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【あつ森】クリーム島青春与太話(ゆきみルート5)


前回↓↓


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次の日の授業が全部終わり、俺とゆきみとルナの3人で帰り道を歩く。

ゆきみ「今日は暖かいというより暑いですね。」

ルナ「だよねー。半袖になっても全然過ごせそうだよ。」

今日は気温がいつもより高めで日差しが強い。暑苦しいから上着のボタンを外してしまいたい。町の繁華街に出たところで聞き覚えのある声がゆきみを呼んだ。見るとゆきみの友人2人が俺たちのところへ駆け寄ってくる。

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たこやん「ゆきみー!センパイ方もー!!」

ラッキー「こんにちは。」

暑い外にも関わらず、ゆきみ達女子はあっと言う間にお喋りに夢中になりだした。ここでも今日の天気の話題で暑いだのなんだのという話になっている。

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たこやん「いやーそれにしても。これだけ暑いと夏が近づく感じやね〜。」

ラッキー「夏といえば、海。皆で遊ぶ。」

たこやん「それええな!皆で水着着て海入って泳ぐとか。」

「海か。ならゆきみも一緒にプールで練習した成果を見せる時が来るかもな。」

俺がそういうとゆきみより早くルナが反応した。

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ルナ「へぇ。しゅうちゃん、ゆきみちゃんとプール行ったんだ。」

「ルナだってゆきみから聞いてたろ。ああでもルナは土曜日は用事があったんだよな。」

ルナ「ん?ルナ、特に用事なかったよ。適当に家でゴロゴロしてた。」

「え………?」

おかしい。確かにゆきみはルナは用事があって来れないって言ってたはずだ。でもルナの言うことが本当だとしたら…

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同じことを思ったのかほぼ全員がゆきみを見る。ゆきみは青ざめた顔で俺を見上げるだけだ。

ゆきみ「あ…………………………………………。」

まさか、ゆきみは俺に嘘をついたのか??

ゆきみ「………………っ!!!」

凍りついた空気に耐えらえなくなったのか、ゆきみはその場から全力で駆け出してしまった。

「ゆきみ……………!!!」

俺はゆきみを追いかけようとしたがルナに呼び止められ腕を掴まれた。

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「ルナ!?何するんだよ…!」

ルナ「しゅうちゃんこそ、そのまま追っかけてどうするの??なんで嘘ついたか、て理由を聞くつもり?」

他に何があるって言うんだ。あのゆきみが平気で他人に嘘をつくなんて考えられないに決まってる。一体どういうつもりで俺に嘘を話したんだ。

ルナ「それだと、ゆきみちゃんをもっと傷つけることになるかもよ。」

想像もしなかったルナの言葉に驚いて抵抗する力を抜いてしまった。ルナも腕を掴む力を緩める。

「なんでルナにそんなことが分かるんだよ。」

ルナ「分かるよ。ルナだってゆきみちゃんと同じ女の子だもん。」

女の子…。俺がその意味を理解するのを待たずにルナは話を続ける。

ルナ「あのね。ゆきみちゃんは しゅうちゃんのことが大好きなんだよ。大好きな気持ちを伝えていいのか迷ってる。迷ってる間にしゅうちゃんを取られちゃうんじゃないかって不安なんだよ。 しゅうちゃんはどう?」

「……実を言うと分からないんだ。俺もゆきみのことは好きだ。けど、どういう意味で好きなのか、まだ俺自身迷ってるんだ。」

いや、多分俺の気持ちは定まろうとしている。けどそれをハッキリ示すのが怖い。1度でも顕にしてしまったらゆきみと今の関係に戻れなくなりそうだからだ。

「それだけじゃない。最近ゆきみが何を考えてるか分からないんだ。今まで普通に接してきたはずなのに困らせてばかりだ。この間も言葉遣いのことを聞いたら落ち込ませちゃったし…。」

