月刊Synthwave生活 2023年5月号

このシリーズでは、だいたい月1を目標にSynthwave、Outrun、Darksynth、Chillsynth等の作品のレビューと言うか紹介をしていきます。
ゴールデンウイークですね。しかしながら特にゴールデンウイークらしい話題は持ち合わせておりません。このシリーズでは前置きがダラダラ長いときと短い時がありますが、今回は短いパターンです。
というわけで、今月もレビューの方に行きましょう。

Makeup and Vanity Set , Sferro - Wavefinder

Makeup and Vanity SetとSferroの連名によるアルバム。一言でいうとCom Truiseの音楽性を推し進めたような作品。BandcampのタグにもDatawaveと入っている。割とモロにCom Truiseしているのでこのサウンドに飢えている人には嬉しいだろう。もしかしたらCom Truise以上にCom Truiseしているかもしれない。マジであの音そのもので、記憶の奥底に訴えかけるようなあの感覚もかなり出ている。マスタリングにはHotel Poolsの名前がクレジットされていて、音が良い。

Magic Sword - Badlands

Synthwaveの黎明期から活動しているMagic Swordの新作。シネマチックで壮大な雰囲気。結構短い曲ばかりだけども全21曲入っていて実際のサントラ然としたところがあるが、特に何かの作品で使われているというような情報はないので通常アルバムだとおもう。

M.K. Khan - Wild Machines

このジャケット、そしてこのサウンド。特撮映画のヒーローのような何とも言えないロボットの絵と、そのテーマに沿ったチープな熱気を帯びた楽曲。視聴してすぐに買わずにはいられなくなるタイプの古き良きSynthwave。

Astrophysics & Hatsune Miku - The Second Summoning

ブラジルの何かいろいろやっているアーティストAstrophysicsによるポストパンク、ゴス系の曲のカバー集で、全曲初音ミクのボーカルが入っている。80年代のクラシックなポストパンクもあるが、やはり目玉となるのは「Little Dark Age」「After Dark」「The Perfect Girl」といったYouTubeでそういうのばっかり聴いている連中が毎日聴いているような曲だろう。特にAfter Darkはこのバージョンで聴いてみると改めて良い歌だと再認識した。

PURE LIFE - EMULATOR

PURE LIFEレーベルによるコンピレーションアルバム。なんかよくわからないけどもPizza Hotlineが入っているので買ってみた。ドラムンベースやLofi House、アンビエントなど、ありとあらゆる方面から90年代的なサウンドの追求が行われている。やっぱりPS1やPS2の頃のゲームのBGMがモチーフになっている模様。

Tempxa - Grand Prix 0

これもドラムンベースリバイバル的な流れに含まれると思う。タイトルなどにも表れているが、ゲームサントラ風の体裁の、90年代末~00年代初頭っぽいサウンドで、2023年の現時点から考えれば十分レトロな時代を意識していると思われる。