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レイシズムに向き合う~ホワイトハウス前に描かれたBLACK LIVES MATTER

アメリカが堰を斬ったように建国からの歴史を検証して過ちを認め、正しい道を模索している。コロナ禍によって人種間格差は白日のもとに晒された。大統領選挙戦2020を前にして<AMERICA  or TRUMP アメリカをとるか、トランプをとるか>という論争もSNS上巻き起こるほど。

前回のブログで重鎮マチス元国防長官が反トランプの痛烈な声明をだしたところまで追いかけたはず。その前後から始めたい。

公民権運動活動家CIVIL RIGHTS ACTIVIST (歴代を遡ればマーティン・ルーサー・キングjr牧師に辿り着くようだ)がジョージ・フロイドの追悼集会でMAGA・MAKE AMERICA GREAT AGAIN について疑問を呈した。

誰の為のGREATだ?’黒人の為に’’ラテン系の為に’’女性の為に’GREATなことがあったか?皆のためのGREATでないと意味がないだろう!!!

https://www.washingtonpost.com/opinions/2020/06/07/defund-police-heres-what-that-really-means/

抗議デモの群衆の声がこのワシントンポスト記事の冒頭動画にある。

日本語で叫ぶと少し照れくさくなるが、こうやって民主主義とは這いずりまわって勝ち取るものなのだと感じた。

WHAT DO YOU WANT?  JUSTICE!! (何を望むか?正義だ!)
WHEN DO YOU WANT?  NOW!!(いつ望むか?今だ!)

こちらのワシントンポスト記事冒頭動画にいままさに大通りに文字を描いている人々の姿がうつっている。歴史的な瞬間として残しておく。

https://www.washingtonpost.com/local/dc-politics/bowser-black-lives-matter-street/2020/06/05/eb44ff4a-a733-11ea-bb20-ebf0921f3bbd_story.html

航空写真はこちら。その壮大なスケールがよくわかる。

ホワイトハウスの前の大通りに黄色い大きな文字のペイント、そして、通りの名前まで看板を付け替えた。それをヨシとしたワシントンDC首都の市長へ市民からの賛辞も見受けられる。

私はこの#BLACKLIVESMATTER を日本に置き換えたらどうなるだろうか考えていた。直訳の〈黒人の命も大切〉では伝わらない重みがある。

私はアイヌの言葉もハングルも不勉強でわからない。ただ、高校生時分の沖縄修学旅行のときに教えてもらった言葉を思い出した。うちなんちゅの言葉、うちなーぐち
<命どぅ宝>を官邸前に描くことを想像すれば、このアメリカの運動もこの国の問題にできるのではないだろうかと1人で考えている。

週末にさらに運動は勢いを増した。平和的抗議運動PEACEFUL PROTESTは文字通りCOAST TO COAST、東海岸で有名なブルックリン橋から西海岸のゴールデン・ゲート・ブリッジを埋め尽くした。

民主党員たちは警察改革法案の提出に着手し始めた。二度と悲劇を繰り返さぬために。

アメリカのレーシングカー協会NASCARも、南北戦争時に用いられた南軍の旗(奴隷制度、人種差別を肯定する象徴)の持ち込みを禁じると発表した。私の推測の域であるが、日本でいうところの<旭日旗>にあたるのではないかと思う。東京五輪ではもちこみ<可>とされているあの旗と比べずにはいられなかったのは、私だけではなかった。このニュースのリプ欄にも画像で問いかけツイート投稿があった。

この運動は世界中に拡がりをみせる。

隣国カナダのトルドー首相はいち早く、<レイシズム人種差別問題はアメリカだけの問題ではない>と声明・会見していたのだが、実際にオタワの集会に自らも参加した。群衆を拍手で称え、黙して語らず。ジャケットを脱ぎ、黒いマスク姿で、KNEEL:祈りをささげ、マイノリティーへの敬意を表すると同時に、誓いをたてた。膝をつくという日本語ではこれも到底訳しきれない。そして、一言だけこのときトルドー首相は発した。

AMEN アーメン

海を渡ってイギリス ブリストルにある奴隷貿易商人エドワード・コルストンの銅像も市民の手によって倒されて港の水中に放り投げられた。※後日回収されて博物館行きとなった。

目に見えるかたちで歴史を変えるパワーをアメリカの人達から学んだ。ジョージ・フロイド氏のあまりにもむごい最期の場面を映像として全世界が目にした結果、その背景にある闇の歴史を人類が学び、方向転換を始めた。

さぁ、私たちの国はどうする?
私はどうする?

…しかし、トランプ大統領はどこに。

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