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噓日記 7/14 差別と寛容のパラドックス

昨今のLGBTQ、ポリティカルコレクトネスについての動乱を見守っていると、寛容のパラドックスという言葉が思い浮かぶ。
寛容のパラドックスとは、社会が無制限に寛容であったとするとその寛容性は不寛容により破壊されると言うパラドックスである。
つまるところ、このパラドックスを簡単に解釈するならば寛容な世界を維持するならば不寛容に寛容でいられず、寛容な世界は寛容ではないという矛盾を持つということになる。
ただ、私は寛容のパラドックスという言葉が頭に浮かんだだけでなんの思想もないので今日の日記では嫌いな昆虫ランキングベスト3を認めておく。

3位
スズメバチ
まず、私は痛いのが嫌いだ。
スズメバチに刺されると痛いと聞くし、何回も刺されたら死ぬらしい。
怖すぎ(笑)
黄色と黒の体色は阪神タイガースの濱中を思い出す。
そのくせ日本にはいっぱいいるというのが本当にヤバい。
丁度、濱中の逆だ。
濱中は一人しかいない。
尾木ママは十六人いる。
彼らに出会うと、家に帰ったら居間で知らないおじさんが寝てた時くらいの緊張感がある。
私の日常はスズメバチによって常に緊張しており、それが緩むのも家の玄関の鍵を開けた時くらいだ。
桂枝雀の笑いの理論「緊張と緩和」は正しく、私は玄関の戸を開ける時に狂ったように笑う。
大粒の涙を双眸に湛えて。
また来る明日を睨むように笑う。

2位
ゴミムシダマシ
生まれ持っての正義漢である私は、母親に悪いと思って生まれる瞬間にちょっとだけ細長くなって生まれてきた。
ハンターハンターの陰獣みたいな感じで産道を通り抜けたのだ。
そんな私が何よりも許せないのが誰かを騙すことである。
ゴミムシダマシは名前にダマシという言葉が入っている。
ゴミムシに似ているからつけられた名前だそうだが、私の正義感のセンサーはゴミムシダマシを許すなと警告している。
あと、幼虫がミルワーム。
キモすぎ(笑)
爬虫類の餌にされがちな彼らだが、ヒョウモントカゲモドキに与えられる時は頭を潰されるらしい。
哀れ(笑)

1位
ニキアワダチテアカコガネ
私の実家の近くではよく見られた憎いアイツ。
赤褐色の体色に焼けるような赤さの前足、紫色の前翅のグラデーションがいかにも毒を持ってござい! というグロテスクさで気持ちが悪い。
でも全然毒とかない。
むしろ人に懐く。
名前を呼んだら飛んでくるらしい。
特に懐いたニキアワダチテアカコガネは飼い主の先祖の写真を主食にする。
漠然と先祖を死と認識するらしい。
飼い主を死から遠ざける、そんな意図を持っているようで私の地元では男根崇拝の次に信者を集めている。
男根崇拝以外を認めたくなかったので私は村を出た。
旅立ちの日、涙のような何かが伝って走り去る私。
双眸には緑内障の点眼薬がなみなみと差されている。

私が実家に隠していたPiaキャロットへようこそ!! がルフィに見つかるまであと3日。
君たちはどう生きるか。

どりゃあ!