見出し画像

【マーベルスナップ】上達のメカニズム

1 はじめに

こんにちは、ViruSです。DCG畑からマーベルスナップに移ってきた人よりも、MCUというコンテンツを目的としたカードゲーム初心者が多数いると感じたので、今回はカードゲーム及びマーベルスナップの上達法に関して深堀りしていきます。

前回の記事を飛躍させてガチ向けの情報を共有するので、カジュアルに遊びたい方には向かないのでご了承ください。ただ、あなたが少しでも勝ちを望んでいるのであれば読んで後悔はさせないクオリティに仕上げるので、是非最後まで読んでいただけたらと思います。


2 カードゲーム上達法

マーベルスナップはザックリ言ってMTGのドラフトにポーカーのレイズとフォールを足したようなゲーム性であり、既存のDCGとは一線を画す内容になっています。しかし「カードゲーム」という括りに入ることは間違いないので、まずは共通項としてカードゲーム上達法について掘り下げた後に、マーベルスナップ独自のシステムにどう落とし込んでいくのかについて解説していきます。

2ー1 情報収集

カードゲーマーにとって欠かせないのが「情報」です。そして、ここでの情報とは主に以下の3点を指します。

① 主流デッキ及びリスト
② なぜそのデッキが強いのか
③ どう対策すればよいのか

①の環境デッキとそのリストに関する情報集めは、現状ほとんどの人がやっていると思います。トップシェアのデッキを知ることによって、実際に動かす場合もそうですし、対面した際に具体的な動き方が分かるので絶対にやるべきです。

ただ、カードゲーム初心者~中級者の大半が②と③の情報収集を怠っており、そこが勝敗の分かれ目になっていることが往々にしてあります。では、何故この理由対策を知る必要があるのでしょうか?

それはメタゲームに適応し突出するためです。例えば、強いデッキAがあったとします。Aは強くて勝率が出せるので当然みんな使うようになります。するとAに勝てるBが台頭してきて、Aは急激に数を減らします。Aが数を減らしたことにより、Aに勝てないという理由で抑圧されていたCが覇権を握るようになります。そして今度はAあるいはDが…

このようにメタゲームというものは互いに干渉してグルグル回っているので、主流のデッキを追いかけるだけでは不十分なんです。実際に後乗りで永続オンスロートやデストロイヤーを握った人は、すでに対策されているかミラーが多発して勝てなかったと思います。メタゲームで勝つために必要なのは一歩先を行くことです。二歩でも三歩でもなく一歩先。

②と③の項目は考察して自己解決することが出来ますが、慣れるまでは厳しいので初心者のうちはインプットして引き出しを増やしていきましょう。そのためにはまずは基盤を知り、変化を察知する必要があるので以下の情報源を活用してください。

SnapZoneは定期的にTier表を作成してくれるので、環境初期はこれを基盤にしてデッキを組んでみたり流行をチェックすることを推奨します。ただし信用度としてはそこまで高くはないので、あくまでも参考程度に。

COZYはコミュニティ内で行うアンケートの結果が参考になるのと、英語が分からなくともニュアンスが伝わるように動画編集してくれているのでメタ考察の参考にすると良いかと思われます。Twitterもおススメです。

MarvelSnapDecksはインフィニティ到達等の実績のあるデッキリストを共有してくれるのでフォロー推奨です。供給される情報の鮮度と信用度が高く、最もオススメできます。海外勢の情報を得たいなら間違いなくコレ。

AAさんは公式の情報や海外のdiscordでの話題を簡易的に和訳して提供してくれるので、最新の情報にアンテナ張りたい人にお勧めです。アジアとUSではメタが少し違うので、アジアサーバーで実績のあるリストを収集したい人はフォロー推奨です。


データを集めて情報の信用度を上げる

カードゲーマーにとって「情報」とは地図のようなものであり、情報もなくメタゲームを戦うということは地図もなく荒野に足を踏み入れることと同義です。勝利という目的地に向かうためには、まずは自分の位置を把握し、方向性を定めて前進するということが不可欠なので、目的を明確化しながら地図の精度を上げていきましょう


