によりバズ・トレンドを作れます。

3. エンゲージメントが高く、行動的なユーザーが集まっているので購買につなげられます。

ハッシュタグチャレンジを含め、TikTokにはさまざまな広告メニューがあります。

<TikTok広告メニュー(一部)>
①Top View
②起動画面広告
③インフィード広告(Brand Premium、Brand Auction、OneDayMaxなど)
④#チャレンジ
⑤ブランドエフェクト
⑥オンライン運用型広告

①〜⑤がTikTokの純広告です。
#チャレンジは、ユーザー参加型のUGCでTikTok内でトレンドを創出することができます。アプリを開いたら最初に「こんなチャレンジやってる」と、TikTokが告知動画を流します。参加ページに行くと、オリジナルの楽曲とオリジナルのチャレンジを参考にUGCがどんどん発生します。Top Viewと起動画面広告は1日1社限定で、アプリ起動時に表示される広告です。TikTok内でのリーチを最大化することができます。
タイアップはクリエイターさんの個人のアカウントからPR投稿という形で、最大60秒の動画を投稿します。フォロワーだけじゃなくて、TikTokの場合は、興味がある人に動画を届ける事ができます。実際、クリエイターさんのやりたいことだけやっても、商品は売れないので、その塩梅を僕らが調整しています。やることが決まってから、実際に投稿するまで3〜4週間ほどかかる進行です。
インフィード広告は、おすすめフィード間に表示され、CPIやCPAを指標にしたターゲティング可能な運用型の広告になります。年齢性別とかでターゲティングしながら、最低60秒の動画っていうのをTikTok上に、企業の広告アカウントから出すことができます。広告運用されている方はぜひ知っておくといいかなと思っているのが、CTRが高くCPC低い点がTikTokの特徴です。

ブランドエフェクトは、業界トップクラスの高い画像認識技術を用いて、 2D、3D、ARなど様々なクリエイティブコンテンツが作れます。ユーザーに圧倒的な「ブランド体験」を提供でき、エンゲージメントが高いのが特徴です。

スタートアップにとって「グロースのお供にTikTok」

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TikTok広告の強みは、シンプルに2つです。ユーザーが圧倒的若く、エンゲージメントが高いです。
資金調達の直後で、一気にユーザーグロースしたいフェーズや資金調達前に、ユーザーがすごい伸びていることを、調達のタイミングで見せたい場合にTikTokはかなりプラットフォームとして向いてると思っております。

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おすすめの活用タイミングとしては、2つあります。
①ユーザー数を飛躍的に引き上げたい
②SNS広告実施時

SNS広告の運用を横並びで進めていくっていうのが、スタートアップのPMFするタイミングぐらいから検討するところかと思います。
SEO対策してまず流入を増やしたり、まずはオーガニックでどれぐらい良いユーザーの課題に答えているのか、みたいなところを検証してから、それを少し検索広告使ってみたり、すごい少額からFacebook広告入れてみたりしていくと思いますが、兆し見えてきた後くらいに、クリエイティブ生かしてTikTokをやっていくのが、検討できるといいと思っています。

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①無料アプリ・ゲーム、②コスメがかなり相性がいいです。背景としてはユーザーさんが若く、かつとても所得がある状況ではないので「すぐにインストールできる」「無料で始められる」ものに対して、反応の速さが特徴的です。

TikTok活用における2つの注意点

①TikTokは初動(CPC/CPA)が良いものの、効果はROAS/LTVまで見て判断すべき

②高級商材は依然CPA/ROIが合わないケースが多い事

初動のCPC、CTR、CPAはかなり良くても、効果はROAS/LTVまで見るべきです。CPAまでいいけど、ROAS/LTVで見たら、離脱多いクライアントさんも実際いました。
おすすめしない領域としては、高級商材や高単価系の健康食品などはまだまだCPA、ROI 、ROASあわないことが多いです。「今から50代向けに何かやりたいです」みたいな話でTikTokはあんまり向かないかなと思っています。
【質問】
ROAS/LTVまで効果でていないケースっていうのは、単純にクリエイティブの問題なのか、それとも商品自体にダメな傾向があるのでしょうか
【回答】
もちろん両方あるんですけれども、媒体とかTikTokのユーザで考えると、
検索で興味があってきた人と違って、フィード欄で偶然の出会いからアプリをインストールしましたとか、偶然の出会いで何か始めましたっていうケースがほとんど
ですね。
なので、熱しやすく冷めやすいところが、発生しやすいです。そのため他のツールを活用したほうが良かったということは実際に起こっています。
【質問】
スタートアップが、TikTokをやろうかなという時に、なんとなくやるというよりは、まずクリエイティブできる状態じゃないと難しいですか。
【回答】
僕はFacebookとかで当たったクリエイティブを、いくつか持っている状態から始めるのがいいと思います。「この訴求軸ならユーザーが獲得できそう」「こういう起承転結で出していると強かった」という学習が出来ていれば、同様に成り立つのかどうか検証できますし、転用がしやすいです。
TikTokは、一番ダラダラしたい時間に見るんですよね。「暇だから漫画読むか」ぐらいのリラックスしている時間に、広告を出せるいう話だと思っています。視聴態度が全然違うので、インストールされるユーザー層が結構違うとかはあります。

