トレセンの弊害
トレセンについて、親が1番知っておいてほしいことは、合格した子と落ちた子に決定的な差はほとんどないということです。
地域のトレセンレベルであれば、担当する指導者(選ぶ側の視点)で選手の評価は変わります。選ばれなかった選手も、その後の取り組み方次第で簡単に評価は逆転できます。
ですので、トレセンの合否だけが絶対的な基準と捉えないでほしいと思います。なにより子どもは、いつ伸びるかわかりません。環境(チーム)や出会った指導者でその後大きく変わる可能性があります。
私が関わった選手たちの中でも、小学校・中学校まであまり目立たなかった子が高校でいきなり伸びて世代別代表に選ばれたり、高校では評価されなかった子が大学で力をつけてプロから内定をもらったりするケースを見てきました。
また、逆にジュニアからずっと有名だった子がいつの間にかサッカーから離れていたりするケースもたくさん見てきました。
トレセンは、より優れた選手同士で刺激しあえる環境ではあります。一方、落ちた子がモチベーションを下げたり、親が落胆してしまったり、場合によっては別の競技にうつってしまうという弊害もあります。
結局、最終的に生き残っていく選手は続けられた選手です。
ジュニア年代というあまりにも早い時期の評価に一喜一憂してはいけません。ですから、トレセンに選ばれることだけを目標とするのではなく、自分が上手くなる努力を続けるというスタンスがとても大切なことになります。
親には寛容な目で子どもをサポートし、全ての経験が成長につながっているということを伝え続けてほしいと思います。
Vitaサッカーアカデミー代表
久保田健太
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