2-2 言語化

二つ目に必要なのが言語化です。固い言い回しなので一気にハードルが上がったように感じられますが、そんなに難しくはありません。かみ砕くと「自分は何故このターンにこの行動をとったのか」「このカードは〇〇の意図があって採用した」などのことを言葉にして説明するということです。

これらの説明をクセづけることによって、特にプレイングスキルとデッキ構築能力が大きく向上します。インプットした情報をデッキやプレイングといった形でアウトプットする過程で、常に自身の考えを言葉にすることが重要です。

「現環境ではリーチが強い」
何故?
「フィニッシャーが効果依存だから」
どう対策するか?
「スタッツで勝負すればいい」
具体的な軸は何になるか?

このように段階的に思考を重ね、自身に問いを投げかけ続けてください。そうすればデッキリストもプレイングも固まりますし、説明できないのであればそこで思考が止まっているという指標にもなります。しかし、この作業を一人でするのには限界がありますし、偏差値の近いプレイヤー間で行っても効果が薄いため、定期的に格上に相談するといいでしょう。

では言語化が大正義なのか、理論的にプレイすることが正しいのかと問われれば、必ずしもそうとは言い切れないのがカードゲームの深いところです。しかし、理論は直観の礎になり、実力を底上げする手段としては最適なので初心者~中級者の方は実践することを強く推奨します。説明できないことは理解していないのと同じで、言語化できないことに再現性はないです

理論派と感覚派に優劣はない。



2-3 試行回数

情報収集によってメタゲームに対抗するための知識をインプットし、デッキ構築や実践でアウトプットするという流れは確かに大事なのですが、ハッキリ言ってそれだけでは不十分です。収集した情報を精査し、自身の説明に論理的な妥当性を持たせるためには試行回数が欠かせません

Aがぶっ刺さってトップメタに完勝した

回数を重ねる毎にAの不便さが目立つ

Aの代替案としてBを起用してみる

そもそもAもBも不必要でプランから見直す

上記ように、試行回数を重ねることでより解像度の高いデータを獲得することが可能で、デッキからノイズを除去することに役立ちます。また、同じような状況を何度も経験することによって、その一手が偶発的にハマったのか、必然的に通ったのかというプレイングの検証することが出来ます。

ここで重要になるのが、とにかく回数を重ねるだけでは意味がないということです。〇〇に勝ちたいとか××の必要性を検証するなどの検証テーマを設定してから望むようにしましょう。質より量?量より質?ノンノンノン!質の高い量をこなしていけ。さすれば道は開かれん。


2ー4 2章のまとめ

  •  情報を集めてメタゲームに食らいつけ!

  •  思考を言語化して理論武装しろ!

  •  高回転させて正解に近づけろ!

基礎的な情報のみを抽出したので、おそらくほとんどのDCGでそのまま適用できる上達サイクルだと思います。要するにインプットとアウトプットの繰り返し、創造と破壊の繰り返しで、これを反芻することによって少しずつカードゲーマーとしての地力が身についていきます。

あと最後にもう一つ、楽しみながらやってください。○○強そう!とか△△に宇宙を感じるとか、きっかけは何だっていいです。知的好奇心を満たしていきましょ。それがきっと力になる。

楽しみながら可能性を模索しよう。


3 マーベルスナップ上達法

  • デッキ構築の難易度

  • ロケーションシステム

  • SNAPと撤退の状況判断

その他にも異なる点はあると思いますが、自分は主にこの3点がマーベルスナップ独自のゲーム性の根源だと考えます。2章で挙げた上達プロセスはあくまでもカードゲーム全般での話であり、それらをベースとしてマーベルスナップに落とし込んでいかないと成果を出しにくいため、3章ではそこを解説していきます。

3ー1 デッキ構築

マーベルスナップはプレイヤー間でカードの入手状況に差があり、重課金者でもない限りトップメタをコピーし続けるということは不可能なので、自分でデッキを組まないコピーデッカーにはかなり厳しいゲームだと思います。この課題から逃れるにはデッキ構築力をつけるしかないと思うので、気を付けたいポイントについて解説します。

