『20200519声優アニソンMIX』解説

先日私が録ったMIXが個人的にかなり満足な出来に仕上がったので、本来こういう記事を残すのは野暮だというのは承知の上で、インターネットを漂うコンテンツを一つでも増やすという意味で、少々解説したい。

https://www.mixcloud.com/venomanmatofu/20200519声優アニソンmix/

このMIXを組む上で最も心を砕いたのが「いかに全ての曲に意味を持たせ、自分の芯を曲げずに前曲とても好きな曲で構成した上で、アンセム曲を連打できるか」という点である。
・・・というのも、先日ネット配信されていた"MU2020"の第3回配信に出演していたアニソンDJがアンセム曲を連打していて、それがあまりにも暴力的で感銘を受けたからである。私個人はMIXを組む際、「有名すぎるアンセム曲はできるだけ避け、埋もれたレアグルーヴを中心にMIXを組みたい」という価値観を持っていたので、目から鱗のようなDJセットだったのである。

さて、MIXの解説をしていこうと思う。

1.『You May Dream』/ LISP (アニメ『プリティーリズム・オーロラドリーム』より)

どの曲からスタートしようと考えたとき、昔の推しである声優が所属していたグループのこの曲からだろう、と原点に帰った気持ちで選んだ。口火を切る1曲目として、できる限り快活な曲を、ということでのこのチョイス。

2.『T・S・F in にっぽん!』/ 橘・シルフィンフォード(CV:古川由利奈) (アニメ『干物娘!うまるちゃん』より)

前曲の快活なイメージを引き継いだ上で、少しずつイロモノな方向に寄せていこうということで選んだ。できる限り公約数が多い前向きな歌詞の曲をここに入れたかった。

3.『メニメニマニマニ』/ 高宮なすの(CV:鳴海杏子) (アニメ『てーきゅう』より)

イロモノ色を加速。前2曲の四つ打ちのキックにラテンのリズムを加えて、より彩豊かに。

4.『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』/ Happy Clover (アニメ『あんハピ♪』より)

勢いを失うことなく謎コード展開によりさらに崩しにかかるために選曲。

5.『スパッと!スパイ&スパイス』/ ツキカゲ (アニメ『RELEASE THE SPYCE』より)

前曲と近い雰囲気をもつこの曲だが、『PUNCH☆MIND☆HAPPINESS』がひねくれた陰だとしたら、この曲は明快な陽、というような対比を表したかった。

6.『カン違いSummer Days』/ ときめきアイドル project (ゲーム『ときめきアイドル』より)

イロモノ曲が続き、そろそろ王道の曲が欲しくなってきたところにこの1曲。コーラスワークが本当に素敵。

7.『形而境界のモノローグ』/ Fulfill(バーチャルアイドルグループGEMS COMPANYより)

王道の前曲から一転、近未来的でテクニカルな方向に振るために選曲。かっこいい。

8.『花ハ踊レヤいろはにほ』/ チーム "ハナヤマタ" (アニメ『ハナヤマタ』より)

前曲からよりテクニカルに、それでいて爽快な印象を残すために選曲。次曲への布石。本当いい曲。

9.『スリピス』/ 本田華子(CV:木野日菜)、オリヴィア(CV:長江里加)、野村香純(CV:小原好美) (アニメ『あそびあそばせ』より)

中盤の山場。本MIXの肝。爽やかなポストロック調の曲と見せかけて、2番以降の悪夢のような展開。詳しくは前記事参照。この曲の2番以降を使うためだけにMIX全体の調整を丹念に施したつもり。MIX壊れちゃう。この曲の入り、前曲と音が重なっている部分、不協和音感が強調されているのはわざとです。


10.『君の知らない物語』/ supercell (アニメ『化物語』より)

ハイパーアンセム枠1枠目。前曲の不穏さから視聴者を連れ戻すために、おそらくほぼ全員が耳にしたことがあるであろうこの曲をここに持ってくる必要があった。

11.『SAKURAステップ』/ fourfolium (アニメ『NEW GAME!』より)

さらに快活さを取り戻すために選曲。Aメロのメロディーとハイハットワークがめちゃくちゃ好き。

12.『パズル』/ Round Table featuring Nino (アニメ『NHKにようこそ!』より)

明るく爽やかで、なおかつこの曲がOP曲となっているアニメ『NHKにようこそ!』の不穏さを若干意識させるために選曲。

13.『こいのうた』/ 北白川たまこ (CV:洲崎綾) (アニメ『たまこラブストーリー』より)

とにかく前向きなギターロックチューンをここで挟んで、今後の展開を広めるために選曲。

14.『ノルニル』/ やくしまるえつこ (アニメ『輪るピングドラム』より』

この曲はアニメに使われた原曲ではなく、生演奏一発録りで録られたというアルバム『RADIO ONSEN UTOPIA』収録のものを採用。この1曲でライブ感を付け足した。このアルバム、日本で一番好きなアルバムかもしれない...。

15.『リメンバーズ!』/ KiRaRe (ゲーム『Re:ステージ!』より)

この曲はそこまで日の目を見ているわけではないが、この後続く最終盤のアンセムたちにも引けを取らない名曲だと思ってる。また今度この曲の紹介記事でも書きたい。譜割りが素敵すぎる。

16.『Snow halation』/ μ's (アニメ『ラブライブ!』より)

ハイパーアンセム枠2枠目。MIX全体におけるこの曲の冒頭のブレイク、切なさ、普遍性、このタイミングでこの曲を使わざるを得なかった。悔しい。

17.『コネクト』/ ClariS (アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』より)

ハイパーアンセム枠3枠目。圧倒的な前曲からバトンをもらうためには、この曲で純粋な暴力としてこの繋ぎをするしかないと判断しチョイス。

18.『ハートライン』/ Wake Up, Girls!

ここまでのMIX全体の流れや私の思い、全てを受け止めるにはこの曲しかない。大円団。この曲を120%鳴らし切るような構成にできたことに大満足。

・・・このMIXは、とにかく『スリピス』と全体のバランスをとるのに苦労した。その結果、必然的な流れでアンセム曲を組み込むことができ、さらに『ハートライン』が全てを受け止めてくれた。MIXを練ることの面白さを感じさせてくれた。

今自分が組めるアニソンMIXとしてはあまりにも会心の出来だと満足してしまっているが、唯一心残りなのが、2曲目『T・S・F in にっぽん!』と3曲目『メニメニマニマニ』の繋ぎが消極的になりすぎたので、アニソンMIX公募にでも出す際は、もっと荒々しく繋げるよう録りなおしたい。

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