音楽はできないけど…

 ラジオ聴取という趣味の特徴は、一人でもできるという点にあると思います。ハガキ職人と呼ばれる人たちも、自らの経験やアイデアを文章、ネタにして送っていくことを趣味としているので、その趣味はどこまで行っても一人で行うものであると思います。

 むろんだれかとのかかわりの中で生まれるネタももちろんありますが、結局は書き、送り、読まれ、喜ぶのは自分一人だけなのです。つくづくラジオ聴取、投稿は「孤独な趣味」であると思います。それが好きなんですけどね。

 そんな僕ですが、2021年の投稿、採用作の中には、「誰かと一緒に作ったもの」があるんです。これはこれまでになかったことでした。

 「ロヂウラベース」という番組は、リスナーから「音」を募集する「サウンドトラベラー」というコーナーがあります。生活音や身の回りの音を送るというのか当初の位置づけだったようですが、次第にリスナーからの演奏音源も届くようになり、今ではそれが尺の半数以上を占めています。リスナーさんからの音源のクオリティは毎度驚かされるばかりです。

 僕もこのコーナーは好きだし、送ってはいますが、それらは腹筋ビンテージや寝起きボイスなど、変な音源ばかりでありました(あれで笑ってくださった皆さんには感謝しかないです)。それはひとえに僕は音楽ができないからで、楽譜すら読めないのです。もちろん、出来る楽器などはありません。

 しかしそんな僕を誘ってくれたのが、ロヂベーを聴いているリスナーさんたちでした。才能のある人たちが僕を拾ってくれたと言っていいでしょう。「ノーダウト」「旅は道連れ」この2曲は、僕はボーカルとして参加しました。それしかできることはなかったし、楽器を担当した人、編集を担当した人と比べれば、僕の労力は微々たるものにすぎません。しかし、自分自身もこの音源に関わったんだという思いはありました。そのため、ONAIRされたときの喜びはひとしおでしたし、このおかげでリスナーさんとまた仲良くなれた、そんな気がします。

 これまでずっと一人でやり続けてきた作品作りを、まさか他のリスナーさんと一緒にやるなんて思ってもみなかったけど、本当に思い出深いものになりました。それまではただ聞く側だった音楽も、「やるのも面白い!」って思えるようになりました。本当に音楽が好きになりました。

 またみんなで何か作ってみたいなあ。ゆくゆくは自分も楽器ができるようになりたいです。

 最後にその思い出の音源を載せておきます。是非聴いてくださいね!!


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