2019/8月に聴いたものなど

このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。

さて、8月は、割と私事なんですが、数年がかりでチマチマと作っていたアプリをようやくリリースしました。詳細については前の記事で書いたのでそれを読んでもらえればと思うのですが、今回どうしてもやりたかったのが、やっぱりBGMをSynthwave系で固めたかったんですね。というわけで頑張って曲を作りました。割とゲーム内容にマッチした曲に仕上がったと思う。
曲を作ったといっても完全にアマチュアなのでクオリティはしょぼいです。本屋に行ってミックスやマスタリングの入門書2~3冊買って読んで、書いてある通りにやったつもりなんですが、やっぱり思うような音にはならないもんですね。

DEADLIFE - Rebel Nights

DEADLIFE - Singularity

DEADLIFEの新作はなんと2枚同時リリース。それぞれ毛色の違う「Rebel Nights」、「Singularity」というタイトルでどちらも11曲ずつ。まず「Rebel Nights」の方は、まるで空山基のイラストのようなロボット女性がプールサイドみたいなところでくつろいでいるアートワーク。内容の方はこのイラストにもマッチしたような、リラックスしたSynthwaveで、どこかHOMEを思わせるようなChillwaveやVaporwaveっぽさもあるサウンド。しかし時折若干ダークで不穏な音も見え隠れして、割と不思議な魅力を持ったサウンド。

そしてもう一枚の「Singularity」は、タイトルの通り直球のサイバーパンク感あふれるDarksynth。引きずるような重厚なベースラインや、のたうち回ってひん曲がったベースラインが炸裂しつつ、たまに静寂が訪れる瞬間がある。Darksynthの快楽に身を任せる一枚。こんな濃密なアルバムを2枚同時に出すのもすごいが、この人は前のアルバムをまだ今年出したばっかりだと思うんだがどんだけ精力的なんだ…。

demin - Forgive & Reformat

最近はCom Truiseの作風のフォロワーも若干出てきていますが、この人はその中でもかなりCom Truise度は高く、最初聴いたときは「あれ?Com Truiseを聴いていたんだったけ?」となりました。しかし今回のアルバムではもうちょっと幅を広げて作風にバラエティーが出てきています。まあ、そら「Com Truiseそのもの」とか言われてもあんまりいい気はしないかもしれませんし。

Mascarpone - Nonsense

https://mascarponetechno.bandcamp.com/album/nonsense

これは個人的には今月の掘り出し物と思う一枚。エレクトロニック・ボディ・ミュージック寄りのDarksynth。というかほぼEBMかも。Gesaffelstein直系の無慈悲なベースラインが非常に気持ちよく、なんというか現代的にアップデートされたFront242のようでもある。

MicroMatscenes - Scenes

軽快なAOR風味のあるSynthwave。Synthwaveの世界では、80年代風と言いつつも結構リッチでゴージャスなシンセ音色を使うことも多いが、この作品は実際にリアルな80年代の音色を使うことにこだわっているような印象。そのためかどうかわからないが、何となくゲーム音楽っぽい雰囲気もある。あとMitch Murderの影響も結構受けているかもしれない。しかしこれは一歩間違えればホームセンターコーナンの店内でかかっているBGMと紙一重だが、ギリギリSynthwaveの範疇にある。その辺のギリギリのラインを攻めている感じが、我々Synthwaveマニアにとっての楽しみどころかもしれない。

Timecrawler 82 - Easier Back Then

なんとなくジャケットのデザインが良かったのでジャケ買いしたもの。なんとなくニューウェーブ感のある、エレポップ系のSynthwaveという感じでしょうか。