いよわ『マーシーキリング』を褒めちぎるnote
こんばんは。
今日は『マーシーキリング』を褒めちぎります。
ずっとやりたかったんですよね…。
今回もサムネを描きました。
未視聴の方はぜひこちらから↓
今回も長くなってしまったので、興味のある部分だけでも読んでいただければと思います。
はじめに感想など
マーシーキリングを最初に聴いたのはたぶんYouTubeにある歌い手さんのやつ。
そこから健音テイのバージョンが好きになって、よく聴いています。もちろん本家もよく聴きます。
最後の晩餐が背景にあったり、女の子の怖い目が印象的です。
最初はよくあるヤンデレのイメージ(あいみょんの『貴方解剖純愛歌〜死ね〜』のような)で解釈していたのですが、何回も聴くと違うものが見えてきたので、今回はそれについて書きます。
正解はいよわさんの中にしかないので、こちらも別に正解ではありません。
あくまで解釈の一部として受け取っていただければ幸いです。
それでは次の見出しから歌詞を見ながら良さを語っていこうと思います。
全部語りたいところですが、長くなるのでポイントだけ。
歌詞は引用の形で書きます。
歌詞の良さ&考察
冒頭
この曲は最後の「私の牢獄にようこそ」が全てだと思っています。
これを念頭に置きながら考えていきましょう。
その片鱗は歌詞が始まる前の冒頭の英文からも見えてきます。
LINEの英語翻訳と自身の僅かな英語力で日本語にすると、
私がMVに出てくる女の子、君は私を裏切った人です。このnoteではMVの女の子(マキリちゃん)を私と表現する場合があります。
(たまに一人称で私を使っているかもしれませんが、文脈でご理解いただきたい……。)
重要なのは2行目の文章。
君が裏切るなら死んだ方がまし、つまり死ぬのは裏切った君ではなく、裏切られた私だということ。
ちなみにMVの随所で使われる黄色は、中世ヨーロッパでは「裏切り」などを象徴する色とされていて、あまり良いイメージではないようです。MVに出てくる最後の晩餐のユダ(裏切り者)は黄色の服を着ているのだとか。
そして、3行目の「そう」は「裏切られてしまったから死んだ方がいい」と決断したことだと考えられます。
この部分だけでも「私の牢獄」が何か想定できるかもしれませんが、続きを見ていきます。
そと
「外」と「そと」が使い分けされています。
まず「外」は皆さんもよく知る普通の外です。
では、「そと」は何か。
簡単に言うと「私から逃げないでね(離れないでね)」という意味だと思います。
私の「そと」には出ないでね、ということです。
物理的か精神的かという違いを表記で表しているんですね。
虫の集った愛
サビまではただならぬ雰囲気を感じさせます。
簡潔に言えば、「君は私がこうなるとは思ってなかったよね?」という感じです。
そしてサビの歌詞はこちら
「虫の集った」とは、腐った状態のこと。
死んでしまった、腐ってしまったことを「虫が集った」と表現するのめちゃくちゃいいですよね。
「愛が腐る」とは、どのような状態か。
歌詞の冒頭の英文で「君に裏切られた」ということが書かれていたので、「裏切られて愛が腐った」=浮気と考えると解釈が通るのではないかと思います。
歌詞の冒頭、英文が書いている部分、女の子のスカートを見ると、“I hate you.”と書かれており、愛=好きの気持ちはもうないことがここからも読み取れます。
後悔の味
これから先、幸不幸を感じられないくらいに、後悔に囚われてね。私のことだけを考えていてね、という感情です。
つまりこれが、後悔の檻であり、「私の牢獄」なのです。
英文再び
2番に入る前にまた英文があります。
日本語にすると、
「その理由」は前文の「君が泣いていること」だと思います。
自分が賢いって信じてたよね
上手く騙すことを「自分が賢い」って表現するのいいですよね。
この辺の歌詞も1番と同様「こうなるとは思ってなかったよね?」ということだと思います。
「ね?」の圧力がすごいです。
命短し恋せよ乙女
命短し恋せよ乙女と言った「何処かの何奴」とは、いよわさんの過去曲『乙女を踊れ』に登場する歌詞から来ていると思われます。
『乙女を踊れ』では「誰もが誰かを愛している」と言っていますが、『マーシーキリング』では、私が愛した人は他の誰かを愛していて、その愛は裏切られて腐っています。
愛に、恋に生きよと言っている『乙女を踊れ』に文句を言うような形で、愛や恋というものを否定しているのです。
しかし、よく見ると、髪の色や体型が似ていて、『乙女を踊れ』は『マーシーキリング』の過去の姿を表したものなのかもしれないと思いました。
この2人が同一人物だとすると、「何処かの何奴」は過去の自分を指すことになります。
歌詞の中に『マーシーキリング』の動機と考えられるセリフが冒頭にありました。
