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歴史考察 #152『神社のご神体は鏡だった?!』

奈良散策で、大和郡山市の市街を歩いていると、ひとつの神社が目に留まりました。

紅い梅の花の香りに誘われ、境内を散策していると娘が「ね、ちょっと見て!!」と。

彼女が指をさした方向に顔を向けるとそこには丸い「鏡」がありました!!そこは「薬園八幡神社(やくおんはちまんじんじゃ)」の拝殿。

「薬園八幡神社」は、奈良時代に大宮人のための薬草園があったところ(塩町の御旅所)に建立された神社で、境内には50種余りの薬草見本園があるんだとか。

また、こちらの狛犬は、日本で2番目に古い狛犬とも。
そんな「薬園八幡神社」の拝殿中央に丸い「鏡」があったのです!!

神社のご神体は「鏡」であると聞いたことはありましたが、実際に見た(気づいた)のはこれが初めてでした。

ではなぜ「鏡」がご神体なのでしょうか?
神社における鏡は一般的に太陽を指しているといわれています。

その理由は、鏡で太陽の光が反射するのを正面からみると、鏡が太陽のように光り輝いて見えるからだとか。

日本では太陽神である「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」を最上の神様としてお祀りしているので、太陽を象徴する鏡が御神体として神社に祀られていると。

ちなみに、アイヌの女性は、「シトキ」と呼ばれる丸い鏡を首から提げていたともいわれていますね。

古代の日本では、この世界のあらゆる存在と現象に神が宿ると捉えていました。特に古木、巨大な岩、険しい山などを「神聖な場」として認識するように。

それらは「人の内面に神聖さを呼び起こす場所」なのですが、やがて「その場所に神様がいる」という認識にスライドし、本来は「自分の心の中」に神様がいるのに、そうした場所に神様がいると思い込むようになり、「自らの内に眠る力を手放していった」といわれています。(内在神の外部化)

それゆえ、神社の鏡に自分の姿を映し出すことで自分の内側に眠る神の力を呼び覚ます意味もあるのでは?

いずれにしましても、神様は自分自身の内側にあり、神社は、それを思い出す為の場(エネルギー・フィールド)ということではないでしょうか。

ということで、神社にいったら「自分の中にすべてを叶える力が眠っている」ことを、思い出したいものですね✨

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