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たこやん「あー、それなんですけどね…」

ゆきみの友人らが何やら罰の悪そうな顔をして割って入ってきた。

タコヤ「実は中学の時、ラッキーと一緒にゆきみをからかっちゃったことがあったんすよ…」

ラッキー「ゆきみ、いつも一緒、ラブラブって。」

たこやん「付き合ってるんじゃなきゃ、歳上の人とくっついてしかもタメ口だなんてないやん、て言ってもうたんです。その時のゆきみ、顔を真っ赤にしてえらい動揺してましたなー。」

「てことはゆきみが丁寧語で喋り出したのはお前らが原因だったのか!?」

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たこやん「ああでも!!!私ら反省してるんですよー!?」

ラッキー「ゆきみ、真剣。恋してる。」

たこやん「そう!ゆきみがセンパイを本気で好きなの理解したんです!だから今は私らゆきみのことメッチャ応援しとるさかい。」

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ルナ「しゅうちゃん。ゆきみちゃんの為にもここでハッキリさせよう。しゅうちゃんにとって、ゆきみちゃんはどんな子?」



※ストーリーが分岐します。目次を選んでください。

ゆきみは1人の女の子

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「ゆきみは…気になってしょうがない、1人の女の子だよ。」

ルナ「そっか…。」

ルナは一瞬だけ寂しそうな表情を見せたがすぐに笑顔で俺の背中を押した。

ルナ「じゃあ行って。ゆきみちゃんの本当の気持ちを聞いてあげて。」

(次回)↓↓





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ゆきみは幼馴染み

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「ゆきみは………やっぱり幼馴染だよ。それ以上でもそれ以下でもない。」

ルナ「……そっか。なら今はソッとしておこうか。後でルナが会いに行くね。」

「いや、俺からちゃんと話を聞きにいくよ。」

ルナ「そうなの?……分かった。ゆきみちゃんを責めないであげてね。」

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俺とゆきみの家までの帰り道の途中で1人佇むゆきみを見つけた。

「ゆきみ………。」

ゆきみ「柊二くん…私はあなたに嘘をつきました。本当にごめんなさい。」

しょんぼりするゆきみの顔には涙の跡が残っている。

ゆきみ「私、ずっと悩んでいました。これから柊二くんとどう接していけばいいのか急に分からなくなっちゃったんです。」

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ゆきみ「でも吹っ切れました。このままの関係でいいと思えるようになったんです。これでやっと前に進めます。今までも、これからも…私は柊二くんの幼馴染みです。」

「…………そうだよな。ゆきみと俺は幼馴染だ。何があってもそれだけは変わらないよ。」

ゆきみ「後で私からちゃんとルナさんに謝りに行きますね。今度は本当ですよ?」

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それから数日…いつもと同じように朝を迎え家の鍵を閉める。そして外に出ればいつも待っている人がいる。

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ゆきみ「おはようございます、柊二くん。」

「おはよう、ゆきみ。」

幼馴染と一緒に並んでなんてことない会話をしながら学校へ行く。昔から何度も繰り返される日常だが今の俺にとってすごく心地よいものだ。

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ルナ「おっはよー!2人とも!」

校舎が近くなってきたところでもう1人の幼馴染と合流する。ここから3人で今日はなんだのと会話を弾ませて歩いていく。

ゆきみ「ルナさん、今日は皆さんの分のお弁当を作ってきたんです。お昼の時一緒に食べませんか。」

ルナ「ゆきみちゃんのお弁当!?食べたーい!!じゃあしゅうちゃんも連れて3人で食べようよー!」

ゆきみ「はい、勿論です。」

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ふと俺は隣を歩くゆきみに視線を向けた。するとゆきみも俺の視線に気付いたのかハッとした後に微笑んで返してきた。その時ゆきみが浮かべた微笑みは少し淋しげだ。何故か心の奥底でチクリと痛むものを感じる。

ルナ「おーいしゅうちゃーん!ゆきみちゃーん!そろそろ行こうよー!」

少し離れたところでルナの呼ぶ声が聞こえて我に返った。俺はゆきみにそっと声をかける。

「行くか。」

ゆきみ「はい。」

チクリと痛む何かを振り切り俺たちは校舎の門をくぐる。

こうして今までと変わらないいつもの学校生活がまた始まっていくんだ。

…………………………。

…………………………………………………。

END

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