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ヴァージンVS過去・現在・未来14~KRSでデモ録音~

今回から、この連載を「ヴァージンVS過去・現在・未来マガジン」へ移行します。もうすぐ他のメンバーも参加してくれる予定ですので御期待ください。

っといっても、今回はとりあえず、今までのをまとめたものに、新規1編加えたものですが。

ヴァージンVS過去・現在・未来 14

1980年、夏の終わり・・・

所属レコード会社、事務所がきまり、今度はレコーディングのためのデモ音源を録音することになります。
スタジオは現在の青葉台スタジオで当時はキティ所有のKRSという名前のスタジオでした。
まだ、マネージャーもローディーも決まっていないので、楽器は全部自分たちで運びます。
地下にあるスタジオに楽器を運び込むのに、当時は楽器用のエレベーターがありませんでした。
特に重かったのが、張さんのヤマハCP80。
このヤマハのエレクトリックピアノは大きく2つに分解して運搬するのですが、いったい何キロあったのでしょう。
これを渋谷屋根裏でのライブの時は階段を使い、何回運んだことか。
運んだ後に、他の楽器も全てセッティングし、リハをして、本番をして、撤収。
撤収中に森魚ちゃんは必ずお風呂屋さんかサウナに行く。
そりゃ、あのサウナスーツみたいな金色のジャンプスーツ着て大暴れするのだから、大汗かきますわ。
その後、絶対に打ち上げをする。
やはり、若かったんだな~

デモ収録曲は、シングル候補の「ロンリーローラー」です。
デモ録音なので、ほとんど一発録りで歌、コーラス、シンセソロだけはダビングしたと思います。
このころはまだアナログの24chだったのかな多分。まだソニーの3324じゃなかったような気がする。もちろん3348などは影も形もありゃあしません。
でもちゃんと調べてみようっと!!

で調べるとソニーのDASH規格ができたのが1982年とのこと。
なので1980年はやっぱりアナログテープが回っていた。
最近は何か調べようと思ったら、電車に乗ってたって思いついたらすぐ調べられます、便利な時代ですね、本当かどうかの保証はさておき。
私が1992年に尚美ミュージックカレッジ(当時は東京コンセルヴァトワール尚美)で講師を始めたときは、国会図書館まで行って調べたりしたもんですわ。(結構調べ物には熱心だった、エヘン)

調べ物の話はさておき、「ロンリーローラー」のデモ録音。
このときのデモ音源をキティレコードのT社長が聞かれて、テンポをもう少し早くした方が良いとのご意見。
この時T社長はアメリカに滞在中で、電話で「ロンリーローラー」のデモ音源を聞かれてのご意見だったそうです。
いまなら、ちゃちゃッとクラウドかYUOTUBEの限定にでも上げて聞いてもらえるのですが、そんな時代の遥か以前の事。
そこで、テープスピードを少し上げて、これでどうだ!ということになりましたが、ご承知のように、テープスピードを上げるとピッチも上がります。
音の高さ(ピッチ)とは1秒間に何回空気が振動するかによって決定します。
つまり、1秒間に19cm進むテープに録音された音は、1秒間に38cm進むテープスピードで再生されると1オクターヴ高くなるということ。
これを応用して大ヒットしたのがフォーククルセイダースの「帰ってきたヨッパライ」。
もちろんそんなに早くしませんでしたが、少し早くするだけで、ボーカルは「キョロキョロ声」っぽくなってしまいます。
なので、再度、日を改めて録りなおし。
今聞くとテンポは(最近はBPMというらしいが)、144ぐらいですね。
テンポというのは1分間に四分音符を1拍とするなら、144個の四分音符が均等に並んでいる様子?を言います。
多分、最初のデモは138ぐらいだったかと推察いたします。

ここで問題になるのが「ドンカマ」の存在です。
「ドンカマ」ってなんじゃ~。

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