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山本太郎の「奨学金徳政令」とはどのようなものか

山本太郎(れいわ新選組代表) 街頭記者会見 池袋駅西口 2019年12月15日

質問者(1:01:43~):

今、大学院で、理学部で研究している学生なんですけれども、今、奨学金で実家の家計を支えている状況になっています。最近、奨学金徳政令とかの話もなくなってしまって、友人にそういうことを話そうと思っても、なかなかそういう機会もなくて、ちょっと残念に思っています。若い人たちにも、またその親御さんにも、そういったことをお伝えしていきたいんですけれども、また奨学金徳政令について詳しくお話ししていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

山本太郎(1:02:27~):

お話しいただいたのは、大学院生の方ですか。で、奨学金を借りていると。で、家計を支える部分にもそれが一部使われてる状態にあるという話ですね。私たちれいわ新選組は、奨学金に対してどういう風にしていくかってことをもうすでに先の参議院選挙ではお伝えしております。何かと申しますと、奨学金チャラにしますって言ってます。555万人チャラにしますって言ってます。ここにかかる費用、9兆円です。私は決してこれ高いだろって言うつもりはない。どうしてか。550万人が大学出るまでに300万円、400万、500万とかっていう借金、ザラですよ。大学院行かれてるような方だったら1000万円を超えるような借金ザラですよ。大人でこんな借金できる人います? だって大人が借金しようと思ったら、自分にどれくらい収入があるのかってことを証明できなかったらダメでしょ。

で、その自分の収入から考えて、いくらずつだったら返済できそうだなってことで、その貸す額だいたい決まるわけですよね。でも、学生さん、もしくは教育を受けようとする者たちは、将来どんな職業について、どれくらいの給料もらえるかわからないんですよ。にもかかわらず、そこに対して借金をしなきゃ教育を受けられないシステムにされてる。むちゃくちゃですよ。で、どうして利息とか取るんですかって話ですよ。だって利息で儲ける人たちがいるんですってことなんですね。年間350億円ぐらいの利息収入、これ、金融機関に差し上げるために取ってるんでしょ。なんでそんなヤクザなことするんですか。

少子化になるの当たり前じゃないかってことですよ。借金背負ったまま社会出て、初任給薄くて、そこから家借りる、生活まわす。いくら残るよって。その残った分も返済に回さなきゃいけない。自分一人生きるだけで精一杯なのに、これ、家族持とうと思うかってことですよ。子供なんて作れるはずない。子供を持つことはもう今や贅沢となったって、そういう話ですよ。

そこに関してどうしていくかってことなんですけれども、私たちは、この誤った奨学金制度っていうものの犠牲になられた方々は、これは損害賠償としてチャラにするっていうのが一番妥当であろうと。9兆円って言ったら大きく聞こえるかもしんない。けれども、これは政府じゃなくて日銀の取り組みとして、1年間に株、FTAっていう形で……FTAやったかな? ごめん、日米FTAか、ごめん。なんやったっけ。株買ってんですよ、日銀がね。要は株の福袋みたいな感じで買ってるわけですよ。それが年間6兆円。これ、あれですよ、どれぐらいの規模かってことを何となく頭の中で考えてもらうために言ってます。政府の取り組みと言うよりか、日銀の取り組みですけれども。それぐらいのことだったら、9兆円って、これ、私は、やるべき価値ある施策じゃないかなっていうふうに思うんですね。

ETF やった、ごめん。日米FTAとか、もういらん。もう横文字が。アルファベット、けっこう多くてごっちゃになりますけど。 ETF 買いっていうのを年6兆円ぐらいやってるんだから。これが必要か必要でないかっていうところの議論は別に必要ですけれども、でも9兆円ってことで555万人の人生を私はもう1回スタートさせることができるんだったら、こんな価値あることないって思ってんですね。返さなくていいよ、お金を自分の人生に投資してくれよってことですよ、本当に。

