家計に例えてみると(2)

はじめに書いておきます。素人の雑記です。

前回↑家計に例える前提を書いたので、話を続けます。
今回はプライマリーバランス黒字化目標です。

端的に書くと「1b.ローン(借金)」が増えるのを悪と考えているので
 「1a.給与」(税収) ≧ 「2a.家計費」(国家予算)
をまずは目指しましょうという理屈です。そうでないと「1b.ローン(借金)」が減っていかない、これは将来世代への負担の先送りだー、などと考えているようです。
これは「1b.ローン(借金)」を最終的に税収で賄う必要がある、と考えていることによる勘違いのようです(末尾に根拠となる出典を書きます)。

さて、上記の数式の成立を目指す為には、考え方は以下の2つですね。当然併用可能です。

・「1a.給与」(税収)を増やす。
・「2a.家計費」(=国家予算)の総額を減らす。

まず、税収を増やす=家族構成員からより多くの金を徴収することになります。
次に、国家予算を縮小させることについては、前回公共サービス=風呂掃除でたとえたので、風呂掃除回数を減らすという置き換えをしてみますと、風呂掃除担当者の得られるお金が減り、昼食を抜こうと考えるようになるかもしれません。昼食を用意するお母さんの収入も減っていきますし、必要な食材の量も減ってくるので売れなくなり長男の収入も減ってきます。

吸い上げる金を増やそうとする上に、収入も連鎖的に減っていきますので、生活が苦しくなるのも当然です。誰得?

風呂掃除が本当に無駄なことなのであれば減らせばよいのかもしれませんが、「2a.家計費」は、家計を維持・安定化するために必要な金額です。
国家に言い換えると、社会経済活動を正常に回すために必要な金額なのであり、そこを減らすと当然経済は縮小していきます。

公共事業を増やすとバラマキ財政だと批判する人もいますが、風呂掃除を1日に2回も3回もやれと言っているわけではなく、必要なところがたくさんあるので判断してしっかり増やせばよいという話です。

こういうところ↓が寄付を募っているとか、情けない限りです。


難しい用語を持ち出すまでもなく、やるべき事が真逆ですね。


勘違いの出典について

三橋先生が、財政破綻はありえないことを財務省自体が述べている、ということをご自身の資料で書かれています(P.19):

http://www.osakafusyakyo.or.jp/Uploaded/sisetsuInfo/202204081756461649408206.08.pdf

対応する財務省の元ネタは以下:

この中の 3. に気になる文言がありますね:
「国債は最終的には将来の税収で償還されるので」
やっぱり借金は悪で、返さないといけなくて、借金がない状態が正、と本気で思っているのかもしれませんね。



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