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田舎のオカンの持たせてくれる荷物はいらないことが多いけれど、東京について一人その荷物を見た時に寂しくなるんだよね(三浦佑介)


『演劇は役に立つ』visitArtはこの言葉を掲げている。
この言葉自体は、演劇人たちからたまに耳にするし、僕も結構使う。

すこしだけ、ほんの少しだけだけ、「ん?押し付けがましくね」思った人はいるだろうか?
いたら、素直に手をあげてほしい。
先生は怒らないし、みんなにも目をつぶっていてもらうから、素直に手をあげてくれ。

もしも、あなたがこれを読みながらスマホ片手に本当に手をあげていたのなら、あなたは素直な良い人だ。きっと今日はいいことがあると思う。

まあ、押し付けがましいと思った人がいるのは当然だ。
なぜなら、「演劇が役に立つ」かどうかを判断するのは、それを消費する人たちだからだ。

僕だって、全然いらんもんを「これめっちゃ役に立つでー!」といくら叫ばれたとしても、いらないものはいらない。

田舎帰った時に帰り際に言われる、オカンの「これも、これも、あ、これも持っていきな」っていう謎のものくらいいらない。
いや、僕の田舎は東京なのだけれども。

いらないものはいらない。
それが市場というものだ。

なので、この表明は決して押し付けがましいものではなく、

「『演劇は役に立つ』と僕たちは思っているんで、これから、「へー、これ結構役に立つじゃん」なんて、ワイン片手につぶやいてもらうために頑張っていきますので、どうか生あたたかく見守っていてくださいね」

というものなのだと、僕は解釈している。

何を隠そうvisitArtに集まっている人たちはほとんどが演劇人だ。
演劇人ということは、表現のプロフェッショナルということだ

表現とはつまり

「伝えたいメッセージを、いかにオブラートに包んで、見ている人の感覚に訴えかけて心を動かすか?」

というものだ。
そんなことを演劇でやっているわけです。
みんな百戦錬磨の猛者どもの風情が漂っている表現者たちが揃っている。

なので、『演劇は役に立つ』をこれからvisitArtがどんな形で表し、そして体験できるものにしていくか、期待してほしい、ワクワクしてほしいと思っている。

ビジュアルで、言葉で、イベントで、どんな風になっていくか、すべてはこれから。

そう、つまり
「おれたちの戦いはこれからだ!」

というわけです。

ジャンプの打ち切りマンガみたいな言葉になっているけれど、本当にそうなのだから仕方ない。

とにかく、これからよろしくお願いします。
演劇王子みうらでした。

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