天上界にあった大学

私が通っていた大学は比較的長い登り坂が続く高い位置にあった。
付近はお店も何もなかったが、民家は比較的点在していた。

周りは自然も多く、キャンパス自体は開けているがこじんまりとしていて散歩には打って付けの環境だった。そのためかよく犬の散歩をしている方も見受けられた。

一方で下にくだっていった街のことは「下界」と呼ばれていた。
つまり大学があるところはその反対の「天上」ということになる。
天上界にいるわたしたちって一体…。
と思いながら友人と苦笑していた。

「下界」と呼ばれてはいたが大学生活の中で使ったことが全くなかった。

学生寮は天気が悪い日には落雷でよく停電するし、これも高い場所にあるからなのか?と考えたりもした。

夏には遠くの港で打ち上げられる花火も見られるし、なんだかんだでいいキャンパスだった。

今住んでいるところとは少し離れてはいるが、またいつかキャンパスの周りを散歩してみたいと思う。

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