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TORICO(7138) #上場企業 #IPO 2022年上場| IPO・目論見書の解説 | メモ・ノウハウの共有

2022年3月 新規上場 TORICO「コミックのECサイト」

事業情報

売上構成比率は
・100%がマンガ事業

事業(または売上)について
マンガ事業は、
コミック全巻セットに特化したネット書店「漫画全巻ドットコム」のECサービス、国内外へのデジタルコミック配信サービス、リアルスペース及びECサイトでのマンガイベントサービスで構成しています。

この3つを並行して展開することで、サービス間の垣根を越えたシナジーが生まれ、グループの強みとなっています。

ECサービスは、
「漫画全巻ドットコム」(コミック全巻セットに特化したネット書店)、「ホーリンラブブックス」(女性向けネット書店)、「まんが王」(男性向けネット書店)のユーザー層/コンセプトの異なる種類のネット書店を運営しています。

デジタルコミック配信サービスは、
国内デジタルコミック配信サービス「スキマ」、海外デジタルコミック配信サービス「MANGA.CLUB」の運営、自社オリジナルマンガ作品の編集・出版を行っております。グループサービスの中では最大のユーザー数のサービスです。

イベントサービスは、
池袋「池袋虜」、渋谷「渋谷虜」、大阪「大阪谷六虜」の店舗にて、漫画家のサイン会、原画の展示、マンガの世界観を再現するフード/ドリンク、限定オリジナルグッズ、関連書籍の販売を行っています。福岡「リブリオShop」の店舗にて、図書館内での小規模コミック書店の運営を行っています。ECサイト「マンガ展ストア」を通して、来店することなく一部のグッズを買うサービスを行っています。

PICKUP情報

強みについて:
「コミックのまとめ買い」サービス事業者のパイオニアとして、事業開始以来15年にわたりデータを蓄積、更新し続けることで独自のデータベースを構築しています。
このデータベースと全巻セットに特化した倉庫運営によって、漫画全巻ドットコム内での2021年11月末時点の購入可能コミック全巻セット数は22,303セットと、競合他社を引き離し優位なポジションを築いているようです。
15年にわたる出版社との強いネットワーク、独自データベースと経験値がもたらす低返本率により、出版社は返本リスクの低減、出版取次は返本物流コスト負担の軽減に繋がり、また、出版取次からの配本数は返本率・販売量が反映されており、当社の安定的な仕入力 は他社がすぐに到達し得ない参入障壁となっている模様。
この仕入力に、2021年12月時点で約44万人の既存購入会員のリピート購入、既存データを活かした新規顧客の獲得による販売力が加わることで、「返本することなく大量に販売する」ことが「在庫を切らさない安定的な仕入れ」につながるという好循環を生み出しています。

巣ごもり消費:
2021年3月期は巣ごもり消費によって、コミック市場が大きく成長し、その追い風を受けています。2022年3月期の3Q時点においても、巣ごもり消費がまだ継続している可能性があるため、世の中が正常化するタイミングにおける決算は反動減の可能性がないか要チェックです。

今後の成長について:
国内がメイン運営エリアであるが、今後、世界のマンガアニメファン向けへの事業展開の期待があります。まずは、台湾から中華圏・ASEAN・欧米圏へビジネスエリアの拡大による売上成長期待があります。
リスクは、コミック全巻売りのECサービス売上比率が9割と大きいため、この主力サービスの停滞の際には大きく影響を受けます。また、ECサービス、コミック配信サービスなどは特許などの参入障壁がなく、企業参入が激化しつつあるため、競合他社リスクが大きいです。

同業他社について

ECマンガ、電子マンガ配信事業は、(3658)イーブックイニシアティブジャパン、(3981)ビーグリー、(4348)インフォコム、(4424)Amazia、などがあります。

まとめ

・ECマンガ、電子マンガ配信事業
・巣ごもり消費による恩恵を受けた
・粗利率が約35%程度
・2005年に創業
・代表取締役が筆頭株主で約37%を保有している
・複数のベンチャーキャピタルが上場前に合わせて約25%保有
・新株予約権は約18%ある

業績について

直近21年3月期の売上面では、
外出制限によって、紙コミック、電子コミックの双方で巣ごもり消費が促され、市場拡大の一因となったことや、マンガを原作とする「鬼滅の刃」コンテンツの社会現象規模での大ヒットも発生し、特殊な需要要因が2つ重なる年となったことで、売上成長は前年度比+約57%となりました。利益の面では、営業損益が黒字化となり、会社創立以来で最高水準の売上、利益となっています。

22年3Q時点では、期初の会社の想定では、巣ごもり消費による特需要因はピークアウトを迎え、需要の減速を想定していた中、引き続き需要は減少する事なく、期初に計画した売上成長を上回る拡大を継続している模様です。

IPO情報

AI分析

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

私自身が感じたことの課題解決として、
「ポイントがどうも分かりにくい目論見書をわかりやすくできないか?」
を目標に試行錯誤でポイントをまとめてみました。

さらに磨いていきたいと思いますので、ご意見ご感想がございましたら、お送り頂けますと幸いです。
ご一緒に新規上場銘柄の理解を深めていけたら、うれしい限りです♪
これからも、よろしくお願いします。

他の記事もよかったら、御覧頂けますとうれしいです。

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