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【LIVE ART ONLINE(β) 】 ポートレート(似顔絵)を2週間やってみた -前編

急速に広まるZoom、Googleハングアウトなどのビデオ会議を初めとしたオンライン上でアーティストにとって新たな活躍の場をつくりたいと思い始めた「LIVE ART ONLINE(β)」。

まず始めに取り組んだ人気の高いポートレート(似顔絵)をアーティスト&アーティストを起用する方々とのプロトタイピングを2週間続けてみてわかったこと、体験いただいた方からのアンケートで得たアイデアを「1. 体験」「2. アウトプット」「3. アイデア」「4. テクニック&ツール」と分けてまとめてみます。今回は前編として1. 体験、2. アウトプットを紹介します。

1. 体験

似顔絵、ライブペインティングなどのLIVE ARTは完成した作品はもちろん、その過程を楽しんでいただく体験自体が価値となりますが、その体験価値を向上させるにはどのような点に留意するべきでしょうか?

(会話・交流)
アーティストにとって描きながら会話するというのはなかなか難しいのですが、描いてもらう方としてはアーティストとの交流を楽しみたいと思っているし、沈黙が続くと気まずく思ったりされます。導入でお互いの自己紹介をしたり少し会話をしてアイスブレイクをしてから始める方が、そのあとも話しやすく、気持ちも乗りやすかったようです。

UXデザイナーをされている方からとても参考になるアドバイスもいただきました。

最初に話を聞いてもらえたら「あ、このイラストレーターさんは僕のことを理解して描いてくれているんだな」って気持ちになって嬉しい。
要望や期待していることも聞いてみて欲しい。僕の場合は小さなパーツだけど、ピアスに自分なりのストーリーがあったりするので、描いて欲しいなって途中で思いました。なので、最初に一緒に描いて欲しいものとか好きな顔の向きとか?こだわりたいところを聞いてくれると嬉しいかも!

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(プロセス)
プロのアーティストの制作風景、プロセスはなかなか見れる機会がありませんし、レストランのオープンキッチンのように自分のポートレートが描かれていく様子を見れると、完成し手にした時の喜びももっと大きくなりますよね。

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タブレット、iPad、アナログと描くツール、手法で見せ方も異なりますし、どうやって見てもらうのがパフォーマンスとして良いのか、アーティストごとに見出さないといけません。ここは最後の「4. テクニック&ツール」のところで詳しく解説します。

(所要時間)
体験頂いた方のアンケートから5分〜10分くらいで終わってしまうと物足りなさを感じるし、30分はさすがに長いというのが総論でした。描く時間としては15〜20分が程よく満足度も高かったです。あとは前後に会話の時間を5分づつ設けて合計30分がベストタイムです。

(納品の仕方)
納品の仕方と納品後も体験の一部として考えなくてはいけません。チャット機能からスムースにファイルを送れるように整えておいたり、敢えてその場で渡さずに後で一言アーティストからのメッセージを添えて送ったりと工夫の仕方はまだまだありそうなので引き続きいろいろ試したいと思います。また、納品後どのようにポートレート画像を使っていただくのか、フレームやフォーマットもこだわりたいところなので次の2.アウトプットでご紹介します。

2. アウトプット

完成したポートレートは主にデジタルデータでお渡しすることになるので、納品後どのようなシーンで活用いただくか想定して、そのフォーマットや、気の利いた納品方法などのアウトプット考えたいと思います。

その場ではデジタルデータでお渡しして、後日メッセージと共に原画をお送りするのももちろん喜ばれますね。USJなどでのテーマパークでデジタルで撮影してくれた写真を気に入れば現像してフレームにセットして販売するモデルも応用できそうです。

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(フォーマット・比率)
フォーマット・比率と想定される活用シーンです。
1. 正方形

SNSアイコン、Insta投稿など
*アイコン用は円にトリミングされることを想定
*プリクラ的な文字入りフレームをいくつか用意しておくのも楽しい

2. 縦位置
スマホ閲覧、人に見せる

3. 横位置
PCの壁紙

4. 映像(タイムプラスで描いている過程を録画)
Insta、Facebookのストーリーに投稿

5. 原画・出力
二つ折りの硬紙に挟んだり、額装して送付

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4. 映像」はアーティストからは「録画されない(その場で終わり)」という安心感があります。」という声もあり、その場限りにするからこそリラックスした良い時間になることもありそうです。

全てのフォーマットをカバーするのは難しいので、企画に応じて適したフォーマットを決めるのが良いですね。

次回、後編では企画、プログラムの「アイデア」と「テクニック&ツール」についてご紹介します。試していく中で思いついたり、体験いただいた方からいただいた秀逸なアイデアや、Remoなどのビデオ会議ツールのトライアル結果はきっと参考にしていただけると思います!

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ご協力頂いたアーティスト&モニターの皆様、本当にありがとうございます。たくさんの気付きがありました。まだまだプロトタイピングを続けてコンテンツ開発を進めていきますので、一緒に何か試したい、モニターになってみたいという方々はぜひ(info@visiontrack)までご連絡ください!


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