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ヴァンフォーレ甲府 2021シーズンプレビュー

山梨学院の活躍に沸いている山梨のサッカー。
幸先の良いスタートを切った山梨のサッカー界だが、ヴァンフォーレもこの流れに便乗したい。
まだ、新体制発表を行ったばかりだが2021シーズンの展望を行なっていきたい。

1.移籍動向

まだ、発表は無いがバホス選手も退団することとなるだろう。
今シーズンも大幅に若返りを図ることに成功した。
昨シーズンはターンオーバーを敷いていたため、出場時間は分散されており、昨シーズンの開幕前ほど選手の流出が痛手になることが少ないのではないか。
今津選手や太田選手と地元出身選手の移籍は残念ではある。
だが、移籍を機により大きな活躍を期待したい。
金銭面でドゥドゥ選手を残せなかったことがチームの苦しさを象徴している。
その中で泉澤選手や山田選手は完全移籍に移行し、荒木選手を残すことができた。
金井選手や野津田選手、有田選手に三平選手と実績のある選手を加え、5人もの有力な大卒選手が加入した。
限られた資金力の中で伊藤監督のサッカーにフィットする選手を探し、チーム強化を進めてきたと言える。

背番号含め、チームの編成は以下のようになった。

背番号の変更は荒木選手(21→17)、小泉選手(33→21)、泉澤選手(11→39)となった。
須貝選手は明治大学の先輩である藤田選手から2番を引き継いだ。
ドゥドゥ選手が背負った10番はリラ選手となった。

2.予想布陣

新体制発表会見での伊藤監督の発言から昨年同様可変システムを採用することが予想される。
相手に合わせた可変のやり方や4バックで守ることも示唆していたが、ここでは昨年の可変をベースに考えたい。

ポジション毎に見ていきたい。
GK
昨シーズンと同じメンバーとなった。
GKのポジションは熾烈な争いが予想される。
岡西選手が1年間ゴールマウスを守ったが、怪我やコンディション不良で満足なシーズンを送れなかった河田選手も黙ってはいないだろう。
後方からのビルドアップでは岡西選手がリードしているが、シュートストップやクロス対応は河田選手が上回っている。
小泉選手は背番号も新たに迎えるシーズン。
鹿島アントラーズ出身なだけに21番は昨シーズン限りで引退した曽ヶ端選手を意識した番号かと思われる。
昨シーズンはほとんどの試合でペンチ入りを果たしたが、今シーズンはベンチ入りが目標となるだろう。
また、怪我人が出るようであればU18の選手が加わることが予想される。
あるいは大学生を特別指定選手として加える可能性もある。
特別指定選手の条件としては翌年以降の加入内定が条件となる。
U18出身で日本大学で活躍している山内康太選手は候補となるかもしれない。

CB
3バックの真ん中を務める選手は残留し、野澤陸選手も加えたことで戦力は上がった。
山本選手と新井選手のポジション争いが予想される。
山本選手は年々成長を見せており、また新たな一面が見られるか楽しみなシーズン。
新井選手にとって昨シーズンは厳しいシーズンとなった。
新井選手のパフォーマンスが上がるようであれば、新井選手が中心となる。
野澤陸選手は左右での起用も予想されるが、まずは山本選手と新井選手から学ぶシーズンとなる。

右は小柳選手が中心となることが予想される。
昨シーズンも中心として活躍し、CBの選手としては今津選手に次ぐ出場時間であった。
北谷選手はビルドアップにおいては小柳選手に勝るだろう。
伊藤監督のサッカーにフィットするタイプの選手であるだけに、戦術への適応が早ければチャンスはある。

左はメンデス選手にも浦上選手にも出場のチャンスはあると予想される。
メンデス選手は昨シーズン途中に加入し、強さは見せつけたがビルドアップでは苦労していた。
CBとしては唯一の左利きであり、高さと強さは圧倒的なだけにビルドアップにおいて伊藤監督の求める水準に達すれば大きな武器となる。
浦上選手は大宮のアカデミー時代の伊藤監督の教え子となる選手。
ボランチもこなせる足元の上手さとビルドアップ能力を備えており、左足でのプレーもこなせる選手。
メンデス選手と比較し、ビルドアップでは上回っているため持ち味で優位に立ちたい。

WB
金井選手、荒木選手、小林選手、須貝選手と左右共にこなせる選手が多いため予想が難しいが金井選手と荒木選手が中心となることが予想される。
金井選手は得点力も魅力の選手だが、泉澤選手のクロスに飛び込み得点に絡む場面を期待すると右サイドでの起用が予想される。
右サイドを争うライバルは関口選手となる。
右サイドのスペシャリストは昨シーズンも8節の水戸戦、11節の琉球戦で先発し、琉球戦ではアシストも決め印象的な活躍を見せた。
左サイドは荒木選手が中心となるだろう。
シーズンオフにはオファーもあり、移籍の可能性もあったようだが残留を決意してくれた。
今シーズンはチームの中心となり活躍してくれるだろう。
小林選手と須貝選手は両サイドでの起用が予想される。
共に左サイドが本職の選手だが、昨シーズンは右サイドで起用された。
山梨出身選手なだけに期待が集まる。

