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「もの食う人びと」を読んだ途端に食パンをカビさせた話

実家のダンボールから引っ張り出してきた「隣の家の少女」をだらだらと読み続け、読み終えたら急激に読書欲がわいてきた。
通勤などの電車の中ではいつもスマホとにらめっこしているので、個人的には良い変化。
しかし、「隣の家の少女」のような胸クソな話を喜々として読んでいたのは若い頃までのことで、ジジイになった現在はどんな本を読みたいのか皆目見当がつかない。

そんなわけで、奥さんから進められた「もの食う人びと」を書店で購入。
本は読んできたけど、ノンフィクションはほぼ読んでこなかったので新鮮。

「もの食う人びと」はタイトルのとおりの内容なのだが、作者の辺見庸さんが「食」の視点から世界をルポタージュするって感じでしょうか。
ひとまず読み始めると一気に引き込まれる。「食」は人間の三大欲求のひとつですから、引き込まれるの当たり前ですかね。
短編集の様な形式で、ひとつの国に対してそこまで詳細には書かれていないけど、ひとつ読み終えると、なんとも言えない複雑な感情がわき上がる。

日本において、というより、いまの自分の環境で「食」には困っていない。
近所のスーパーで食品の価格が値上がりした!とはいえ購入できないわけではない。
しかし、世界は食糧危機らしい。「もの食う人びと」が出版されて30年近く経過しているが、当時よりも食糧危機は悪化しているのだろうか?

いまの環境にいるかぎり、食糧危機を実感することはないでしょう。
そんなとき、先日購入した食パンを不注意でカビさせて捨てた。
とても罪悪感を感じ、深く反省。

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