TikTokを活用する上で重要な4つのポイント

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「TikTokよくわからん」というところに、私の中では2つあると思っています。
①媒体が謎
②若者が謎

この2つが活用を難しくさせてると思っております。なので若者のインサイトとTikTokの媒体特徴を理解し、その上でキャスティングを検討しながら、クリエイティブ作っていくことでTikTokの強みを最大化できると思っています。

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Z世代の特徴として、作られた世界に対して、違和感がすごいという点があります。すごい現実的というところもあるゆえに、むしろ、ダメなところを見せてくれる方が好感が持てるというところや、また、多面性をすごい大事にします。

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現在、一日に触れている情報量、コンテンツ量が過去と比べて、類を見ないぐらい増えてます。そのため情報の深さより、情報の幅がかなり広がっているので、深く情報を理解しに行くよりもかじることが多いです。一口ずついろんな情報を試食していって、意思決定をしているところも特徴です。例えば、情報を深めていくみたいなところが、従来のインフルエンサーマーケかと思いますが、Z世代だとかじれる余地をたくさんつくるとか、かじれるように幅をもたしてあげる、というマーケが大事と思います。

TikTokの活用事例

①女性向け化粧品を扱う企業がエンゲージメント向上に寄与するプランニングでPOS200%を達成した事例

最初に、「TikTokならバズからトレンドがつくりやすいと思っており、低予算でバズらせられないか」というお話をいただきました。
最終的に店頭で買ってもらうことを考えると、TikTokっぽいダンスなどのノンバーバルなコンテンツを作ることと、ちゃんと商品のレビュー動画を見ている人に刺さる動画もつくりました。興味がある人を想定したときに必要なものをだし分けました。
情報をかじれるように、複数のクリエイターさんを系統立てた方向性に3人ずつぐらいはめてプロモーションして行ったほうが、TikTok上でアルゴリズムも回りやすいと思います。その中で、完全視聴率とエンゲージメントっての非常に大事だったので、エンゲージメントが上がるために、クリエイターさんと仲良い友達をキャスティングして、コメント欄を賑やかせたりなど細かいノウハウも駆使させていただいた結果、売り上げも通常の2倍ぐらいでました。YouTubeを起用した時よりも、TikTokで行ったほうが売上が上がったようです。

②クリエイターの投稿をきっかけにアプリのダウンロードが大幅に増加

ブランディング目的の取り組みが、実際は特にアプリ導線も作っていなかったのにダウンロードが一気に伸びました。年代が高くなると情報を吟味してからアプリをダウンロードされますが、若年層になると一回ダウンロードしちゃおうというところが強いです。また、「この人が言ってるなら」というところで動きやすい世代だと実感しています。
【質問】
各SNSとの比較をお願いしても良いでしょうか。

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【回答】
個人的な話ですがTwitterはテキストベースなので制作コストが非常に低く制作しやすい。加えて、リツイートなどを通じて、認知拡散がされやすいです。テキストの情報量と画像の情報量を比較するとテキストで伝えられることにも限界があると思います。
Facebookは制作コストは同じく、テキスト画像中心で制作しやすい。一方で、若者ばなれが進んでいたりします。ビジネスパーソンがビジネスへの活用とか、友達の情報回収するために使ったりするので、ちゃんと見てもらえます。
今一番万能だなって思っているのは、インスタグラム。ちゃんと認知して、理解して、購買までが一つのSNS中に一貫してる。そこが圧倒的に強いと思っています。
YouTubeは制作コストがかかります。認知はチャンネル登録を増やす必要があるため難易度が高い。ただ、深い情報を届けられるので購買に繋げやすいのかなと思います。
TikTokは、制作コストは動画なのでかかりますが、YouTubeより動画の時間が短いので低いコストで作れますし、また、画像素材や、横画面の動画素材しかない場合でも、縦型全画面動画に編集して出稿することもできます。さらに、フォロワー少なくてもバズります。動画は1分でweb ページ3600枚分と言われるくらい、情報の密度が濃いので、結構深い理解はしていただけます。

最後に

講義の最後は恒例の質問タイム!ビタミンゼミに入ってくれている企業のみなさんが自社の課題を積極的に朝戸さんに質問していました。ビタミンゼミなら自社の課題をそのままぶつけられちゃうのもいいところですよね。

今回の講義は、TikTokの活用に迷っている方も活用中だけど悩んでいるみたいな人にもためになったのではないでしょうか!

株式会社Nateeが気になった方はこちらをご覧ください!



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