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ジャン・チャクムルを見守り続けて・・・

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トルコの若きピアニスト、ジャン・チャクムル(Can Çakmur)の存在を知って以来、第10回浜松国際ピアノコンクール(2018)での優勝を経てさらに成長を続ける彼を応援していま…
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ジャン・チャクムル最新インタビュー(2021年12月)―アルバムの収録は音楽人生の一時期を切り取った写真のようなもの

トルコ南部アンタルヤ市において開かれた第21回アンタルヤ国際ピアノフェスティバル(会期:2021年12月11~24日)でのジャン・チャクムル君のコンサートが2021年12月22日、無事に終了しました。当コンサートの模様はアンタルヤ広域市のYouTubeチャンネルで視聴することが可能です。 さて本日ご紹介するのは、本ピアノフェスティバルを前にイエニ・ビルリック(Yeni Birlik)紙によって行われたチャクムル君の最新インタビュー(2021年12月22日付公開)です。 (※

ジャン・チャクムル最新インタビュー(2) 後進の育成は自分にとって最大の夢のひとつ

このファイル(インタビュー「素晴らしき若者たち」シリーズ)がカバーする範囲で出会った音楽家たちの中には、コンクールは実のところ音楽家の成長にマイナスの影響を及ぼしており、自分たちを競走馬に変えさせていると言った人たちもいました。あなたの考えもそうですか?コンクールに参加することを拒みながら、国際的な規模で名の知られた音楽家/ピアニストになることは可能でしょうか? 実際のところ、このコンクールというものの大きな危険性です。私たちは頭の中で大抵、賞を成功に、脱落を不成功にしばし

ジャン・チャクムル「芸術からの投影」インタビュー (2) 3枚目のアルバムは20世紀音楽

- 3枚目のアルバムのレコーディングですが、新しい日程は決まりましたか?シューベルトのどの作品が入るのでしょう? パンデミックのせいでレコーディングが3度延期され、2度はスタジオの変更を余儀なくされましたが、ようやく5月に実現できそうな見通しです。今回はプログラムにシューベルトはありません。その計画は11月に中止になったので、延期することに決めました。なぜなら元々スタンバイしている別のプログラムがあったからです。 そのプログラムは次の通りです。エネスクのピアノ・ソナタ第3