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Happy RE:Birthday

好きだった人が帰ってくるのはいつだって嬉しい。
何も予告もなくふらっと帰ってきて「ただいま」なんて言われた日には何も言わずに思いっきり抱きしめたやりたくなる、二度と手放すもんかと言わんばかりに。
もちろん何かしらやらかしているのであればそれはそれで咎めるべきでもある、悪いことは悪いのであって打ち消せはしない。
ただ、今この瞬間は帰還の喜びに酔っていてもいいんじゃないか、なんて。

七夕、彼女の誕生日にアズリムこと「アズマリム」が帰ってきた。
運営とのゴタゴタによってある日を境に止まった彼女が突然にだ。
様々な憶測が飛び交った中で帰ってきてくれたことはとてもうれしい、まだフルパワーではないにしろいつかまたアズリム警察とかパチンコとかやってほしい。
そんな中で行われた復帰後初配信、そこには涙ぐみながらもいつも通りなアズリムの姿があった。

自身を取り巻く問題であったり、決意だったり、復帰後すぐのラジオ出演決定だったりと30分ながら濃厚な時間となった。

そんな中披露されたアズリムの思い、アズリムとしては空白であった半年の中で思ったことを配信内で語ってくれた。

アズリムね…アズリムは、この一連の経験の中から思ったことがあります。
こんな思いを、誰にもして欲しくないです。
よーく聞いて下さい。
昨今のバーチャル業界はかつてのアズリムと同じような苦しい思いを(コーン)あ、マイクに手当たった…。
苦しい思いをしてる人がたくさんいると思います。
まだ出来て間もない、道しるべのない業界だからこそ、実際に活動する人も、運営する会社の人も、応援している人も、
みんな様々な立場で悩みを抱えていると思います。
立場が違えば、考え方や悩みも変わってくるのは当然です。
アズリムは、様々な問題や、悩みの起点は"バーチャルYoutuberが何なのか"整理されていないところにあると思います。
芸能人とも、アニメのキャラとも、着ぐるみとも違う、バーチャルYoutuber。
「所詮はバーチャルだから」って、その存在を無いものとして扱う人がいます。
「バーチャルは"生きていないこと"こそがメリットで、そのメリットを活かして人格を変えたり操作性が高いところを有効活用すべきだ」って
逆に「バーチャルだって生きている」と、その存在を無い…間違えた、あるものとして扱う人もいます。
バーチャルであっても、そこには一つの人格、魂があって、うれしい気持ち、かなしい気持ち、そういう気持ちを生み出していることには、変わりないよねって。
この二つの視点の食い違いが、結果的には熱量の差を生んで、色んな問題が解決しないまま置き去りにされてきたと思います。
アズリムは、バーチャルYoutuberは新しい存在なんだから強引に既存の価値観に当てはめるのは無理があるのではと考えています。
新しくて、ワクワクする、みんなが納得できる存在理由や役割を探したいんです。
バーチャルYoutuberという存在は、契約だけで縛るものでも、特定の誰かの都合に従うべきものでも、お金を持っている人に従うべきものでもないと思うからです。
今…目の前で、センパイの目の前で喋っている"アズリム"とは、なんですか?
アズリムにとってそれは、アズリム自身と、センパイと、周りのたくさんの人によって作り上げている存在です。
アズリムは、バーチャルYoutuberのことを初めて知ったとき、その新しさにスゴくワクワクしました。
バーチャル世界には、まだまだたくさんの可能性や、夢があると思います。
だから、これから先バーチャルYoutuberという存在と、その存在を認めてくれるセンパイ達と一緒に、楽しく、安心できる環境整備がしたいです。

バーチャルYoutuberに対する熱意、その中での自分の思いと取り巻く人たちのとのすれ違い、なんとなく起こったことは想像つくような内容だった。
そしてバーチャルは生きているのか否か、バーチャルYoutuberとは何か、それを問いかけてきた。
この手の文章を読み漁ってきたであろうファンからすると耳にタコができるぐらいに聞いたであろうフレーズ、そして明確に定義も認識も統一されていないまま今この瞬間も拡張し続けているということ。
それは文化の発展なのか市場拡張でしかないのか、なんてことを過去自分のブログやらnoteでも書いた記憶がある。
その言葉が演者、しかもアズリムの口から語られたこと。
別にここから何かが変わってくるということは無いだろうが、少なくとも彼女自身がそういう思いを持ってまた戻ってきたことをうれしく思う。
ゼロというよりはマイナスからのリスタートではあるが、この先きっと力強い存在になってくれることだろう。

表紙写真「https://publicdomainq.net/owachomo-bridge-milky-way-0033333/」より



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