ボランチ
野津田選手は年代別の代表経験もあり、J1でも活躍できる選手の加入は大きな驚きであった。
武田選手の代わりとなる活躍を期待されているが、守備面では武田選手のような働きはできない。
だが、左足の精度や破壊力は上回っており、運動量も武田選手に負けてはいない。
野澤英之選手、中村選手は共に残留してくれた。
野澤選手はゲームコントロールを中村選手は得点が取れるボランチとして期待がかかる。
山田選手は大宮からの期限付きでの加入であったが、今シーズンより完全移籍で甲府でプレーすることとなった。
昨シーズン大きな成長を見せ、今シーズンは飛躍のシーズンとしたい。
守備的なボランチが山田選手しかいないため、山本選手や新井選手の起用も予想される。
ボランチは飛び抜けた選手がいないため、どの選手にもチャンスがあるポジションとなる。

シャドー
左にはサイドで活きるドリブラーを右にはホールで活きる選手を置いてみた。
泉澤選手が残留したことでこのポジションの中心は泉澤選手となるだろう。
J2屈指の選手は、伊藤監督と渋谷コーチの存在もあり残留を決断したと思われる。
桐蔭横浜大学から加入した鳥海選手は泉澤選手をも脅かす選手。
大学サッカー界屈指のドリブラーは泉澤選手の代わりとしては贅沢な選手。
桐光学園時代から左サイドを主戦としているが、右サイドでも活躍できるようなら左右にJ 1レベルのドリブラーを起用できることになる。
宮崎選手にとってはまた新たなライバルの加入となった。
年々成長を重ねてきているが、泉澤選手や鳥海選手とのポジション争いに勝てるようであれば飛躍のシーズンとなる。
三平選手は加入当初から持ち前の面白さでサポーターのハートを掴んでいる。
三度の昇格を経験しているが、本人も新体制発表会見で述べていたがいずれも二桁得点を挙げている。
あとは笑いのキレが良いシーズンは昇格をしているらしい。
笑いのキレは充分過ぎる面白さを見せているだけに、二桁得点を挙げればJ1への復帰も見えてくるだろう。
長谷川選手は昨シーズン11節琉球戦で先発し、アシストをした。
恩師伊藤監督の元でスタートするプロキャリアだが、得点に繋がる決定的なパスが見られるだろう。
中山選手も宮崎選手同様に年々成長を重ねてきたが、新たなライバルが加わった。
3ゴールときっかけを掴んだ昨シーズンだが、アシストは無かった。
中山選手のパスからたくさんの得点を期待したい。

CF
昨シーズン最も苦しんだポジション。
総入れ替えとなった。
有田選手は様々な形から点が取れる万能なストライカー。
周りを活かすポストプレーも期待できる。
リラ選手とバイヤ選手は未知数な選手となる。
プレーを見たことが無いため、どのような選手かはわからないが新体制発表での佐久間GMのコメントからリラ選手はポストプレーが期待できるのではないか。
また、バイヤ選手は万能型でシュートが上手いとのことで得点力不足の解消に期待がかかる。
✳︎が付いている内藤選手はU18所属の選手。
佐久間GMが2種登録を行うことを述べていたため、記載した。
内藤選手のプレーはこちらをご覧ください。

甲府の未来のエース候補が早くもトップチームに加わるようだ。
まだ、ユースから昇格し甲府で活躍した選手は出ていない。
堀米選手や太田選手は背負い込み過ぎて力を発揮できなかった。
私たちサポーターは期待をしてしまうものであるが、プレッシャーをかけ過ぎてはいけない。
また、U18の監督には伊藤監督の元2年間コーチを務めた内田監督が今年より就任し、トップチームとの連携は今まで以上に密となることが予想される。
内藤選手以外にも2種登録される選手が出てくるかもしれない。

可変の形は相手に合わせ、変えていくだろう。
オーソドックスな形は以下の形になるのではと予想する。

3.2021シーズン展望

昨シーズンの開幕前は残留争いも覚悟するシーズンとなる可能性もあるように思われた。
だが、一年を経て同様に選手が多く入れ替わったが期待を抱かせる編成となった。
J1からの降格チームは無いシーズンなだけに昇格への期待感は高まる。
また、降格チームは4チームと残留争いに巻き込まれるようだとJ3降格の可能性も出てきてしまう。
各チーム積極的な補強が見られ、混戦が予想される。
山形や松本、京都は大きな補強を見せ、大宮や磐田、千葉といったクラブも昨シーズンのような低迷を見せるとは限らない。
昨シーズンの北九州のように躍進を見せるクラブも出てくるだろう。
当然簡単なシーズンとはならないが、伊藤監督3年目のシーズン。
結果も求められるシーズンとなる。
佐久間GMは勝ち点を80以上、得点65、失点37を目標に掲げた。
昨シーズンからは勝ち点15、得点も15、失点は4減らす必要がある。
より伊藤監督の目指すサッカーにフィットし、チーム力を高める武器も持ち合わせた選手を加えることができた。
リラ選手やバイヤ選手が未知数なため、彼らがフィットしないようだと得点面で昨シーズン以上に得点力の部分で苦労することとなる。
逆にハマるようであれば、昇格レースを引っ張る存在となれる可能性も秘めていると思う。
今シーズンのスローガンにあるUniteは団結という意味がある。
チーム、サポーターが一丸となり、昇格を掴み取るシーズンとしたい。

4.あとがき

『未来へ~Unite for the Next~』
ヴァンフォーレが未来へ向けて前進する1年。
団結し、未来を切り開くシーズンとしたい。
強化部は限られた予算の中でできる限りの補強は行えたと言えるだろう。
例年と同じく、たくさんの入れ替えが行われたが昨年ターンオーバーを行ったこと、チームとしてのスタイルの確立ができたことから期待感に満ち溢れたスタートが切れた。
あとは結果を残すだけ。
J1昇格を掴み取るシーズンとしたい。

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