▶建築レポ #56『京都聖母女学院』
12月25日はクリスマス。
クリスマスとはキリストの降誕祭で、「キリストの誕生日」ではなく、「キリストが生まれてきたことをお祝いする日」です。
ではなぜ「降誕祭」が12月25日に行われるのでしょうか?
そもそもこの日ヨーロッパでは「冬至のお祭り」が行われていたそうです。
冬至は1年間で太陽の位置が最も低くなる日で、日中が最も短くなり、冬至を境に太陽が生まれ変わり、陽気が増え始めるとされています。
つまり、「太陽が生まれ変わる日」ということが「キリストの降誕」と結びついたのではないでしょうか。
そんなクリスマスイヴに、美しいイルミネーションを愛でに出かけてきました。
一つ目は、京都聖母女学院です。
京都聖母女学院は、京都市伏見区にあります。
こちらの校舎は、1908(明治41)年8月に、陸軍第16師団司令部の庁舎として建てられたと言われる煉瓦造りの美しい洋館です。
終戦後の昭和24年に国から土地と建物の払い下げを受け、京都最初のカトリック学校として使われています。
戦時中は空襲を避けるため、真っ黒に塗装されていたので、開校間もない頃の写真は黒い建物だったとか。
また、三角のペディメントには現在校章が付けられていますが、元は菊の紋章だったそう。
特筆すべきは、受付窓口が高い位置にあること。
その理由は、馬に乗ったまま書類の受け渡しを行うためだとか…?!
また、転回ができるよう広い玄関が取られているのだそう…
いずれにしましても、煉瓦の洋館は興味深いですね。
「美しい」から「壊すのはもったいない」
「美しい」から「次世代へも遺したい」と人々が奔走。
「美しさはサステナブルである」と思う昨今です✨