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▶建築レポ #54『天鏡閣』

こんにちは、véritéです。

洋館巡りを始めてから「和洋折衷建築」や「擬洋風建築」なるものを知りました。

「和洋折衷建築」とは、近代日本において建てられた和風建築と洋風建築の要素を意図的に折衷した建物で、「擬洋風建築」とは、木造日本建築に西洋建築の特徴的意匠や、時には中国風の要素を混合した建物とあります。

先日、甥の結婚式で東北を訪れたついでに「和洋折衷建築」の一つである「天鏡閣」を訪れました。

「天鏡閣」は、福島県猪苗代湖の北岸の高台にあります。
1908年(明治41年)に竣工した旧有栖川宮家・高松宮家翁島別邸です。

猪苗代町は、あの野口英世の生誕地で、猪苗代湖の北岸に面し、会津磐梯山、安達太良山、吾妻山など活火山に囲まれた豪雪地帯。

そんな地になぜ皇族の別荘があったり、昭和天皇と香淳皇后が新婚旅行先として訪れたりするのかとても不思議だったのですが、家系図を見ると、会津の徳川家と繋がりもあるようですね。

そんな猪苗代町の高台に造られた「天鏡閣」は、一部3階建てのルネサンス様式を巧みに取り入れた和洋折衷の建物で、ビリヤード室、イギリス製のマジョリカタイルを使った大理石製のマントルピース(暖炉/暖炉の上にはなぜか必ず大きな鏡)、スズラン型のシャンデリアなど豪華絢爛で、窓からは猪苗代湖の美しいパノラマが一望✨

ちなみに、館内には建設当時の「天鏡閣」が描かれてあったのですが、それはまるで、「森と泉に囲まれて静かに眠るブルーシャトー」のような雰囲気が感じられました✨

いずれにしましても、こうした美しいデザインのレトロな建築物が見れることは有難く、この先も大切に保存されることを祈るばかりです。

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