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悲嘆をめぐるエンタメnote

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悲嘆や喪失が描かれている作品を取り上げます。
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[悲嘆をめぐるエンタメnote]_002『ゼロの焦点』の未亡人から<巻き込まれ型ヒロイン>の行間を教えてもらった件🦋

ごきげんよう、ある未亡人です。 このマガジンでは、 エンタメ作品に描かれている喪失や悲嘆をとりあげます。 🦋2回目は、松本清張先生作『ゼロの焦点』です。 (リンク張っとこ。ウィキペディア『ゼロの焦点』) それでは、はじめます。 この作品、 松本清張先生の原作を読んだはずなのに、 映画やサスペンスドラマでの印象がやけにのこっています。 実際、実写化されまくってますね。 ヒロイン禎子は、エンタメ専門用語でいいますと、 <巻き込まれ型主人公>です。 みるみるうちに事件

[悲嘆をめぐるエンタメnote]_001 未亡人と『シン・エヴァンゲリオン』、あるいはボツイチ仲間である碇ゲンドウ君の喪失感について。

ごきげんよう、ある未亡人です。 2度目の緊急事態宣言のまえに『シン・エヴァンゲリオン』を観てきました。 きょうは、初見で得たレビューを書きます。 わたしは<喪失感>というキーワードから、一貫してこのシリーズを観つづけてきました。 人類補完計画は「ひとが喪失感をどう埋めるか」ということが目的なのではないだろうか。 そうおもっていました。 結論からいうと、『シン・エヴァンゲリオン』を観て、それを再確認しました。 解釈の海に漂流し、これまでくすぶっていたエヴァ熱をうつく