kintoneのバックアップ製品には何がある?調査して比較してみました
kintoneデータバックアップ製品
kintoneアプリ内のレコードには「変更履歴」を保存する機能があります。これは特に設定しなくてもすべてのkintoneアプリに備わっていて、対象のレコードが、いつ、誰が作成・変更したのか記録する便利な機能です。
しかしこれには一点、とても大切な機能がありません。それは「間違って削除してしまったレコードを元に戻す機能」です。こればかりは「変更履歴」機能でも、元に戻すことはできません。
そこで必要になってくるのがバックアップです。kintoneでは「ファイルに書き出す」機能により、アプリのレコードをCSV形式でダウンロードできますが、バックアップ作業をいちいち手動で行っていたら面倒です。
そこで市場には、サードパーティ(*2)製のバックアップソリューションが存在しますので、それぞれの特徴を調べてみた、というのが今回の記事の内容です。
*2) トヨクモはサードではなくセカンド(ユーザーより)のような気もします。
トヨクモ kBackup
kViewerやFormBridgeなど、kintoneで「あったらいいのに」と思う機能を提供しているトヨクモによるバックアップソリューションです。
バックアップソリューションは機能別に3つのプランがあり、必要としているバックアップ内容により選択できます。
gusuku Deploit
kintone関連の様々なソリューションを提供するR3 Instituteが提供している、kintone向けの機能パッケージがgusuku Deploitです。Deploitには以下の3つの機能があり、バックアップはそのうちの一つです。
1. アプリを開発環境から本番環境へ自動デプロイする「アプリ配布」
2. kintoneのデータをバックアップする「バックアップ」
3. kintoneのデータをExcelに書き出す「Excel帳票」
料金比較
それでは2つのソリューションを比較してみましょう。
kBackup
gusuku Deploit
無料で使えるの?
すぐに目につくのは、kBackupには無料プランがありません。Deploitにはありますが、2023年6月からの新プランには、バックアップオプションが含まれていないように見えます。なので、どちらも無料では使えない、ということがわかります。
最低料金のプランは?
kBackup ¥7,000/月(¥79,800/年)
Deploit ¥120,000/年
年額でみると、kBackupの方が安そうです。
比較
この2つのサービスについて、比較表を作ってみました。
一長一短、といった感じですが、Deploitは基本的にデプロイツールであるため、バックアップ元のアプリにバックアップデータをリストアできない、という制限があります。
一方、kBackupはバックアップ元のアプリにデータをリストアできるものの、バックアップの日時とレコード番号を指定する、というインターフェースのため、「何日のバックアップの何番のレコードには何と書いてあったのか」を、リストア前には見られないもどかしさがあります。
gusuku Deploitは開発者向けツールであり、一般ユーザーがバックアップ目的のためだけにDeploitを選択することはあまりないと思います。
kBackupは一般ユーザー向けバックアップサービスなので、バックアップをするだけなら、こちらを選ぶ場合が多いのではないでしょうか。
調べてみるとkintoneバックアップは結構面倒だった
業務アプリを作成する上で、データのバックアップは「必須」と言えます。しかしkintoneを使った業務アプリに限っては、多くのアプリがバックアップを手動に頼っているのではないでしょうか?手動に頼ったバックアップは時間的、金銭的コストを考えると現実的ではなく、この市場にもう少し新規参入者が来ると「ああ、やっぱりkintoneでもデータのバックアップは必須だよね」と皆さんの考えも変わるのではないでしょうか?
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記事作成
kintone推進チーム 金子 🙂
使用画像
UnsplashのRalph Mayhewが撮影した写真