とにかくやってみる、の難しさ
Q 写真はなんの芽でしょう
とにかくやってみる!
これはほんとうに難しい。頭の中で考えているだけでは何も始まらない。わかっているけど、始めるのはやはり難しい。
とにかくやってみるための方法は、どの本にも載っていないと思う。あるかもしれないけど、書いてあるのは事例ばかり。大抵外国人の書いた啓発本でマイケルは思い立ってすぐ行動しただとか、ポールは妻に励まされたとか。
実際使えるハウツーなんてありゃしない。
同じ椅子に座っていたり、同じノートに書き続けていたりしていると、体が固まって、体が前向きに動かない。
そういうときは、文字通り体を動かしてみるといいと思う。散歩に行ったり、買い物に行ったり、料理を作ってみたり。
できれば自分があまり慣れていないことをしてみるといいかもしれない。慣れていることをしている最中はどうしても頭が別のことを考えてしまう。頭の中でまた「緻密な計画」づくりにはまってしまう。そうではなくて、いつも行かない場所で、今をよくみて、楽しんで、観察してみるのはどうだろう。
私がいつも書いている机は畑のある窓に面していて、その畑はこの地区のおばあちゃんたちが協力して耕している。
書いていると畑から声がする。
問題は芽がでるかどうかだな
近所の70代おばあちゃんたちが婦人会で集まって野菜を育てているのだ。今から育てるなら、ネギが主役。長野県はネギがうまい。それでも今年は様子が変だ。
みんなで集まってなにか話し込んでいる。どうやら新しい野菜に挑戦しようとしていて、種まきするかどうか、どのくらいの範囲に巻くか、などなど決めかねている様子だった。
私はそれを見て、歳を重ねても初めての挑戦には時間を要するんだなあ、ということをしみじみ思った。
そこへ90歳を超えたおばあちゃんが畑の様子を見にきた。(もちろん杖なしで歩く。長野にはこういうおばあちゃんが星の数ほどいる!)
70代おばあちゃんたちは不安そうに、90代おばあちゃんに相談を持ちかける。すると
「芽、でるでるうう!でるよ!芽は必ず出ますよ。まずはやってみナ。その手にあるものを蒔いてみナ。」
やっぱりな。90代の人でも同じことを言う。この原理は年齢、職業関係なく共通の何からしい。まずはやってみる。
そして一人の70代おばあちゃんがいった。そりゃあ、いいことを言ってくれた。いい表現だな。まずはやってみる。まずは蒔いてみましょう。
そこからはみんな生き生きと種まきをして、ものの10分でまききっていた。10分種まきしただけなのに、おばあちゃんたちは本当にホッとした、やりきった、と言う顔をしてお茶していた。いつもなら炎天下でぶっ通し3時間は働く人たちが、なんだかぐったりしているように見えた。やっぱり最初の決断は時間も労力もかかるんだな、と思う。みんな、とても爽やかな顔でういろうを食べている。
誰かがいう
芽はでるかなあ
すると他のおばあちゃんたちは笑う
まーだ、いっとる。もう蒔いちゃったんだから手遅れな。
私もそこに参加したつもりで呟く。
そうそう、まずはやってみな。失敗したら、また考えるもの。
わたしも躊躇せず種まきしなくては
A スイートバジルの芽。とっても簡単だから来年5月、GW 暇な人は撒いてみてください!
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