ヴァージンVS過去・現在・未来 19～RCサクセションの前座～

ヴァージンVS過去・現在・未来 19

1980年 明治大学生田校舎学園祭
～RCサクセションの前座にて～

1980年10月からりぼんに所属後、RCサクセション、シーナ&ロケッツさんの前座として色々なコンサートに出演させてもらいました。
中でも特筆すべきは、同年の明治大学生田校舎学園祭でRCサクセションの前座で出演した時です。
何故かというと、ここで多くの音楽ファンの方々へ、ヴァージンVSを認知して頂くきっかけになったということです。
先日も作家の京極夏彦さんがラジオで、この学園祭で初めてヴァージンVSを見たとおっしゃっていました。
おまけに「サブマリン」もリクエストして頂いたり。
有難うございます。

また、このコンサートを取材した読売新聞にも記事にヴァージンVSの名前が掲載。
また、後々のファンクラブ「すみれ団」の創設者、一久、すし丸氏もこれが最初のヴァージンVSだったとの事。でしたよね、確か？

頂点を極める勢いの、当時のRCサクセションのおかげで、沢山の方々へヴァージンVSを認知して頂いたのです。
でも、共通して言われるのは、ボーカルA児というのが、最初はあがた森魚だと気がつかなかったという事実。
本当はず〜っと気が付かれない方が良かったのかもしれませんが、そうもいかんでしょう。

この出演をする時心配だったのは、RCサクセションを見に来たファンの方々に、我々は受け入れられるのか？という事でした。
この心配は事務所側にもあったようで、出演したは良いけど、「帰れ、帰れ」というコールを浴びせられたらたまらんです。

そこでなのか、どうなのか経緯はわかりませんが、我々の出演前に、なんとRCのチャボさんがステージに登場し、
「オレたちの昔からのダチのR＆Rバンドだぜぃ！！」
みたいなMCを一発入れてくれました。
確かに、森魚ちゃんとは10年前からのお知り合いでしょうが、A児氏とは？
そこはまあ置いといて。

これには大感謝でした。
有難うチャボさん！！
しかし、マズイと思ったのは、ヴァージンVSにロックンロールの曲は一曲もありまっしぇん！！
キーボードの張さんも、これはマズイかも、と思ったと言ってましたっけ。
でも、ロックンロール＝ロックという広義の意味であれば、まあ、大丈夫か。

そのステージはどんなだったか？
実はよく覚えていない。
マジメにやっとたんかい！？
と思われるかもしれませんが、超マジメに努めておりました。

初期の頃は、ステージに立つオブジェとなりきり、微動だにせず、ギターだけ鳴らしているという態(てい)。
身体でリズムをとらず演奏することに集中するあまり、よほどの事がない限り覚えていません。
よって「お地蔵」という有難い呼び名も賜りましたっけ。
そのころの私は、ライブに出るというより、芝居に出て役をこなすという心境でした。