反語・皮肉表現入門②

反語表現は、直訳すると逆さの言葉、つまり、言いたいことと反対の内容を疑問の形で述べることによって、本当に伝えたいメッセージ、つまり断定を強調するための表現技法です。

しかし、この反語は表現技法の中でも特に高度なものであり、理解力が十分でなければ、自分自身が誤解してしまうだけでなく、相手にも誤解を与えてしまう可能性があります。

だからこそ、最初に初歩的で定型的な反語表現から学び、反語を使うことに慣れていくことが大切です。ベトナム語の反語表現では、疑問詞の「ai」、「gì」、「sao」と、強調の「mà」が入ると反語率が高くなるという傾向があります。

前回は、「ai」と「mà」を用いた反語表現を学びましたが、今回は「sao」と「mà」、そして可能形を組み合わせた反語表現を紹介します。


Sao mà〜được : 「どうして〜できようか、いや〜できない」

1つ目は、「Sao mà〜được」です。これは「どうして〜できようか、いや〜できない」という意味になります。文頭に「sao mà」を置き、動詞の後ろか文末に可能形の「được」を置くことでこの反語表現が完成します。

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