FUNDING FACTBOOK「LiLz株式会社」
「FUNDING FACTBOOK」では、資金調達ニュースの対象となった非上場企業の調達情報を、登記簿謄本を確認し、その調達内容を詳細にスキームまで解説する。
この記事では、2021年02月09日に資金調達を発表した「LiLz株式会社」の資金調達内容について取り扱う。
1. LiLz株式会社について
LiLz株式会社は、2017年7月28日に設立されたIoTサービスを複数展開する企業だ。アナログのメータを、IoTカメラを用いることで、人の手を使わず記録・分析するサービス「LiLz Gauge(リルズゲージ)」と、音声データ内から特定の音検索を可能にするサービス「LiLz Sound Search」を展開している。
LiLzは、創業から1年後に参加したピッチイベント「九州・山口ベンチャーアワーズ(KVM)2018」でスタートアップ部門(創業から3年以内の企業のみを対象としたカテゴリ)の大賞を受賞している(記事)。受賞対象となったサービスがLiLz Gaugeであり、Lilz GaugeをサポートするサービスとしてLiLz Sound Searchの構想もKVM2018内で公表している。
■ サービスの内容
電気使用量データについて自動検針機能・通信機能を有するメータを設置することで、計測上必要だった人力をなくしたりデータの利活用を行えるようにする「スマートメーター」という構想がある(参考:東京電力のページ)。この構想を実現するために、現在設置されているメーターを全てスマートメーターに置き換える作業が予定されている。
各地に設置されているアナログメータ類が持つ(1)計測に際して人力が必要(2)通信機能を有さずリアルタイムのデータ活用ができない課題点に対して、メーターの置き換え以外の方法で既存の計器をスマートメーター化しようとするサービスがLiLz Gaugeだ(サービスページ)。
対象となる計器(以下HPから抜粋)に対して、通信可能な静止画を取るカメラを設置して撮影することで、メーターの画像を遠隔から取得可能にする。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?