ベトナム語の分ち書きと単語の関係


言語学習において、単語の理解はその言語の構造を把握するうえで非常に重要です。しかし、学習者が直面する課題は言語ごとにさまざまで、特にベトナム語は一見して明確ではない特性を持っています。

その一つが「ベトナム語は分ち書きだが、意味は独立していない」ということです。ここでは、その特性を詳しく見ていきましょう。


ベトナム語の基本的な構造は、1語が1音節からなり、音節単位で分けられた書き方が特徴的です。
例えばTôi thích học tiếng Việt.は5語=5音節です。1音節ごとに分ち書きされているのでわかりやすいでしょう。

しかし、この音節ごとの分ち書きが、単語の単位であるとは限りません。なぜなら実際には、1単語が2音節、あるいは3音節から成る場合があるからです。

たとえば、「học」は、1語=1音節の「学ぶ」という意味の1単語です。
一方で「công viên」は2語=2音節の「公園」という意味の1単語です。
さらに、「bất động sản」は3語=3音節の「不動産」という意味の1単語です。

つまり2音節=1単語や、3音節=1単語になる場合もあり、「ベトナム語は1語=1音節で分ち書きされているが、それが1単語になるとは限らない(意味は独立していない)」となるわけです。

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