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「自立した優しい挑戦」ってなにか? 最近のvery50の話

本題に入る前に・・・

very50では、寄付会員の皆さま向けに団体のニュースや近況報告を月次で配信しています。毎月スタッフが持ち回りで書いているのですが、7月担当の副代表谷弘が書いたのは、「自立した優しい挑戦者」についての話でした。これはvery50 が創業以来ミッションに掲げている大切なテーマなので、「今回の話は広く届けたいし、1人でも多くの人に読んでもらいたい」と思い、会員向けメールのみならず、noteにも書かせていただきました。みなさま、ご一読いただけると幸いです!


2022年7月の話

今月は、社員で丸1日(朝の9時から夜の9時)を使ってミッション、ビジョン、戦略について話し合いました。合宿を通して、僕が考えた現時点での、「自立した優しい挑戦者」ってなんだという話を共有させてください。

ちなみに、この文書は「月次の近況を1,000字程度で書いてください」と言われて書いているのですが、書き出しの段階で、数千字になると確信していることを白状します。

ので、編集段階で、ばっさり切られてもいいように、、簡単に挨拶をさせていただくと、

  • very50は楽しく元気にやっています!

  • ちょっと様子を伝えたいなと思ってインスタでの発信を少しずつ始めました!もしよければフォローをお願いいたします!(https://www.instagram.com/very50__/

  • コロナの捉えられ方もだいぶマイルドになり、ちょこちょこ、オフィスに遊びにきてくださる方が増えています!お越しいただけるとスタッフ一同、とても喜びます。リアルのイベントもちょっとずつ回復したいと思っているので、ぜひお越しください!

こんな感じです。箇条書きですが、変わらず元気にやってますので、今後ともよろしくお願いいたします!

と言うことで、以下、自立した優しい挑戦者について思うことを、、

目線合わせ合宿

最近はメンバーも増えて、いろんな動きが増えてきた一方で、目指しているところや目線にちょっとしたズレが生じる速度も早くなったように感じます。組織としては、感情を口にすることを意識しているので、「イライラする」「なんでこうなる」といった空気感がオフィスに漂い始め、これは早めに目線を合わせたいよねと言うことで、1日合宿をおこないました。

「どうせなら、自然の中とかでやりたいよね!」
「めちゃくちゃ都心の綺麗な会議室借りるのもアリかも!」

と企画段階では妄想に胸を膨らませていたのですが、当日の会場は、巣鴨地域文化創造館(大塚にあるオフィスから徒歩8分の公民館)での実施となりました。笑

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なんなら窓もなく、電波も入らない、巣鴨地域文化会館の第2会議室

みんなで、いろんな課題感や、できたこと・できてないことを共有しました。営業メンバーの頑張りもあり引き合いもいただいている中ですが、どうすれば自分達が「素晴らしい」と思っている時間を、質を変えずに年間数千人に届け続けることができるのか。現場に入り込んでいるメンバーと、少し距離があるメンバーとの間での目線合わせが一番のハイライトになりました。

一方で、改めてそれなりの人数がvery50と縁を持ってくれている中で、「自立した優しい挑戦者を増やして、世界をもっとオモシロク」とはどう言うことか、改めて整理したい気持ちになり考えてみました。

卒業生による、自立した優しい挑戦-Blined Project

こんなことを考える時に、1つ紹介させていただきたいのが、Blined Projectという学生たちによる、「目が見える人も見えない人も、一緒に楽しめるボードゲーム」を開発している活動です。クラウドファンディングでも112万円を集めており、勢いのあるプロジェクトになっています。

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実は、このチームメンバーのほとんどが、高校生、大学生のどこかでvery50のプログラムに参加した経験があります。SNSなどでこのメンバーの頑張りをみていて、少なくとも私個人にとってはこれは「自立した優しい挑戦」だし、(たぶん)very50があったことによってこんな活動が増えたことがとても誇らしい気持ちになります。

コロナへの捉え方も少し落ち着いてきた中で、最近はオフィスを訪問してくれる人が増えて、懐かしいメンバーと話をする機会も増えました。その中にも、今は大きな会社で勤めながらエネルギッシュにNPOの活動を思いっきり推進したり、心から大切だと思っているプロジェクトをリードしている話を聞いたりと、自分的には「これが自立した優しい挑戦じゃないか」と直感的に感じる事例をいくつか見聞きすることが続きました。

自立した優しい挑戦 ってなにか

結局、「どんな挑戦のことを素敵だなと思っているか?」ということなのですが、それを理解するためには、言葉遊びのようですが、「自立していなくて、優しくない挑戦」がどんなものかを考える方がわかりやすい気がしています。

会員のみなさんにお披露目したことはないし、very50の中でもちょっと存在感が薄くなってはいたのですが、very50のLINEスタンプ(https://www.line-tatsujin.com/detail/a1523329.html)に登場するキャラクターに、「じゃないヤツ」というのがいます。世の中に存在するいろんなチャレンジに対して、(very50的価値観に言わせると)空中を浮遊する菌のように付着してくる悩ましいヤツらです。

