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光と闇展の話

ARTs*LABo様主催の「光と闇展」に参加します。今回出品した額装・ATC作品についての小話です。

12月開催なのでストレートにクリスマスがテーマです。冬が似合う動物をモチーフに、温かくて柔らかな空気を感じるような絵にしました。

■ 画材について

線画:マービーのミリペン「FOR DRAWING」で描きました。以前からサクラクレパスのPIGMAを愛用していたのですが、残念ながらセピアカラーが廃盤となってしまったので代わりのペンを探すことに。
ミリペンはコピックのマルチライナーが有名でカラーバリエーションも豊富ですが、ペン先が潰れやすいのが難点。筆圧がかなり弱い自分でも潰れてカスカスになってしまいます。
FOR DRAWINGのダークブラウンはボルドーのようなやや赤みがかった茶色が特徴的。ペン先がしっかりしているのも気に入りました。

用紙:水彩にも少し慣れたので、ホワイトワトソン以外の紙も試すことに。額装はウォーターフォード、ATCはアルシュ細目をセレクト。特にアルシュはグラデーションや発色が綺麗に出た気がします。明確な違いはまだはっきりと分らなかったので、もっと研究が必要そうです。

絵具:ホルベイン、ターナー、シュミンケの水彩で着彩(ごく一部はアクリルガッシュ)。ターナーとシュミンケは以前購入したドットシートを利用。小さめの絵だとドットシートだけでも仕上げられてコスパが良いですね。

■額装(150角)作品

「聖夜の祈り」

トナカイの女の子とオーナメントがモチーフ。ロシアの伝統的な頭飾りココシニクを被せて、キラキラと豪華な雰囲気にしました。

線画

普段は絵を完成させてから額装していますが、今回は額先行でイメージを膨らませています。以前購入した青葉画装さんの額+マットのセットを使用。金色のアンティーク調の額とベルベット風な深紅のマットに一目惚れ。絶対冬の絵を描くときに使おう!と機会がくるまで温めていました。

額装

■ATC作品

「ヨーロッパコマドリ」「リス」

ATCはヨーロッパコマドリとリスの女の子。リスはスパイスや木の実、コマドリはお花や植物がサブモチーフ。

線画

リスの女の子が手に持っているのは「オレンジポマンダー」というオレンジの実にクローブ(丁子)を刺したもので、ヨーロッパでは馴染み深い、昔ながらの芳香剤兼オーナメントです。服は北欧の少数民族サーミ族の民族衣装を参考に。

コマドリは2年前のクリスマスで描いた作品のリメイクに近いです。最初は前回と同様に背景を赤く塗っていましたが、額装と雰囲気が被ったので思い切って青色を上から重ね塗り。透明感が出て、ぐっと良くなりました!(よく見ると赤色の名残が見えます)。特に下のほうは赤×青の絶妙な色合いとなり、図らずも透明水彩の重ね塗りの美しさに改めて気づかされました。

「煌めく聖夜は祈りを捧げて」
(2年前の作品とタイトルもろ被り…)

当企画は2022年12月14日(水)~17日(土)@Gallery CORSO(神保町)にて開催です。ぜひ原画を見に来て下さい!


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