【疎開日記2020#23】 立入禁止

5月4日(月)、疎開生活35日目。

ベトナムでは奇跡の4連休が終わりました。

夫はいつものように朝早くにうちを出て会社に向かいます。休み明けで頭が働かないわたしですが、夫が出ていってしまう前に、毎朝必ず一緒にやらなければいけないことがあります。正確には夫がやっているのを確認するだけですが。

それは…Gチェック!

キッチンの引き出しの中、棚の中、ベランダの排水溝付近、特に台所周辺を厳重に「ゴキげんよう おひさしブリ」さんがいないか確認するのです。見かけたら、速攻ジャンボベープ様に攻撃してもらい、夫がすぐに捨ててくれます。これをしないと、怖くてベランダで洗濯物も干せないし、ゆっくり食後の洗い物だってできやしない。朝チェックしたからと言って、昼間でないとは限りませんが、朝だけでも「いない!OK!」と安心しないことには何もできません。


この部屋、出るんです、奴が。引っ越して来て数日後にわかりました。朝起きて夫が出ていくちょうどその時間に、ベランダあたりをウロウロしていると。

 その後、キッチンの引き出しの中も自由に移動していることが判明し、怖くて引き出しも棚も開けられなくなったため、中身を全部外に出しっぱなしで生活しています。出来るだけ物を出しておきたくないわたしにとってはかなりのストレスですが、Gがいるかもしれない引き出しを開けるよりもマシです。

一回、あちこちに出没して、スプレー撒きまくった後に、もうどうしたらいいかわからず、引っ越してから来てもらっていないお手伝いのおばちゃんにヘルプを頼みました。おばちゃん、テキパキとGの死骸を集め、最後にちりとり買いなよ、と言って帰って行きました。


スーパーでコンバット的な黒い頼もしいやつを探したのですが見つからず、諦めていたところ、近所にあった日本ショップでようやく見つけました。100均の?くらいのクオリティですが、ないよりはマシ。

黒いプラスチックでできた秘密兵器をたくさん仕掛けたので、その後数日は死骸をいくつも見かけることを覚悟するほかありません。

案の定、出てきた出てきたGのご遺体。朝6時に片付けてもらったにも関わらず、8時にはまた現れる始末。ちょうど洗濯機の前とか、流しの前とか、わたしが確実に使うであろう日常生活の動線の上にいることが多く、家事の効率を悪化させるアイツ。見えなければ多少はいいかもと思い、娘と必死にホウキの上に雑巾を乗せてGの上に被せるという作業を何回もしました。

そんな訳で、薬の効果で一族もろとも退治できたのか、ここ数日は姿を見かけなくなりましたが、G がいつ出るかわからないキッチンで料理をするのも嫌で、最近は極力時間のかからない調理を目指しています。


夫が仕事に行った後はヤモリの糞掃除。もうあっちもこっちも糞だらけです。こんなところにまで出張ってくるのね、と感心するほどの行動範囲。一体何匹のヤモリ達が我が家の中を動き回っているのでしょうか。


連休中は夫がいるので、Gが出てもどうにかなると思うと、それだけで安心して過ごせたのですが…。ビクビクしながら部屋にいるというのも、ストレスが溜まるのでしょうね、このところ疲れやすい。


さて、連休中はというと、初日にホーチミンへ戻った話は書きましたね。残りの3日、特に計画もなく、せっかくブンタウにいるんだから、海にでも行けたらいいなと。

けれど、まだコロナ対策でいろいろ規制がある中、海には入れないかもなと思ってもいました。

先週、外出禁止が解除されたあと、立入禁止のブンタウの海に人が大勢押し寄せて芋洗い状態だとニュースで報道されていたからです。このせいで連休中は規制が厳しくなるだろうことは、想像に難くありません。

先週わたしが見たときは海に誰もいなかったのですが、午後にぶわーっと人がやってきたようです。ベトナム人はあっつい昼間には海に入りません、街も出歩きません。プールも同じ。夕方になると外に出てきます。


昨日ホーチミンへ行く途中に見た渋滞、その多くははブンタウに遊びに行く人の車だったかもしれません。朝のニュースでブンタウ付近は大渋滞だと、だけれど海には入れないので、砂浜には誰もいないと報道していました。

でも、することもないので、とりあえず水着を持って海へ行ってみることにしました。

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おおぅ!やはり海辺は立入禁止。

想定内なので慌てません。

砂浜にも入れない様子。ですが、せっかく来たのだから、海沿いを歩いてみることにしました。


バックビーチ辺りまで歩いてくると、民宿が並んでいる通りにやってきました。観光地らしくお土産物を売っているお店がたくさん並んでいるようです。

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甘辛いカニやイカ、つまみに良いですよね。今回は買いませんでしたが。

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二人乗りや三人乗りのレンタル自転車もありました。お仕置きだベぇー!の後の三人組が乗っているあの自転車、子どもの頃乗ってみたかったんですが、スカートで来てしまったので、この日は断念。

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歩き回っているうちにシーフードのお店が並ぶ通りに来ました。多くのお客さんで賑わっている様子。なんか食べようかと思ったら、まさかの娘シーフード拒否!客引きの勢いが凄すぎて怖かったようです。わからん言葉でぐいぐい迫られたら怖いだろうけど…食べたかった…

仕方なく、普通にチェーン店のピザでランチとしました。


宿泊しなくてもプールに入れるホテル(有料)があると聞いていたので、そちらにも行ってみましたが…

宿泊客しか入れないと断られてしまいました。ホテルでも熱を測ったり、健康チェックしているようなので、仕方がないですが…娘ガッカリ。


それにしてもホテルのフロントは激混みでした。ホーチミンからのお客でしょうか?コロナはほぼ収まったとはいえ、ここまで人で溢れているのかとちょっと怖くなりました。社会的隔離措置は解除されたものの、一応まだいろいろ規制はあるはずだけど。


海沿いに遊歩道があるようなので、そっちも歩いてみることにしました。でも、日通のあまりに暑さにダウン。みんな日陰で休憩しているようです。

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我々も夕方になるまでちょっと休憩をして、海沿いの遊歩道へ行ってみると…


目にしたものは、ギョッとするほどの人、人、人。

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こんなに密で良いの?と心配になります。

1組のカップルが砂浜に飛び降りて歩き出したのですが、すぐに「ピピー!」と笛を吹かれて出て行きました。

こんなにたくさんの人々が海に入れず、ただただみーてーるーだーけー

異様な光景。


昼は拒否されたけど、何とかシーフードにありつきたいわたしは、娘を土産物屋へ誘うふりをして屋台街へ連れて行きました。

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いやげものだらけ。


屋台街も観光客でいっぱいでした。客引きが苦手なのはわたしも同じ。ささっと前にも行ったことのあるお店に入り、ささっと食べて帰ります。

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そんな訳で海には入れませんでしたが、シーフードは食べられて満足。残りの日は宿題をやらせたり、ホーチミンから持ってきたボードゲームで遊んだり、上司のお宅のプールに再び入れてもらったりして過ごしました。


ホーチミンは5日から中3と高3のみ授業開始です。それ以外は12日からの予定。何とかそれまでに帰りたい!今週末までにサイゴンへ戻れるか!?

まずはいつ帰ってもいいように、持ってきた食料を順番に食べていくことにします。あとは学校が急に始まって疲れないように、娘とお散歩や階段上り、体を動かさなきゃ!

#ベトナム疎開日記

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