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新戦力紹介⑫

シーズン開幕前に行っていたシリーズだが、新たにトップチームに加わった選手がいるため続編として今回は書いた。
今回紹介する選手は内藤大和選手。
昨シーズンから2種登録でトップチームにはいたものの正式に甲府U18からトップチームに昇格となったため、記事にした。

1.経歴

多くの甲府サポーターがご存知かと思うが小学生の頃からヴァンフォーレのエンブレムを胸に戦ってきた内藤選手。
最初に彼の名が知れ渡ったのは2016年。
小学6年生の時となる。
小学生年代を対象とした国際サッカー連盟公認の国際サッカー大会であるダノンネーションズカップにおいて日本予選を勝ち上がったヴァンフォーレ甲府を準優勝に導いた。
この大会にはドルトムント(ドイツ)やセビージャ(スペイン)と世界を代表するようなクラブも参加していた。

こちらは当時の映像となる。
余談になるが、監督は現トップチーム強化部長兼アカデミーダイレクターの西川陽介氏であり、名前が出た選手は全員U18でプレーしている。
私は西川さんが必ず甲府を良いチームにしてくれると信じている。
そして彼らを含めたアカデミー選手がチームを牽引してくれる日がやってくると思っている。
これからの甲府が楽しみでならない。
話は脱線してしまったが、内藤選手に戻ろう。
その後、U15に昇格すると順調に成長を続け2019年にはU15日本代表に選出される。
中学3年時には高円宮杯U15選手権初出場に導く。
その後も年代別代表の常連となり、世代を代表するストライカーとなっていく。
昨シーズン開幕前には当時の佐久間悟GM(現社長)よりシーズン中の2種登録を示唆され、9月に登録されることとなる。

プロデビューは10/23に行われた第35節V・ファーレン長崎戦。
J1昇格を争っていたライバルとの一戦でデビューすることとなった。

今シーズンはキャンプからトップチームでプレーしており、開幕から2試合続けての出場も果たした。
そして4/21ついにプロ契約を結ぶこととなった。

U18から直接昇格したのは唐澤大夢氏、堀米勇輝選手(サガン鳥栖)、若杉好輝選手(東京23FC)、入間川景太選手(おこしやす京都AC)に続いて5人目。
残念ながらヴァンフォーレで活躍した選手は堀米選手を除いていない。
その堀米選手も期待された程の活躍を見せたとは言い難い。
「覚悟を持って戦う」と内藤選手はコメントしたが、背負う必要は無いかと思う。
現在は怪我により離脱しているとのことだが、復帰後自分らしくプレーする姿に期待したい。

2.特徴

まず、起用が想定されるポジションは1トップのポジションとなる。

赤いポジションが想定されるポジション

最前線に入る選手に最も期待されることは得点となるが、内藤選手の最大の特徴は高い決定力にある。
特に得意としているのはDFラインとの駆け引きから背後に抜け出しての形。
スルーパスに抜け出す形を作りたいだけに周りとの連携が深まれば脅威も増す。
長谷川元希選手や石川俊輝選手とは相性が良いのではないだろうか。
最も得意とするのは背後への抜け出しかと思うが、内藤選手が多くのゴールをこれまで積み重ねてきたのは得点パターンが豊富なためでもある。
ミドルシュートも打て、ヘディングも得意としている。
まさに得点を取るために生まれてきたというような選手である。
以下はプレー動画となる。

得点パターンが多いことはわかるかと思うが、得点以外に目を向けても器用な選手であることがわかる。
ポストプレーで起点になる働きやサイドに流れて仕掛けることもできる。
現状の課題は守備面とJリーグの強度に馴染むことか。
守備面では一生懸命さは感じるものの背後を消すことができないまま、プレスを掛ける場面や立ち位置に迷う場面も見られた。
とはいえ、現在の甲府では三平以外は出来ているとは言い難くこの点は成長はしなくてはいけないが今シーズンの試合出場に向けて大きな弊害とは言いにくい。
現状最も改善しなくてはいけない点はプレーの強度ではないかと思う。
守備面の強度は先程も触れたように試合出場に向けてはそこまで大きな問題とはならないかと思う。
一方で相手DFに強く当たられた時にボールを失う場面が多く、肉体改造含めて成長を示さないことには現状Jリーグで活躍することは容易ではない。
接触の少ないプレーを持ち味とする選手であれば問題は無いかもしれないが、内藤選手のプレースタイルでは相手を背負う場面や競り合いが求められるため強度に屈するようでは出場のチャンスは掴みにくい。
とはいえまだ高校3年生。
今から充分体を大きくすることはできる。
だが、私が期待しているのは甲府のエースになることではなく日本のエースであり、世界を代表するストライカーとなること。
世界的に見れば「まだ高校3年生」は通用しない。
甲府のエースになるだけであれば時間はたっぷりあるかと思うが、世界を代表するストライカーになるためには実はあまり時間は残されていないのかもしれない。
今シーズンはプロ契約した年だが、いきなり勝負の年と言っても大げさではない。
内藤選手のゴールで勝利をもたらして欲しい。

3.最後に

これまで堀米選手や太田修介選手と強い覚悟と甲府への想いを持った選手を活躍させることが出来なかった。
移籍して活躍している姿を見るのは嬉しい反面、悔しさや悲しさもある。
最近の小林岩魚選手の活躍は本当に本当に本当に嬉しい。
なので内藤選手にも甲府で長く活躍して欲しい気持ちもある反面、海外に飛び立ち日本代表のユニフォームを着ている姿も見たい。
厳しく指摘した部分もあったが、私は誰よりも内藤選手に期待をしている。
甲府で収まる器の選手では無いし、日本を背負える選手だと思っている。
小学生の頃から期待をし続け、順調に成長を重ねてきてトップチームでプレーしている姿を見ることは感慨深い。
また、アカデミーの選手達も内藤選手を見て追いかけている。
ダノン世代と期待された世代も今年で高校3年生となった。
内藤選手の存在が刺激を与え、一人でも多くの選手がトップチームに昇格してきて欲しい。
期待やプレッシャーは相当に大きな物となってしまうが、子供のような可愛らしい笑顔のまま自分らしく楽しんでサッカーをして欲しい。
自分らしさがあれば必ず活躍できる。
頑張れ大和!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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