見出し画像

山本太郎はなぜ「れいわ新選組」を旗揚げしたのか

山本太郎(れいわ新選組代表)街頭記者会見 三重県四日市市 2019年11月30日

質問者(12:05~):

ようこそ四日市へ。あのー、ちょっと最初の質問が難しい質問だったので、小さい子供もたくさんいるので、子供達にわかりやすいように、なぜ今回こういうような経緯になったのかということと、今後どういう形で活動されていくのかっていうことを子供たちにわかるように教えてください。

山本太郎(12:27~):

なかなか難しいご質問ですね。あの、私たちのことをしゃべればいいってことですか? そのご質問の意図というのは? 私たちがどうして旗揚げをして、これからどうしていくのかってことについてお話をってことですね。ありがとうございます。

おじさん、国会議員やってます。国会議員って何ですかっていったら、国の、国の方向、どんな国を作っていくかってことを実際みんなで話し合って決めていく、そういうお仕事です、国会議員って。で、だいたい国会議員っていうのは700人ぐらいいるんですね。その700人ぐらいいる国会議員の中で、おじさんは小さなグループ、小さなグループに入ってたんですけど、6年間国会の中を見てて、このままじゃちょっとこの国が無茶苦茶になっちゃうっていうのを止められないなって思ったんです。無茶苦茶になっちゃうっていうのは何ですかってことなんですけれども、政治って誰のために行われるものか。誰のために政治ってやるんですかって言ったら、この国、日本という国に生きる人々のために政治は行われなきゃいけないっていう仕事なんですね。

で、その時に、今行われている政治っていうのは大きな会社、大きな会社とかが得することばっかりやってるんですよ。例えば税金、わかるかな。税金はどんどん大きな企業は安くなってんだけど、安くなってったらこの国のお金が減っちゃうから、だからみんなからその穴埋めをさせるっていうことで消費税っていうのどんどん上げていったりとかしてるんですね。で、大きな会社のために政治が一生懸命頑張るってことは、大きな会社にとって、お金がかかる部分、それは何かっていったら、働くお父さんお母さん、この給料がいかに安くできるかっていうことを政治の場で頑張らなきゃいけない。つまりは何かっつったら、働く時間が長くなっちゃったりとか。そういうような、この国に生きているみんなのための仕事じゃなくて、特定の人、一部の人たちのためだけに仕事を一生懸命頑張る政治っていうのを変えるためには、新しい力を集めなきゃダメだなっていうことで、私が自分で旗揚げをしましたっていうことなんですね。

理解できたかな、これ。しんどいですね、なかなかね。ま、今のをもうちょっと、なんだろうな、高校生ぐらいまでちょっと引き上げて話しますね。今行われてる政治は誰のために行われてるかっていったら、残念ながら皆さんのために行われていないというのが6年間の私の参議院活動の中で感じたものです。じゃ、誰のために行われてるのってことなんですけれども、特定の人達、要は自分たちに力を与えてくれた大企業であったりとか、組織票とか、企業献金とか、そういうもので自分たちを議会に送り込んでくれて、政権を取らせてくれたっていうような勢力に対して、ご恩返しがずっと行われてるんです。その恩返しの内容は何かっていうと、企業側のコストを最大限削減する、そういうことなんですね。

じゃ、企業側のコストって何ですかって考えたら、大きく分けて二つあります。一つ、税ですね、法人税。1990年代からどんどん安くなってます。その穴埋めとして別の税金の取り方をされてるってことですね。何か。それは消費税だってことです。赤と青のグラフ見してもらえますか。ちょっとグラフで、ちょっとだけ補足します。はい、こちら、ご覧いただいているのは消費税が始まった時。そして、2016年までの間。1989年から3%でスタートした消費税。それが2016年の間までにどれぐらい増えているかっていうことが青色。一方で法人税、どれぐらい減ってるかってことが見れるのが赤色ってことです。

画像1

これをもう少し言葉に直してみるとどうなるか。「消費税収、累計で263兆円。一方で、法人税収は累計192.5兆円減少」なんですね。もっと言うと、どういうことか。「つまりは消費税収の実に約73%が法人税収の減少分に割り当てられていた」とも言えるという話です。大企業に大減税してやればいいじゃないか、その穴埋めは私が消費税でやりますって方、こん中にどれぐらいいらっしゃいます? いらっしゃらない。あのね、酔っ払い以外、手が上がったことないんです、この質問に対してのリアクションというのは。こういうことなんですよ。まあ大助かりですね、企業にとっては。どんどんだから消費税上げろってこと言い続けてるのが経団連ですよ。日本経済団体連合会。2025年までに19%まで上げろってこと言い続けてる。どうして。だって自分たちの法人税をもっと安くさせるっていうつもりがあるからですよね、これ。あまりにもありえないやり方なんですけれども、どうしてそこまで企業に尽くすんですかってことですけど、そりゃそうです、見返りを頂いてますから。その前にお世話になってますから。自分たちが議会に通してもらった。それを多数派にしてもらった。企業側の代理人が過半数以上になれば、どんな法律だって変えられるし、どんな法律だって作れるってことですね。