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イメージは漫画「もやしもん」の世界。


「じゃないヤツ」がつかない、力強い輝きを放つチャレンジのことを、僕らは、「自立した優しい挑戦」と呼びたいような気がします。

先にお伝えすると、very50自身のチャレンジにも「じゃないヤツ」は多々くっついていますし、こういうのがくっついているチャレンジも必要だと考えています。ただ、「じゃないヤツ」がついていないチャレンジの当事者で有ろうとしていますし、こういうチャレンジが増えたらいいなと考えています。

チャレンジにくっつきやすい「じゃないヤツ」

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「じゃないヤツ」がくっついてくる挑戦

では、「じゃないヤツ」にはどんなものがいるのか。1つずつ見ていきましょう。

拝金おばけ


拝金おばけ

1つめは、通称「拝金おばけ」です。これは、「志よりもお金」になってしまっているチャレンジにくっついてきます。もちろん、お金を稼ぐことはめちゃくちゃ大切です。しかし、お金を得ることはあくまで手段として捉えられているチャレンジのほうがよりワクワクします。「お金も重要」というテンションが素敵だなと思います。

井の中ちゃんぷ

井の中ちゃんぷ

2つめは、通称「井の中ちゃんぷ」です。まさに井の中の蛙的なチャレンジにくっついてきます。チャレンジには色々ありますが、それがただ「自分のためだけ」になっているものもあるのではないでしょうか。だからこそ、険しくても、社会にインパクトを生むことを目指している力強いチャレンジの方がワクワクします。

オレリート

オレリート

3つめは、通称「オレリート」です。このキツネ、画像では分かりませんが綺麗な花を踏み潰しています。つまり、「一見意義深そうなチャレンジが、何かの犠牲の上に成り立っているケースはワクワクしないよね」ということです。(誤解を生んでしまいそうなので、あくまで一側面としてお伝えしていることを前置きした上で、ですが。)例えば、日本の国家予算というのは未来世代の犠牲の上に成立していますが、そのお金が「全く使われない地方のコワーキングスペース」建設に使われている、といったことです。「その犠牲を払うだけの価値が本当にある!」と言えるチャレンジは、案外少ないように感じます。

青い月ゴラム

青い月ゴラム

4つめは、通称「青い月ゴラム」です。手に入らない月を追い求めて、彷徨うキャラクター(映画ロードオブザリングのゴラムがモデル)です。目指しているものが「自分の言葉」になっておらず、どこか表面的なモノマネになってしまっているようなチャレンジは、あまりワクワクしません。

この4つをクリアしてさえいれば、「自立した優しい挑戦」と言えるともいますし、「世界をもっとオモシロク」に繋がっていると感じています。少なくとも我々のような「人材育成」という領域においては、こんなチャレンジをリーダーとして作る人、フォロワーとして推進する人を見つけ、増やすことがゴールだと感じています。

紹介した、Blined Projectは、まさに団体の代表がMoGの卒業生で、「楽しさの垣根のない世界の実現」という素敵なビジョンを掲げています。それ以外のメンバーたちもMoGなどの卒業生で、これまで培った力を活かして、力強くプロジェクトを推進しています!

オリンピックぐらいの頻度でもいい

つい先日、街で偶然すれ違った卒業生にあった時に、「今の自分が、すっかり社会問題解決とかそういうのと距離を置いてしまっていて、後ろめたくてオフィスに遊びにいけない」と言われました。

しかし冒頭にも書きましたが、我々としても人生の全ての期間において、「自立した優しい挑戦」だけに取り組み続けるというのは簡単でなく、さすがに無理があると思っています。私自身、まだ33年しか生きていないわけで100歳までの残り約70年で何があるかわかりません。

寄付をいただいている皆様に向けては、「一生、自立した優しい挑戦者である人を増やす!」と勇ましくコミットしたいところではありますが、正直なところピンときません。

それよりも、縁があった時に「自立した優しい挑戦」を生み出したり、それを強力に推進する人がどんどん増えている状態を作っておいたほうが、結果的に世界はもっとオモシロくなると思っています。

いろんなことを残せている&very50はこれからです

こうやって考えてみると、いろんなところで過去の卒業生が活躍してくれている様子も、1つの活動の成果だと感じます。意外といろんなことが残せているのかなと。
その上で、ここ数年で年間数千人の卒業生が出て、その卒業生が新たな参加者の育成に関わってくれるサイクルが出来上がってきた時に、もっともっと自立した優しい挑戦が増えていき、応援できるようになると思うとワクワクしています。

長く、かつかなり分かりづらい文書になってしまったかと思いますが、変わらず一点を見つめながら、前には進んでいそうだということが伝わったら嬉しいなと思います。

引き続きよろしくお願いいたします!

very50 副代表 谷弘