MY FIRST STORYの「無告」はもっと広まって欲しい

「MY FIRST STORY(以下マイファス)」ってバンドがある、言わずと知れた「ONE OK ROCK(以下ワンオク)」のボーカルの弟がボーカルのバンド。
このバンドはこの新曲「無告」で大きく昇華したと思ってる、それをもっと知ってもらいたい。

デビュー当時から「ワンオクの弟バンド」として大々的に注目を浴びてきたマイファス、人気のついでにワンオクアンチもついてくるという中々なんとも言えない中で出した初期の「Second Limit」はテンプレ的スクリーモだった、この辺はワンオクファンにはちょっとウケ悪かったかもしれない。

そんで正統進化2作目を経て出した3作目のアルバム「虚言NEUROSE」、その表題曲の虚言NEUROSEは打ち込みサウンドを全面的に出して初期のスクリーモ路線から一変してまさに激情をぶつけるかのような直球エモーショナルロックに仕上げてきた。
この曲がこの後のマイファスのメイン路線となるのだけど、ボーカルのHIROの声があまりにもお兄ちゃん(ワンオクのボーカルTAKA)にそっくりなのとジャンルがモロにかぶってしまったせいで天秤にかけられるわパクりパクり言われるわとアンチも熱烈になっていくのであった、まぁしゃーなしですわ。

こっからドラマの主題歌だとか「ナノ」と一緒にアニメのタイアップ出したりして4作目のアルバム「ANTITHISE」に至る。
この「Missing you」なんかはVTuberの歌ってみたがたまーに上がってるので聞いたことあるなんて人もいるかもしれないっすね。
この辺は虚言NEUROSEの正統進化な曲が目立つ感じ、ハイペースにエモエモサウンドを突っ走る感じ。
この辺からワンオクのパクりって意見のほかに「引き出しが少ない問題」がチラチラ見受けられるようになる。
MVはこの路線が強いので分からんのですけどアルバムにはヒップホップ調の曲だったりしっとり路線だったりもあるし、同じジャンルの曲のテイストも(この頃の)ワンオクは力強いイメージがあったけどマイファスは演奏の厚みに加えて繊細さも兼ね備えているイメージがあったので細かいところでは差別化出来ていると俺は思ってましたよ、ええ。
特に「不可逆リプレイス」のどこか哀愁感漂うサウンドもHIROのボーカルあってこそでしょうに。

時は流れてミニアルバム「ALL LEAD TRACKS」、ゲームや映画やTV番組のタイアップ曲が多いイメージ。
この中でも「REVIVER」はかなりの名曲なんで是非聞いてください。

構成としてはいつも通りですけど、サビの盛り上がり方がハンパではない曲。
強烈なハイトーンがババっと襲ってきて大変気持ちよくなるのに「このままァ!」からさらに畳みかけてくるのが本当にヤバい、「なに!?まだアガる!?そのまま飛んじゃうよ!?」ってなる気持ち分かります?いや聞けば分かります。

グロいトレーラーが特徴的なシングル「ACCIDENT」はかなりスタイルを変えてきた試験的とも言える一枚。
「ブラックスワン」は従来のスタイルではあるけど「ACCIDENT」はしっとりとしたミドルテンポのサウンドでクールにキメてるし「lonely」はかなり重いヘヴィバラードで既存の楽曲とは違う一面を見せてきたのは変質とも進化とも言える気がしてたまらん感じでした。

んで上記のシングルとミニアルバムが収録されて出されたアルバムが「S.S.S」
すんません俺このアルバムだけ何故かチェックしてなくてこの「WINNER」しか分からんのです。
WINNER聞く限りはまぁいつも通りと言える仕上がりなんでしょうかね。

そんで冒頭の無告が出るわけなんですけど、明らかに雰囲気が違う。
ピアノのイントロ?しっとりとしたAメロ?徐々に上げていくBメロ?かなりアタックの強いサビ?全編日本語歌詞?いやその全部が既存のものとは何かが違う。
しっとりと繊細に歌うところはより丁寧に、上げてぶつける部分のアタックは今まで以上に強く感じるようになった、キレ味がものすごく上昇しているんすよ。
特にBメロからのサビの流れ、「答えてよ!僕の問いに答えてよ!」の部分がガツンと入ってくるのにそこからハイトーンでこちらをブチ抜いてくるこの感じですよ。
俺が英語分からんだけかもしれないんですけど、今までの英語と日本語織り交ぜてくるスタイルから全編日本語にすることでかなりメッセージ性も強くなった気がします。
お兄ちゃんはワールドワイド見据えて完全に洋ポップスやってますけど、それに反逆でもしてるのかと思うぐらいに熱いこの"問い掛け"、これが最高と言わずして何と言うのでしょうか。

間違いなくいい方向へ変化して、進化しているMY FIRST STORYをどうぞよろしくお願いします。

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