創作作品と傷

■今日の備忘
主語が大きいものは、それを見た人が自分に当てはめて考える効果を生む。
一般的であるという口ぶりも同様に。
多様なものをひとくくりにするという乱暴さには、自覚的であるべき。行う場合は慎重でいたほうがいい。

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創作活動をするときに「誰かの中に残るもの」と「心に傷を負わせること」をイコールで結ぶことの悪辣さを忘れてはならないのではないかと、とあるツイートを見て思った。
「誰かの中に残るもの」は傷だけではない。それは万人が好むものではない(そも万人が好むものなどない)。
誰も傷つけない表現は存在しない。
それでも、あえて傷つけようとすること。傷というものを好み、自らそれを誰かに残そうとすること。
自分の楽しみのために誰かが傷つくのをよしとすること(そのことを受け手が好むか好まないかに関わらず)。

心の傷は、楽しみとして自ら負うことを好む人も多い。
それでも作る側には、作りたいもののために結果としてそうなるのと、それを目的とすることの違いもある。
律しなければ失うものはある。

私は、自分が扱うものが、薬にも毒にもなることを知っている。

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創作者の全てが、誰かに傷を負わせようとしているのではない。
なべて語られることがおそろしい。強い言葉を振るうことに慣れた様子がおそろしい。

傷を負わせようという、その意思こそが。

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