POINT1 必須枠と自由枠

おそらく多くのプレイヤーがデッキコピーの際にぶつかる壁だと思うのですが、自身の資産で可能な範囲コピーしたトップメタってあんまり強くないですよね?これはなんでかというと、単純にデッキが12枚構成なので、カードの影響力が平均して1枚約8%もあり、同じ役割のカードもほとんどないために当初のプランとはだいぶ逸れたデッキになりがちだからです。

デッキの軸となるカードは影響力が8%よりも高くなるので、所持資産で代用しても中途半端なデッキになります。例えばデストロイヤー抜き永続とか、ミスティーク抜きパトリオットとかです。こういうデッキを使うくらいなら正直別デッキを使った方が勝てるので、必須枠が足りていないなら組むのは諦めて別デッキに移行しましょう。デッキチューニングは自由枠の範囲でとどめないと目的のないデッキになります。

ないものはない。組めないデッキばかり数えるな。



POINT2 平均値と最大値

カードゲームをかじったことのある人なら聞いたことがあると思います。基本的には最大値はそこそこにして平均値を高く保つというのがDCGの鉄則なのですが、殊マーベルスナップにおいては必ずしもそうとは言えません。むしろ最大値の方を優先するべきとすら言えます。

マーベルスナップはレートの仕様上、勝率よりも獲得のキューブ比の方が優先されるべきであり、平均値の高いデッキは直線的で読みやすくキューブ比が低くなりがちだからです。


上記のデータはレーンコントロールを100戦回した際のものなのですが、100戦やっていて勝率が72%あるのにもかかわらず111しかキューブを稼げていませんし、勝ち試合での平均獲得キューブ数が2.5しかありません。獲得キューブ数が跳ね上がる6T目までにほぼほぼ勝敗が決しており、敵に撤退をさせてしまうデッキだからあまり稼げなかったわけですね。

また、平均値が高く最大値の低いデッキは6T目に負けやすいデッキでもあるんです。永続デストロイヤーなんかはそれが顕著に発生し、エアロでデストロイヤーの枠をずらされたり、エンチャントレスでアーマーを消すなどして簡単にまくれてしまいます。このように直線的なデッキは損害を被ることが多いわけですね。

デッキが12枚しかなくコンボパーツを集めやすい上に、上手く回らない場合でも撤退して損失を最小限に抑えればいいだけなので構築の段階から最大値を高くすることを意識しましょう。尚、平均値が低くなりすぎれば撤退の数も多くなり稼げませんし、決まったらほぼ勝ちレベルの最大値も敵に逃げられてしまうのでいい塩梅で。6T目の勝負に乗らせつつ捲って稼ぐセラのようなデッキが一番適しています。

最大値を高くして敵の予想を上回れ。


体感的に分かる方はそのままでも良いですが、デッキごとの勝率や獲得キューブ数の確認はトラッカーが便利なのでPC勢は積極的に利用していきましょう。導入方法は以下の記事を活用するといいでしょう。



3ー2 ロケーション


5T目にコスト+1
永続効果2倍

ロケーションが勝敗に及ぼす影響はデッキ相性を簡単に覆してしまうほどに高いですよね。上のロケーションが顕著ですが、この影響でセラを置けなかった場合にセラミラクルの出力ってかなり下がるし、永続効果が2倍になれば宇宙を感じるじゃないですか?このように各デッキに相性の良い・悪いロケーションは必ずあるのでそこを意識しながらプレイするべきです。

スカーレットウィッチやストームは都合の悪いロケーションを変更できるのでロケーションに悩まされている人は入れるべきではあるんですが、テンポロスの要因にはなるということをしっかり理解したうえで採用を検討してください。相性の悪いロケーションが多いデッキを扱う際は必須と言えます。

ロケーションを理解するとこのゲームに対する理解度がグッと上がるので、考察は絶えず行ってください。各デッキのロケーション相性を知ることでSNAPから敵のデッキを大方割り出すことが出来ますし、自分に有利なロケーションを知ることでポイントを稼ぎやすくなります。


