2019/11月に聴いたもの

このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。
先月はDATのデッキを買った話を書いたと思うのですが、まあジャンクで格安の一台を買ったものなので、使っているうちに壊れてしまいました。どうしたものか…。しかしうちにはDATだけではなく、AlesisのADATという物もあります。これはそもそもオーディオインターフェース代わりに使えるかと思ってジャンクを入手したんですが、実は中を開けてゴムベルトみたいなやつを取り替えたらほぼ完動品になったのです。運よくいい個体に当たった。こいつはビデオテープのカセットに録音するので、普通のカセットやDATのカセットに比べて、デッキにテープを入れるときの満足感が半端ではないです。こんな感じなので調子に乗ってしまって、今度はTASCAMのDTRSレコーダーも入手してしまいました。もはや引き返せないところまで来ているかもしれない。

というわけで今月も紹介していきましょう。

Magic Sword - Awakening

Hotline Miami 2 のサントラにも参加した、Synthwave勢としては割とベテランなMagic Sword。表題曲の冒頭から入っているリードシンセは、ホームセンターコーナンのBGMに使われていそうな音で非常に危険な香りのする音色。他にも危険な感じのするシンセブラスなどが多用されていて、そういう雰囲気のSynthwaveを求めていた方には大変うれしいサウンド。あとは、随所でDaft Punk的な展開もある。

Duett - Movement

Timecop1983やFM-84と並ぶ、爽やかでPopな系統のSynthwaveの名手、Duett。陶器のように美しく澄んだ音色のシンセ、ドリーミーで楽園のようなサウンド。

OSC - Ideality

ジャケットの雰囲気から判断してベタなSynthwaveかと思ったら、意外にそうでもなく80'sファンクな一枚だった。やっぱり色合いだけで判断してはいけない。始めから終わりまで一貫してファンキーな仕上がり。一曲目とかは角松敏生を思わせるようなサウンドもあり非常に楽しい。

Douze - Rize & Fall

NewRetroWaveからのリリース。いかにもSynthwaveです、というような音色は控えめな感じだが、それでもレトロな雰囲気を十分に表現しているのは面白い。

Powernerd - Far From Human

なんというか、ジャンルとしてはDarksynthに入れたらいいんだろうか。あんまりダークでもないところがあるが、要するにわりと過激なSynthwave。ただ、驚かされるのはボーカルのパワフルさ。80年代のハードロック風?に、ばかばかしいくらいに大仰に歌い上げている。それに加えて同じくハードロック風なギター。これはなかなかパンチが効いていて良い。