で、企業にとっての二つのコスト。一つは税、もう一つは何か。人件費ってことです。その人件費を抑制するために、いったいどんなことをやってきましたか。例えば派遣、例えば非正規。企業が働く人々に責任を負わなくていいっていうような働き方がどんどんどんどん広がっていった結果どうなってるか。今、東京などの大都市とかでは、住まいを持てない、そういうような人たちが増えてきてるんですね。例えばネットカフェ、ネットカフェ利用者の四人に一人、四人に一人はネットカフェが家になってる。そのうちの70%以上は何かっていうと、非正規なんですよ。つまり非正規という働き方が広がる、イコール、何かっていったら、自分の部屋も持てないぐらいの状況に置かれてしまうっていう非常にわかりやすい話だと思うんです。

話戻ります。そのような、とにかく企業の考え方次第で、いつ首を切ってもいけるように、逆に言ったら働く人々にとっては、半年後、一年後の自分はまったく想像できないような環境に置かれるような労働環境の破壊ってものがこれまで行われてきました。これで得するの誰、これで損するの誰ってことなんですよ。 企業側にとって都合のいいことばっかり決めてきた。そして2018年、この労働環境をさらに破壊すること、前に進めた。何か。入管法の改正。つまりは外国人労働者、より安い労働力を大量にこの国に長期間いさせるような法律を作れということを望んだのは誰。2000年代初頭にはもう経団連はそれを政治に対して提言し続けてるんですよ。あまりにもありえない。結局、海外から連れて来られた労働者と、この日本にもともと生きる人たちとの間に、分断起こりませんか。より安い労働力っていうことと置き換わっていきませんかってことですよ。労働環境も悪い方へ、賃金も安い方へ、どんどんどんどん合わさっていきませんかって。それを決めてるのは誰かつったら政治。どうしてそんなこと決めんのっていったら、だって、私たちが一番お世話になってる人たちのためにお役に立ちたいからですって、おかしいでしょ、それ。一部の人たちだけのために行われる政治が続けば、当然、国壊れますよ。

桜を見る会。総理の後援者850人呼んで飲み食いさせてんでしょ、税金で。こんなの氷山の一角ですよ。先ほどの大減税もそうですけれども、労働環境の破壊も、桜を見る会も、そして総理の40年来のお友達に、60年間作られてこなかったっていう新しい学校を作らせたりとか、総理の奥様のお友達に国有地タダ同然で差し上げたりとか、こんなの氷山の一角ですよって。今行われてる政治は、はっきり言って、一部の者しか得をしないような政治がどんどん進んじゃってる。これ明らかに憲法違反なんですね。15条、出してもらえますか。憲法って何だっつったら、権力者が守らなければならないルールです。この国の最高法規。要は法律の親玉ですね。憲法15条、こう書かれてます。

「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」

でも今の政治どうですか。一部の奉仕者でしかないじゃないかってことです。一部の人に美味しい思いをさせるためには皆さんの首絞めるしかないんですよ、ゆるやかに。真綿で首を絞められるっていうような状況、もう過ぎてると思いますよ。もっとしっかりしたもので首を絞めにかかってるっていうのが今じゃないですかって。この先、加速していきます。

そう考えた時に、今国会の中に一番必要な存在は何かと。私は緊張感が必要なんじゃないかと思うんですよ。例えば先ほどお話しした入管法、2018年の終わりに通った。でも国会は1日も延長することなかったんですよ。どうしてもっと粘らないんだ、どうしてもっと騒がないんだ、どうしてもっと体張って止めようとしないんだってことですよ。数の力では負けてる。だから、入口。入管法の審議に応じるってことになれば出口は見える。採決の日は決まる、ある程度。入口に立つことは良し、審議に応じるも良し。いかにこの入管法っていう中身がろくでもないものかってことをどんどん炙り出していくっていうことは野党はやった。けれども、炙り出した後にそのまま採決に突入するのなしだろってことなんですよ。

そこで、できることはたった一つですよ。体張って止める以外ないんですよ。ピケ張るしかないんですよ。粘って粘って騒いで騒いで一体何が手に入れられるかってことです。手に入れられるのは、マスコミが流さなきゃいけないっていう状況を作り出すってことなんですよ。国会が正常な状態でない、そういうことを、どうしてそういう状況になってるのかっていうのを報道させるべきなんです。入管法の審議、これが非常に紛糾してて、国会が正常化しない。入管法とは何か、賛成の人の意見、反対の人の意見。こういうことを毎日のように報道で流し続けることによって、全国津々浦々の人々が今とんでもないことをやろうとしているってことに気付くわけですよね。じゃなきゃ、その中身は届きませんよ。何やってるかわかんない、国会の中なんて。数が少ないから、これは無理なんだ、選挙で勝つしかないんだみたいな話してたら、じゃ、どこまでも地獄作られることに、これ見過ごすことになりますよってことになりませんか。

地べた這いつくばってでも戦うっていう野党じゃなきゃ、次の選挙の時にあいつらを応援してやろうって気持ち生まれますかってことですよ。貴族みたいな戦い方してちゃ駄目なんですよって、私そう思うんです。そういう想いからですね、おじさんは新しいグループを作って、徹底的に、与党からも野党からも嫌われてもいいけど、緊張感を作り出す。あいつにかかったらもうほんまのことべらべらべらべら喋りやがるから、これはまずいというような状況、緊張感を作り出せるようなグループを作りたかったんですね。で、夏、選挙があったんですけど、そこで旗揚げをして、国会議員二人誕生し、国政政党になり、私は落選したんです。すいません、以上です。

(文字起こし&太字:Shino)

#山本太郎 #れいわ新選組

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?