私は恋人に裏切られたことで「私の人生の真ん中」にいることができなくなり、フィナーレを迎え、体を爆発四散させなければという結論になったのだとすれば、マーシーキリングに至った経緯に納得がいきます。
そして「死んだ後まで鳴り続けるくらいの、とっても五月蝿い手拍子」という部分からは「私の牢獄」を彷彿とさせるものがあります。
フィナーレとは、ダンス(人生あるいは恋愛)のフィナーレということなのでしょうね。
そろそろ『マーシーキリング』の歌詞の続きに戻ります🙏
先の尖った慈悲
「先の尖った慈悲(マーシー)」は、刃物などの凶器となるもののことだと思います。
「2人の最後」というところから終わりが近づいていることが読み取れます。
時間を続ける手段
巻き戻せない時間を続ける方法で考えられるのは次の2つ。
① 未来でもう一度やり直す。
② 時間を止める。
『マーシーキリング』の私が選んだのは、もちろん②です。
そのための「先の尖った慈悲」なのです。
飾り付けたリビングルームを照らす光
「飾り付けたリビングルームを照らす光」で私が思いついたのは誕生日です。
風船や折り紙で作った輪っかを飾り付け、ケーキにはろうそくの火が灯ります。この火を光と表現していると考えます。
そして、この状況が意味するもの、裏切った君が知るべきものは、「生きること」なのではないかと私は推察します。
誕生日で重ねるのは、生きてきたことの証です。生きていること、生きてきたことをいちばん実感する一日でしょう。
『乙女を踊れ』が同一人物と仮定しての話になりますが、人生≒愛と解釈している節があります。(誰もが誰かを愛している、など)
つまり、ここで言いたいのは、「私たち2人の愛(の果て)を知ろう」ということなのではないでしょうか。
もうひとつ説としてあるのは「(最上の)幸福」です。
誕生日に部屋を飾り付けて、ケーキを用意して、祝ってくれる誰かがいることは、平穏で幸福な生活だと思います。
昔ある本に「ホイップクリームは善意の象徴」(正確ではない)という言葉がありましたが、善意(他人のためを思う親切心、好意)という幸福を知ろう、あるいは、「これからは何も感じられなくなるから、最期に幸福の味を覚えて一生焦がれなさい、ね?」という復讐の一部なのかもしれません。
時間が無い
時間がないと焦っているのは、私の中でもう愛(≒人生)は終わっていて、一刻も早く腐った愛を終わらせたいという気持ちの表れなのではないかと思います。
そして、夢であってくれと願うのは、悪夢またはこの上なく酷い現実であるときです。
夢じゃないととどめを刺す感じが取り返しがつかないことを暗示させますよね…。
英文、みたび。
ラストサビに入る前にまた英文があります。
1つ目はこちら。
“for me”というのがポイントかなと思います。
私の苦痛を取り除くためのマーシーキリングということですね。
もうひとつの英文はマーシーキリングが始まったラスサビの私(マキリちゃん)の首に書かれています。
日本語にすると「どうか君が死ぬまで(一生)私のことを忘れないでね!」になると思います。
マーシーキリングは君の脳に自身を焼きつける行為でもあるのかもしれないですね。(インパクトありすぎ)
壊れた幸せの飛沫
さっきの話で一瞬入り込みましたが、ラスサビの話です。
やってしまいましたね、マーシーキリング…。
「壊れた幸せの飛沫」は「虫の集った愛」と捉えることもできるでしょう。
鳴りやまないモーニングコール
「鳴りやまないモーニングコール」は君がいう「起きろ!目を覚ましてくれ!」というような声のことですね。
詳しくは書きませんでしたが、1番の歌詞にある「急ぎ過ぎたモーニングコール」は恐らくマキリちゃんから君に対する「(浮気から)目を覚まして」というメッセージなのでしょう。
表現の仕方が上手いのよ……。
私の牢獄にようこそ。
一番の最後でも説明した後悔の檻、私の牢獄が出てきます。
これからの君の人生には後悔しかないのです。
あのときああしていればと君は過去に囚われ、君の人生には、生きていても実質現在も未来も存在しない、存在するのは過去=私だけ。
すごい罰ですね……。
まとめ
長文を最後まで読んでいただき本当にありがとうございます🙇♀️🙇♀️
いよわさんのnote(特に地球の裏)は最近ちょくちょく伸びていて、いろんな方に読んでいただけているようで嬉しいです。
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いよわさんの曲をよく聴く方は気づいているかもしれませんが、この事件(?)を別のサイドで語った曲が存在します。
この曲についてもいつか語りたいので、一部曖昧にしてしまっている箇所があります。
その曲のnoteを書くときに、プラスして記述しようと思っています。
では今回はこの辺で((ヾ(* ॑꒳ ॑* )
最後まで読んでいただきありがとうございます🙇♀️