624gで生まれた私が普通の人の皮を被れるようになるまでその8

帝王切開で急遽お腹の中から取り出された私。
母と子の感動の対面の間もなく、
バタバタと人工呼吸器をつけられて
保育器に入れられ、退場していった。

帝王切開をしてくださった先生が
「お母さん、よかったね。
赤ちゃんは大丈夫そうって小児科の
先生が言ってたよ。
624g、ステーキ1枚分だね。」
と母に声をかけてくれたという。

和んだのも束の間、お医者さんからは
「生後72時間」が峠です。
と言われたという。
調べたところによると、

「生後72時間」は、赤ちゃんが外の世界へ対応するために急激に変化する時期だそうだ。そのため、重い脳出血などが起こりやすいらしい。

ところが、母は帝王切開の直後。
ガスが出るまで動けず、大事な72時間に我が子に会えない。

ここで、父が登場。
エコーを見た時は青い顔をして部屋を出ていってしまった父だが、今回は
「我が子と対面し、様子を母に伝える」
というミッションが課された。

次回、父、我が子と対面。

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