【第4話】アリア 35歳 「老い」なんて、他人事だと思っていた
「老い」なんて、20代の頃は全く想像ができなかった。
若白髪が生えるタイプでもなかったし、肌も強い方なので、シミ、しわ、そばかすは皆無、潤いなどの肌質も、10代の頃より劣った感覚はなかった。
でもそれらが、33歳くらいから、気になるようになったのだ。その時の絶望感は、なんとも形容しがたい、悲しいような、惨めなような、そんな気分だった。
そんな自分が、27歳のイケメン、しかもマッチングアプリで知り合ったよく知りもしない男の子に対して、恋心を抱くなんて馬鹿げている。それな