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あの頃の君にあって、今の君に無い物なんてないさ

今日はつらつらと思い出を振り返ったときの気持ちを投稿します。

サムネイルの本は、Village Vanguardで10年ほど前に購入した「白い本」です。

大学生の頃に語学留学をし、1年間ワーホリでアルバイトをしながら現地で稼いで食いつないでいたのですが、英語で日記をつける目的で購入しました。
改めて見てみると、半年も続いていなくて残念でした。
ただ、ボキャブラリーはかなり稚拙なのですが、英語も使いながら仕事をしている今とは比べ物にならないくらい自然に書かれていて、我ながら頑張っていたんだなと感慨深い気持ちになりました。

大学を卒業して新卒で入社した会社はほぼ全く英語を使う機会のない会社でした。

社会人になりたてというのは、これまで「学生」の年功序列では頂点だったという自分のアイデンティティとは一転して、明日からは「社会人」の年功序列では最底辺になるというタイミングで、これ以上のアイデンティティクライシスを人生で経験したことはありません。

学校のカリキュラムでもなんでもなく身寄りもない状況で、異国の地で働いて生活をするという、語学留学のときですら経験したことのない孤独や困難が、毎日降りかかってきました。
そんな日々のなか、自分がそうまでして必死に手にした語学力を生かすタイミングはなく、20年以上もかけて形作ってきた自分の個性も強みも何の意味もなさない。とてつもない焦りでした。

そんな時に自分を支えてくれた歌があります。

正直に言って、音楽を聴くだけで不安や焦りがすべて消えるなんてことはありません。でもこの中の歌詞にある、

「Forever Young あの頃の君にあって
 Forever Young 今の君に無いものなんてないさ」

この言葉はそんな私の焦りを少し和らげてくれていました。

私は英語が話せなくなることが怖かったのではありません。
「英語が話せる私」の価値がなくなるのが怖かったのです。

今は職場を変え、英語が必要とされる仕事をしていますが、
「白い本」に目を通して感じたのは、あの頃の私にあったのは英語力だけではなく、そうして独りでも自分の成長のために際限なく行動するバイタリティだったのかなとも思いました。

「始めるのは簡単でも継続するのが一番難しい」とはよく言われます。
でも、始めるための踏み出しにそんなに強い力を使えたのなら、継続はできなくともまたいつか同じ道を踏み出せると思っています。
だからまずはとにかくぎこちなくても踏み出すこと。情熱が続く限り全力でスタートを切ること。途中でやめてしまっても、その頃のあなたのバイタリティやパワーがあれば、本当に必要だと思った時にまた踏み出せる。

昔の成功や誇りが、もしあなたの奥底に眠って遠く感じてしまっているのだとしたら、「あの頃の君にあって今の君に無いものなんてない」。これを思い出してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Veni,

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