【疎開日記2020#8】 娘、詰まる

疎開生活3日目

4月2日、ベトナムでは貴重な祝日。フン王の命日(Ngay Gio to Hung Vuong)です。命日は旧暦3月10日なので、毎年日にちが変わります。今年は4月2日。

さて、休みといえども、ソフトロックダウン中のベトナム。店は閉まっているし、バスもタクシーも営業停止中。いつもならmobifone とかが表示されている携帯電話のアンテナの横には「Hay o Nha!」(家にいましょう)の文字が。

画像1

トイレ臭は洗面所全体に広がっているので、ドアは閉めたまま。前に住んでいた人もこの匂いに悩まされたんだろうなと思われるドアの注意書き。

画像2

昨日のお手伝いのおばちゃんは、掃除の後このドアを開けっ放しにして帰って行きました。この臭い、気にならないレベルなんだろうな、きっと。


我が家の3人も臭いを我慢して顔を洗い、食後は順番にトイレタイムです。バスルームが一つしかないので、快便の順に入ります。が、トップバッターの娘が、なかなか出てきません。

お母さん、出ないー!

トイレから娘の悲痛な叫び。

そういえば、昨日もバタバタして出なかったとか言っていた気が。もしや、娘、人生初の便秘か!?


トイレが臭いとこういう弊害も出てくるのか…。


他にも原因は思いつきます。水の違い!飲料水が違うメーカーになったのですが、娘が味が違うと言ってあまり飲みたがりませんでした。水じゃなくて、お茶ですが、麦茶の味が、です。

お茶に関しては好き嫌いがはっきりしている娘で、麦茶もパックのは飲みたがりません。丸麦のを買って日本から持ってきています。ここはベトナム、コンビニに無糖の麦茶が置いてあるはずもなく、いつも水筒を持って出歩くのですが、正直面倒くさい。水だけで飲むのが苦手なので、あの手この手で慣れさせようと必死こいています。が、麦茶にすれば、丸麦でちゃんと煮出した麦茶にすれば、絶対に飲むはずだったのに…。

今はコロナ対策で政府推奨の「エアコンを使わず、窓もドアも開けっぱなし」で暮している状態。ホーチミンでも毎日ガブガブお茶を飲んでいましたが、飲んでも飲んでも体の水分が持って行かれる感じ。じわじわ全身で汗もかいているんでしょうね。常にしっとりしているのに乾いている、おかしな感じではありました。


こうなったら、あれを食べるしかない!

ベトナムで便秘になったら、ザボンドラゴンフルーツ!これが一番手っ取り早い!早速スーパーに買い出しです。


と、その前に、夫が近所に美味しいパン屋さんがあるらしいという情報をゲットしてきたので、そちらへ行ってみることに。


閉まってないかなと心配しながら歩くこと数分、ありました、小洒落たパン屋が。店が閉まって人影もなく、ガラガラの道にあるそのパン屋が、キラキラ眩しく見えました。

店内はお客さんはいませんでしたが、美味しそうなパンが並んでいました。ケーキやパンナコッタなどのスイーツ、そして、タピオカも!

これで、何かあったとき、娘にご褒美タピオカができる!


ここ2ヶ月の休校、外出自粛引きこもり生活の中で、娘を救ったのはタピオカでした。お気に入りはミルクティーではなく、黒糖ミルクタピオカ。気が滅入ってきたときは、体を動かして馬鹿なことをやって一緒に笑って、最後に「タピオカ行こっか?」この魔法の一言で、なんとか乗り切ってきました。ホーチミンのマンションのすぐ近くにお店があったのです。


今日のお昼はパン。もう、好きなのじゃんじゃん買っちゃって!


ちょっと大きめの惣菜パンをいくつも選び、お会計をすると…あれ?なんか安くない?ホーチミンだったら、30万ドン弱いくであろう予想を見事に裏切り、20万ドンもいかない結果。興奮してよく見ていなかったけど、一つずつの値段がホーチミンのパン屋より確実に安い!しかも、パン大きい!最高!


もう、嬉しくて嬉しくて、スキップしたいくらいの気持ちでスーパーへとはしごします。

昨日は品薄な状態だったスーパーですが、だいぶ補充されていました。卵もマヨネーズ(甘くないやつ)もゲットし、葉物野菜と牛乳、鶏肉も買えました。そして、忘れちゃいけないドラゴンフルーツとザボン!

ドラゴンフルーツって、中が赤いのと白いのがあるんですが、わたしは白の方が好きです。赤いのって、翌朝にトイレの水が赤く染まります。(便からじわじわ色素が出てくる感じ)我が家では「ドラゴンフルーツ実験」と言って、赤いのを食べた翌日のトイレを楽しみにしているちびっ子がいますが、味は白の方が好きなので、実験は月に1回くらいしか行われません。

そんなわけで、果物もゲットして買い出し終了。


前日とは違って心に余裕があったので、衣料品コーナーも見てみることに。

画像3

このコロナ対策ちびっ子帽子、この頃よく見かけるようになりましたが、外出自粛で出歩いている子ども自体を見かけないので、残念ながら実際に着用しているお子様に遭遇したことはありません。


部屋に戻って、帰宅してレシートを見てやはり思う。確実にホーチミンより物価が安い!そして、さっき買ったパンでランチ。美味しい!やったー!違う意味で泣けてくるー!嬉しいー!よかったこといっぱいあるー!


ホーチミンのパン屋、韓国系のところとかが多くて、何故か油っぽいのが多いんですよね。日系のパン屋はあるけれど、うちから遠いし高いので、あまり行けません。ここのは思ったよりフワフワしています。何だろう?ブンタウはロシアの町だから、ロシア系なの?ロシアのパンって知らんけど。

しかも、ソーセージパンのソーセージが長くて美味しい!皮がパリッとしてる!ベトナムのソーセージって美味しいのがないので、それを使ったソーセージパンって美味しくないのが多かった…。ソーセージ、昨日今日見たところ、ブンタウには信州ハムも日本ハムもなかったので、美味しいのしばらくは食べられないなと覚悟を決めたところでした。ああ、いもたろうのソーセージが懐かしい…。が、このパンがあれば、ソーセージ食べたい欲が満たされる!


午後は簡単な掃除をして、家族みんなで映画を見て、穏やかで有意義な休日を過ごしました。だいぶ落ち着いたブンタウ暮らし。これで、トイレさえ臭くなければ…

#ベトナム疎開日記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?