金持ちにお金をさらに積み重ねることやったって、これ貯金にまわるだけなんですよ。でも、収入がそんなに多くなくて、そのお金が右から左に流れるっていう人たちが、一番経済に寄与する存在なんですよ。だからこそ年金が少ない人に対して切り崩して、私は生活できるようにさせていくべきだと。だって右から左で経済に寄与してって、どんどん消費が活発化していくじゃないってことですよ。生活ギリギリの人たちに対して生活保護っていうのを切り分けで受けられるようにすれば、その人たちも右から左ですよ。これ消費がまた喚起されていくような話になるじゃないかってことですよ。

奨学金に関してもそう。そんな借金、自分を背負ってる、自分の付き合ってた、ね、相手も借金してる。これで結婚できるはずないし、どちらかが借金背負ってたとしても結婚しないっていう選択にも繋がるってことですよ。別にしなくてもいいんですよ。でもしたい、家族持ちたいとか、いろんなこと考えてる人たちの選択肢を大きく国が分断しちゃってるじゃないかってことですね。ここに関しては国から申し訳なかったということで、そのような形にしたいと私は思ってます。

ちなみにどれぐらいヤクザな制度かってことを、奨学金の内容を少しお話ししたいと思います。ありがとうございます。「奨学金問題対策全国会議」というところがあります。弁護士さんだったり、いろんな方々が関わってるところですね。で、そこに集められた奨学生の声です。

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はい、「保証人の母を助けたい」って方です。「自分は自己破産していますが、連帯保証人である母が返済しています。母は高齢であり、いつまで払えるか分かりません。自分は障害があって働けないので、母を助けられません」って、無茶苦茶じゃないですか。ね。

「保証人に迷惑をかける位なら」って方ですね。「失業中です。返還猶予の利用を繰り返してきましたが、年数を使い切って、もう猶予ができないと言われました。連帯保証人である父のところに請求が来ています。おじも保証人になっており、迷惑をかけたくありません。自分が死んで支払いを免れられるなら、死んでしまいたい」ひどいですね、本当にね。

障害1級。「障害1級で、働くことができません。学生支援機構から裁判を起こされて、免除の申請をしました。免除の事由には該当すると思いますが、障害が発生する前、障害が発生する前に延滞金が生じていたとして、免除を認めてくれません。連帯保証人の父にも請求が行き、わずかな年金の中から無理をして支払うことになりそうです。父は他の兄弟3人の奨学金の保証人にもなっていて、そちらも裁判も起こされてる。その支払いもしなければなりません。父は実家の土地建物を所有しているため、破産もできない状態で、本当に苦しんでます」むちゃくちゃですよ、こんなの。何人の人生狂わせるんだってことですね。

だったら借りなきゃ良かったじゃないって話になるんですかね。私はそうはならないと思う。だって、そもそも先進国を名乗っておきながら、この国の教育というシステムに関して、しっかりとお金をつぎ込むという責任を果たしてこなかったっていう政治に責任があると私は思ってます。だからこそ国家戦略、少子化が問題だって言って衆議院を解散するぐらいなんですから、その少子化っていう部分を克服して行こうと思ったら、奨学金の借金背負ってる人たちをチャラにするぐらいのことも一つとしてやらなきゃいけないと私は思ってます。

でも、そん中には、当然ね、自分たちのお金で行ったのに、私たちに何もプラスないんですかって言われる方いらっしゃるかもしんない。でも、ここはお認めいただきたいんですよ。あなたはご家族やあなたの努力で自分で大学に行ったという部分で、自分はチャラになっても何もないじゃないかって言われる方いらっしゃるかもしんないけども、これは社会全体の利益としてとらえて頂きたい。それ以外の部分であなたがプラスになるような秘策も私たちは出していますので、ぜひそこら辺はご理解いただきたいと、そのように思っております。ありがとうございます。

(文字起こし&太字:Shino)

#山本太郎 #れいわ新選組

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