[過去記事まとめ] 漢越語特集 vol.1
漢越語を制するものはベトナム語単語を制します。単語学習で漢越語を常に意識して、理解を深めるために、過去の漢越語関連の記事をまとめました。
①文法用語に隠れている漢越語
文をつくる時に欠かせない文法用語には実はいくつも漢越語が隠れています。
辞書やテキストの説明にはほとんどなく、なかには純粋ベトナム語扱いされている単語もありますが、それが実は漢越語だったり、もともと漢越語だったりするものもあります。今回はそんな文法用語や機能語をいくつか紹介します。
không「~ない / いいえ」→【空(クウ)】
ベトナム語を代表する否定の単語のkhôngも実は漢越語で、漢字の【空】からきています。【空】は文字通り「空っぽ、何もない」という意味から否定の言葉になるのが連想できますね。
vì「~ので」→【為(イ)】
漢字の【為】は「ために」という読み方ができるように、理由や原因になっていることを示す意味もありますね。
また、子音の[v-]は南部弁ではヤ行になるのでvìは「イー」という発音になり、日本語の音読みの【為(イ)】に近い音になります。
đang「~している」→【当・當(トウ)】
現在進行形でおなじみのđangは純粋ベトナム語かと思いきや、実はこれも漢越語の【đương=當、当】が変化した単語です。
【当】の漢字には当座預金、当ホテルなどの言葉があるように「現在の、今話題にしている」という意味もあります。đangの意味と関連していますね。
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