3ー3 SNAPと撤退

上の2項を抑えるだけでそこそこの結果は出せると思うのですが、よりランクを盛りやすくするにはSNAP・撤退システムに対する理解を深めなければいけません。これを理解しているのとそうでないのとではラダーの進捗に天と地ほどの差が出るのでポイントごとに解説します。

POINT1 撤退判断はシビアにくだせ

ランクが上がらない人の共通点は損失を甘く見ているということです。このゲームは撤退をして損失のポイントを減らせば勝率が50%なくても盛れるように作られていますし、わざわざ大勝ちを狙いに行かずともコツコツと積み上げればいつかインフィニティに到達できます。早期にSNAPして撤退ポイントが2になっていようが4になっていようが捨てる時は捨てましょうね。

ポイントを盛るコツは、シビアに撤退判断を下して考えられる裏目を可能な限りケアすることです。細い勝ち筋にかけて2点取りに行くよりも自分が有利な勝負にだけ乗り続けることを意識してください。デッキ枚数の関係上相手がキーカードを引けていないことは滅多にないので、確率的に考えて合理的な判断を下しましょう

ただ、裏目ばかりケアしていてはほとんどのケースで撤退するしかなくなると思うので、確率的に五分に近しい場合は敵が出してくるカードと位置まで予想してから勝負を挑むようにしましょう。たとえそれで負けたとしても損失が経験に変換されるので実質アドです。

撤退判断は王扇将軍レベルでシビアにいけ。



POINT2 SNAPは情報開示に等しい

SNAP論に関しては正直まだ固まっていないですし、それぞれの意見があると思うので断言することが出来ないんですが、SNAPは基本的に損をすることの方が多いのではないかという仮説が僕の中で立っています。

トラッカー導入後 PCでの戦績


攻略ブログを書く以上まとまったデータが欲しいなと思って600戦ほどこなしたんですが、SNAPを仕掛けることによって本来は楽に獲得できていたはずの2点や4点を逃す機会が非常に多かったんです。自分も対面していて分かるんですが、ある程度の熟練者はSNAPの意図を読んでくるんですよね。即ち、SNAP=情報開示に近しい行為だということが考えられます。

もちろん格下相手には自分が有利な状況で仕掛けるSNAPも通りやすいですし、SNAPのリターンが大きいことも理解しているので絶対にSNAPを切るなとまでは言えません。ただ、基本的には6T目の勝負に上手く誘導しないことには獲得ポイントが渋くなるので、NO SNAPで自信のないフリをすることが有効だと考えます。

3ー4 3章のまとめ

  • 必須枠を割り出して組めるデッキを組む

  • 平均値よりも最大値を優先する

  • 直線的なデッキより読みづらいデッキを使う

  • 各デッキのロケーション相性を研究する

  • 勝率よりもキューブ取得数に着目する

  • 撤退判断はシビアに下す

  • 勝負する際は負け筋の予測を立てる

  • SNAPは情報開示と捉えて慎重に

上記の点を意識して言語化をしながら反復しましょう。すぐには結果は出ないと思いますが確実に上手くなることを保証します。インフィニティに到達すると、ポイントの損失を気にすることなくガチマッチで実験を繰り返せるため、加速度的に上手くなります。まずは上級者へのファーストステップとしてインフィニティを目指してください。


4 おわりに


せっかくMCUをきっかけにカードゲーム界隈に参入してくれたのに、勝てないことが原因で離れてしまうのはもったいないと思ったので、今回このような記事を執筆させていただきました。できるだけ本質的な情報を抜粋し、簡潔にまとめたのですがいかがだったでしょうか?エンジョイ勢を否定する気はありませんが、やはり楽しむためには強さがいると思います。

ランキングもフレンドマッチも未実装なマーベルスナップはまだ始まってすらいません。本格的に指導したときに出遅れて苦い思いをしないように今のうちに鍛えておきましょう。そして一緒にマーベルスナップを盛り上げていきましょう。それでは皆さん、楽しいSNAPライフを👋


ハイキュー8巻より引用
ハイキュー8巻より引用
ハイキュー8巻より引用


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?