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歴史考察#136『和柄のルーツを辿れば...』

こんにちは、véritéです。

伝統工芸品や浴衣、千代紙などに使われている和柄。
和柄とは、日本の伝統文様のなかでも規則正しく並んだものを指す言葉ですが、伝統的な和柄を調べてみますと、なんと71種類もあるんですね!

その中のいくつかを上げてみますと、

「矢羽根(やばね)」
矢は「的を射る」という意味を持つことから、古くから縁起のいい柄として。

「亀甲(きっこう)」
正六角形で亀の甲羅をあらわすこの和柄には、長寿吉祥の願いが込められ。

「市松(いちまつ)」
その柄が途切れることなく続いて行くことから、子孫繁栄や事業拡大の願いが込められ。

「青海波(せいがいは)」
穏やかな波がどこまでも続いている様子を模様にし、「未来永劫平穏に」の願いが込められ。

そしてこの「青海波(せいがいは)」のルーツを探ると、なんとササン朝ペルシャ(226年 - 651年)であることが判明!!

そのルートはやはり「シルクロード」

「青海波(せいがいは)」文様がシルクロードを経て日本に伝わったのは飛鳥時代(593年-710年)と言われ、古くは埴輪の着物に見られ、平安時代では源氏物語の中に「青海波(せいがいは)」という雅楽を舞う若き光源氏の姿が描かれているんだとか。

また、水の意味として描かれるようになったのは鎌倉時代以降と言われ、その後、江戸時代に勘七という漆工が巧みに描いたのをきっかけに流行ったとされています。

ちなみに、海外に現存する「青海波」文様は、ササン朝ペルシア(226年-651年)でつくられたものや、5世紀から14世紀、中国ウイグル自治区のベゼクリク千仏洞に描かれたものがあります。

いずれにしましても伝統的な和柄の中には、日本発祥ではなく、大陸から伝わったものもあり、しっかりとした意味もあったんですね。

たかが和柄、されど和柄。

和柄それぞれのルーツはもとより、シルクロードにますます興味を惹かれる今日この頃です✨

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